この記事では保育士資格を持っている方におすすめのダブルライセンスを紹介します。

資格は転職やキャリアチェンジ、キャリアアップを目指すときの強い武器となります。

保育士資格だけでなく、ほかの資格も取得して幅広いキャリアを描いていきたいと考えているのなら、ぜひ参考にしてくださいね。

保育士のダブルライセンスとは

保育士のダブルライセンスとは、保育士の資格を持っている人が保育士資格以外にも、複数の資格を取得することです。

いくつかの資格を持つことで、保育士としてのスキルアップやキャリアアップを目指せたり、さまざまな業界や職種への転職にも挑戦できたりして、活躍の幅を広げたりできます。

保育士におすすめの資格

保育士におすすめの資格

ここからは、保育士におすすめの資格を5つ、紹介していきます。

今回紹介するのは、以下5つの資格です。

  • 幼稚園教諭
  • 放課後児童支援員
  • 児童発達管理責任者
  • 介護福祉士
  • 社会福祉士

上3つは子どもと関わる仕事、下2つは幅広い世代の人と関わる仕事です。

ここからは、それぞれの資格の概要や取得方法、仕事内容などを見ていきましょう。

【おすすめの資格その1】幼稚園教諭

最初に紹介するのは、幼稚園教諭の免許です。

幼稚園は保育園とは違い「教育」を主に行う施設です。

基本的に幼稚園で預かる子どもは3歳からで、預かる時間も4時間程度と保育園とはさまざまな違いがあります。

しかし最近では、共働き家庭の増加といった社会の変化に伴い、長時間の延長保育(預かり保育)の実施や、認定こども園に移行して、0歳児から預かる幼稚園も増えています。

そこでおすすめなのが、保育士と幼稚園教諭のダブルライセンスです。

保育士と幼稚園教諭、両方の資格があると主に「幼保連携型認定こども園」で働きやすくなります。もちろん、保育園から幼稚園への転職も可能です。

幼稚園教諭免許を取得するには、短大や専門学校、4年制大学などで、低でも31単位以上を取って、教職課程を履修する必要があります。

しかし、保育士資格を持ち、育士として3年以上の経験がある場合、幼保特例制度」を活用できます。

制度を使うと、大学などで最大8単位を修得するだけで、幼稚園教諭免許が取得できます。オンライン完結型の学習方式を採用している大学なら、働きながらでも資格取得を目指せますよ。

「幼保特例制度」は、現時点で、2029年度末までと定められています。(2025年4月現在)保育士資格を持っていて、幼稚園教諭免許の取得を考えているなら、今がチャンスです。

【おすすめの資格その2】放課後児童支援員

放課後児童支援員は、学童保育所で働く学童指導員のための資格です。

学童保育は、共働き家庭などの小学生の子どもが放課後や週末、夏休みなどの長期期間中に過ごす施設です。

指導員は主に、子どもの勉強や遊びのサポートや見守りを行います。

学童保育所で働く場合、資格が必須というわけではありません。しかし、スキルアップやキャリアアップのために「放課後児童支援員」の資格があると有利でしょう。

放課後児童支援員の資格を取るには、各都道府県が行っている、放課後児童支援員認定資格研修(16科目24時間)を修了する必要があります。

保育士の資格があれば、研修を受けられるので、ダブルライセンスを取る資格として、おすすめです。

【おすすめの資格その3】児童発達管理責任者

児童発達管理責任者(以下、児発管)は、保育士資格を持ち、なおかつ5年以上の経験がある方におすすめの資格です。

児発管は、障がいのある子どもの、保育や療育に携わる仕事をします。

主な職場は、障がい児が通う児童発達支援施設や放課後等デイサービスのほか、入所支援施設や医療機関などです。

責任者として、業務内容は多岐にわたり、主に以下のような業務に携わります。

  • 個別支援計画の作成
  • 本人や家族による相談受付や助言
  • スタッフへの技術伝達
  • 契約業務や見学者対応、利用者送迎など

児発管の資格を取るには、実務経験などの要件を満たしたうえで基礎研修を受け、OJT(実地研修)を経て、実践研修を受ける必要があります。

児発管の資格について、くわしくは「【2025年度最新】児童発達支援管理責任者(児発管)の資格要件や研修内容(基礎・実践・更新)について詳しく解説!」をご覧ください。

これまでの経験を生かしつつ、障がい児を支援する業種にキャリアチェンジしたいと考えている保育士の方に、おすすめの資格です。

【おすすめの資格その4】介護福祉士

介護福祉士は、高齢者や障がい者などを対象に、日常生活の支援や健康管理、リハビリのサポートなどを行う仕事です。

保育士は乳幼児や子どもと関わるお仕事がメインですが、介護福祉士は幅広い年齢層の人を相手にケアを行います。しかし、同じ福祉の仕事なので、業務内容には近いものがあります。

介護福祉士の資格を取るには、国家試験に合格が必要です。

しかし、試験を受けるには前提条件があり、保育士資格を持っている方が、介護福祉士の試験を受けるために通れるルートは、以下2つです。

・養成施設ルート…福祉系の大学や専門学校などの養成施設に入学するルート。
・実務経験ルート…介護現場で3年以上経験を積み、実務者研修を修了するルート。

養成施設ルートでは、基本的に2年の履修期間が必要ですが、すでに福祉系の大学や専門学校、保育士の養成施設等を卒業している場合は、1年で済む場合があります。

いずれのルートを選んでも、費用や学習期間がかかる資格ですが、スキルアップを目指したい方や、仕事の幅を広げたい方におすすめの資格です。

【おすすめの資格その5】社会福祉士

社会福祉士の資格を取ると、福祉や介護の業界で幅広い活躍が期待できます。

例えば、以下のような職場で福祉を必要とする人々(子どもや障がい者、高齢者やその家族)の相談を受け、その対応や援助をすることが主な業務となるでしょう。

  • 地方公共団体の福祉事務所
  • 医療機関
  • 介護施設
  • 障がい者施設
  • 児童福祉施設
  • 各種学校など

資格を取るためには、以下いずれかの受験資格を満たしたうえで、国家試験に合格が必要です。

・4年制大学で指定科目を修めて卒業した(卒業見込みを含む)

・2年制(または3年制)の短大などで指定科目を修めて卒業し、指定施設で1年か2年以上相談援助の業務に従事した(従事見込みを含む)

・社会福祉士短期養成施設を卒業(修了)した(卒業(修了)見込みを含む)

・社会福祉士一般養成施設を卒業(修了)した(卒業(修了)見込みを含む)

保育士とのダブルライセンスであれば、大きなキャリアアップを目指せるでしょう。

複数の資格を持つメリット

複数の資格を持つメリット

保育士が複数の資格を持っていると、以下4つのようなメリットがあります。

  • スキルアップできる
  • キャリアアップに役立つ
  • 転職やキャリアチェンジにつながる
  • 仕事選びの幅が広がる

ここからは、メリットを1つずつ解説します。

スキルアップできる

複数の資格を取ることでさまざまな知識が身に付けられ、スキルアップを目指せます。

資格を取るための努力でも、確実にスキルアップにつながります。

また、資格を取るために受ける研修では、専門家の先生による座学の授業のほか、受講者同士のグループワークや実技研修などを通して、学びを深められます。

取る資格や通う学校によっては、レポートの課題やテストがある場合もあり、自主学習が欠かせません。

習った知識を理解し、自分の中に落とし込むことでスキルを定着させられるでしょう。

キャリアアップに役立つ

保育園など同じ職場で働き続けたいと考えている方の中には、リーダー職や主任保育士などへのキャリアアップを目指している方もいるでしょう。

そんなときにも、資格取得が役に立ちます。

資格を取ることは、それぞれの専門分野の知識や技術を学び、自己研鑽を積んだ証となります。

複数の資格を取得することは、昇給や昇進など、キャリアアップの可能性を高められます。

転職やキャリアチェンジにつながる

資格を取得すると、転職やキャリアチェンジに役立てられます。

保育士として、同じ職場に勤め続けている方の中には、将来的には退職や転職、キャリアチェンジを視野に入れている方も、少なくないのではないでしょうか。

同じ保育園でも、認可保育園や認可外保育園、小規模保育園や院内保育園など、保育士が活躍できる場はたくさんあります。

さらに、保育士が活躍できる職場は、保育園だけではありません。子どもと関わる仕事をする、あらゆる職場で、資格や経験のある保育士は、歓迎されるでしょう。

転職やキャリアチェンジを考えたとき、あらゆる分野や職種に対応できる資格を持っていると、転職するための有効な武器となります。

仕事選びの幅が広がる

取得する資格にもよりますが、資格を取ると仕事選びの幅を広げられます。

例えば、教育分野や福祉分野など、保育士と親和性の高い分野の資格でも、保育園以外の、さまざまな職業や職場、働き方が選べるようになります。

下にいくつかの例を挙げるので、参考にしてくださいね。

  • 幼稚園教諭 ⇒ 幼稚園、幼保連携型認定こども園など
  • 放課後児童支援員 ⇒ 学童保育所
  • 児童発達管理責任者 ⇒児童発達支援施設、放課後等デイサービス、医療機関
  • 介護福祉士 ⇒ 介護施設、訪問介護事業所、デイサービス、障がい者施設
  • 社会福祉士 ⇒ 福祉事務所、医療機関、介護施設、障がい者施設、児童福祉施設
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資格を生かした転職方法

資格を生かした転職方法

保育士が転職先を探す場合、一般的に、以下のような方法があります。

  • 就職・転職サイト
  • ハローワーク
  • 転職エージェント

今回のように「資格を生かして働きたい」という明確な目標がある場合には、転職エージェントの活用をおすすめします。

ハローワークの場合、あくまでも自分の時間だけで、職探しや転職活動をします。

その点、転職エージェントであれば、キャリアパートナーより希望に合うような転職先を探してもらえるほか、業界や分野に関する情報提供や、非公開求人の紹介が受けられることもあり、効率的な転職活動を実現できます。

また、履歴書の添削や面接対策といった、手厚いサポートが受けられることもあり、初めての転職でも安心して就職先を見つけることができます。

保育士のダブルライセンスまとめ

保育士のダブルライセンスとは、保育士の資格を持っている人が保育士資格以外にも、複数の資格を取得することです。

複数の資格を併せ持つことで、保育士としてスキルアップやキャリアアップを目指すことはもちろん、保育士以外の業界や職種にも挑戦でき、活躍の幅を広げられます。

保育士の資格を取る中で、あるいは保育士として働く中で、より高みを目指したい、もっと広い世界で働いてみたいと思うなら、ダブルライセンスの取得をおすすめします。

持っている資格を活かして就職や転職がしたいなら手厚いサポートを受けられる、保育士人材バンクの活用をおすすめします。

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