異年齢保育に興味はあるものの、「年齢の違う子どもたちを一緒に見るのは難しそう」「自分に合う働き方なのか不安」と感じる保育士の方もいるのではないでしょうか?

異年齢保育は、子ども同士の関わりを大切にしながら、保育士自身も幅広い対応力を身につけやすい保育の方法です。

本記事では、異年齢保育で働くメリットや保育スキルが上がる理由、失敗しない求人の見つけ方を分かりやすくご紹介します。

異年齢保育とは

異年齢保育とは

異年齢保育とは、年齢の異なる子どもたちが同じ空間で一緒に過ごす保育のことです。

たとえば、3歳児・4歳児・5歳児が同じクラスで活動したり、時間帯や活動内容に応じて異年齢で関わる機会を設けたりするケースがあります。

同じ年齢の子どもたちだけで過ごす保育とは異なり、年上の子が年下の子を気にかけたり、年下の子が年上の子の姿を見て真似たりしながら、自然な関わりが生まれやすい点が特徴です。

一方で、発達段階の違う子どもたちを同時に見るため、保育士には一人ひとりの成長に合わせた関わり方や、活動内容を調整する力が求められます。

そのぶん、子ども同士の育ち合いを支えながら、保育士自身も幅広い視点で保育を考えられる働き方といえるでしょう。

異年齢保育のメリット

異年齢保育には、子ども同士が年齢を超えて関わることで生まれるメリットがあります。

また、保育士にとっても、幅広い年齢の子どもを見ながら保育を組み立てるため、対応力や観察力を高めやすい保育スタイルといえるでしょう。

ここでは、子どもと保育士それぞれの視点から、異年齢保育のメリットをご紹介します。

子どもにとってのメリット

異年齢保育では、年齢の違う子どもたちが同じ空間で過ごすため、同年齢のクラスだけでは生まれにくい関わりが見られます。

年上の子の姿を見て学んだり、年下の子に優しく接したりする経験を通して、子どもたちは自然に成長していきます。

年上の子から刺激を受けて成長しやすい

年下の子どもにとって、年上の子の姿は身近なお手本になります。着替えや片付け、遊びの進め方などを見て真似ることで、「自分もやってみたい」という気持ちが育ちやすくなります

保育士が一つひとつ教えるだけでなく、子ども同士の関わりの中で自然にできることが増えていく点は、異年齢保育ならではの魅力です。

年下の子を思いやる気持ちが育ちやすい

年上の子どもは、年下の子と関わるなかで、手伝ったり声をかけたりする経験が増えます。

相手の様子をみて、「困っているかな」「どうしたら伝わるかな」と考えることで、思いやりや責任感が育ちやすくなるでしょう。

自分より小さい子に頼られる経験は、年上の子にとって自信にもつながるでしょう。

子ども同士で学び合う機会が増える

異年齢保育では、子ども同士が遊び方やルール、生活習慣を教え合う場面が多く見られます。

年上の子が年下の子にやり方を伝えたり、年下の子が年上の子の行動を見て学んだりすることで、自然な学び合いが生まれます。

保育士がすべてを教えるのではなく、子ども同士の関わりを通して育つ力を大切にできる点がメリットです。

兄弟のような関係性が生まれやすい

異なる年齢の子どもたちが日常的に関わることで、兄弟のような関係性が生まれやすくなります。

年上の子が年下の子を気にかけたり、年下の子が年上の子に安心感を持ったりすることで、家庭的であたたかい雰囲気につながります。

家庭では兄弟姉妹がいない子どもにとっても、年齢の違う子と関わる貴重な経験になるでしょう。

自分のペースで成長しやすい

同年齢の子どもだけで過ごすクラスでは、年齢ごとの目安に合わせて活動が進むことがあります。

一方、異年齢保育では、年齢だけでなく一人ひとりの発達や興味に合わせた関わりがしやすくなります。

できることを無理に急がせるのではなく、周囲の子どもから刺激を受けながら、自分のペースで成長しやすい環境をつくれる点もメリットです。

コミュニケーション力が育ちやすい

異年齢保育では、年齢や発達段階の違う子どもと関わるため、相手に合わせて伝え方を変える経験が増えます。

年上の子は年下の子にも分かるように言葉を選び、年下の子は年上の子の話を聞きながら関わり方を学んでいきます。

さまざまな相手と関わるなかで、伝える力や聞く力、相手の気持ちを考える力が育ちやすくなるでしょう。

保育士にとってのメリット

異年齢保育は、保育士にとって難しさもありますが、そのぶん多くの学びがあります。

年齢や発達の違う子どもたちを同時に見ることで、観察力や対応力、環境づくりの力を高めやすくなります。

保育士としての経験を広げたい方にとって、成長につながりやすい保育の形です。

子どもの発達を幅広く理解しやすい

異年齢保育では、年齢の違う子どもたちを同時に見るため、発達段階の違いや個人差を把握しながら保育をします。

年齢ごとの成長の目安だけでなく「この子は今どの段階にいるのか」を見る力が必要になるため、子ども一人ひとりを丁寧に見守る力が身につきやすいでしょう。

一人ひとりに合わせた保育力が身につきやすい

異年齢保育では、同じ活動をおこなう場合でも、年齢や発達に応じて声かけや援助を変える必要があります。

年上の子には自分で考える余白を持たせ、年下の子には分かりやすく手順を伝えるなど、関わり方を調整する力が求められます。

その経験を重ねることで、一人ひとりに合わせた保育力が身につきやすくなります。

子ども同士の関わりを見守る力が育つ

異年齢保育では、保育士がすぐに間に入るのではなく子ども同士の関わりを見守る場面も大切になります。

年上の子が年下の子を助けたり、子ども同士で遊び方を考えたりする姿を支えることで、保育士自身も「どこまで見守り、どこで援助するか」を判断する力が育ちやすくなります。

保育の引き出しが増えやすい

年齢の異なる子どもが一緒に活動するため、保育士にはさまざまな工夫が求められます。

同じ制作や遊びでも、年上の子には少し難しい工程を用意し、年下の子には取り組みやすい方法を考えるなど、活動の展開に幅が出ます。

子どもの姿に合わせて内容を調整する経験を重ねることで、保育の引き出しが増えやすくなるでしょう。

クラス運営や全体を見る力が高まりやすい

異年齢保育では、年齢によってできることや必要な補助が異なるため、全体を見ながら動く力が求められます。

活動に集中している子、手助けが必要な子、友だちとの関わりで困っている子などを同時に把握する必要があります。

広い視野でクラス全体の流れを見ながら保育を進める経験は、クラス運営力を高めることにつながります。

保育士同士で連携する力が身につきやすい

異年齢保育では、複数の年齢の子どもを見守るため、保育士同士の連携が欠かせません。

子どもの発達や活動内容、援助が必要な場面を共有しながら保育を進めることで、チームで動く力が身につきやすくなります。

一人で抱え込むのではなく、職員同士で役割を分担しながら保育を組み立てる経験ができる点もメリットです。

 異年齢保育をやっているのはどんな施設?

異年齢保育は、園の規模や保育方針、子どもの人数によって、さまざまな施設で取り入れられています。

ここでは、異年齢保育が行われやすい施設の種類を紹介します。

小規模保育園

小規模保育園は、定員が少なく子ども1人ひとりと丁寧に関わりやすい保育施設です。

年齢ごとの人数が少ない場合もあり、自然と異年齢の子どもたちが一緒に過ごす時間が生まれやすくなります。

家庭的な雰囲気のなかで、年上の子が年下の子を気にかけたり、年下の子が年上の子の姿を見て学んだりする環境で保育ができるでしょう。

認可保育園

認可保育園では、基本的には年齢ごとのクラスで保育を行うことが多いものの、活動内容や時間帯によって異年齢保育を取り入れている園もあります。

たとえば、朝夕の合同保育、行事や縦割り活動などで、年齢の違う子どもたちが関わる機会をつくることがあります。

園によって実施方法は異なるため、求人を見る際は保育方針や日々の活動内容も確認しておくと安心です。

認定こども園

認定こども園は、保育園と幼稚園の機能をあわせ持つ施設です。年齢や利用時間の異なる子どもが通うため、活動や生活の場面で異年齢の関わりが生まれることがあります。

園によっては、教育活動や自由遊び、行事などを通して、年上の子と年下の子が一緒に過ごす時間を大切にしている場合もあります。

幅広い年齢の子どもと関わりたい保育士にとって、経験を広げやすい環境といえるでしょう。

企業主導型保育園

企業主導型保育園は、企業が従業員の子どもや地域の子どもを預かるために運営している保育施設です。

園の規模や受け入れ人数は施設によって異なりますが、少人数で運営されている園では、年齢を分けずに合同で過ごす時間が設けられることもあります。

保護者の勤務時間に合わせた柔軟な保育を行う施設もあるため、異年齢の子どもたちを見守る場面が生まれやすい場合があります。

院内保育所や一時保育施設

院内保育所や一時保育施設では、利用する子どもの年齢や人数が日によって変わることがあります。

そのため、年齢ごとにクラスを固定するよりも、異年齢で一緒に過ごす形になるケースもあります。

限られた人数のなかで、子どもの年齢や発達に合わせて柔軟に関わる必要があるため、保育士には観察力や対応力が求められます。

落ち着いた環境で一人ひとりに合わせた保育をしたい方に合いやすいでしょう。

異年齢保育に挑戦したい!理想の園を探す方法

異年齢保育に挑戦したい!理想の園を探す方法

異年齢保育に興味がある場合は、どのような方法で取り入れているのかまで確認することが大切です。

園によって保育方針や職員体制、子ども同士の関わり方は異なるため、求人票だけで判断せず、実際の働き方を丁寧に見ていきましょう。

異年齢保育の実施方法を確認する

求人に異年齢保育の情報があっても、実施方法は園によって異なります。

1日を通して異年齢で過ごす園もあれば、朝夕の合同保育や園庭遊び、行事の時間だけ異年齢で関わる園もあります。

どの年齢の子どもが、どの時間帯に、どのような活動を一緒に行うのかを確認しておくと、保育活動をイメージしやすくなります。

保育方針が自分に合うか見極める

異年齢保育では、子ども同士の関わりをどのように見守るか、保育士がどこまで援助するかなど、園の考え方が大きく影響します。

子どもの主体性を大切にする園なのか、生活面の丁寧な援助を重視する園なのかなど、保育方針を確認しましょう。

自分の保育観と近い園を選ぶことで、入職後も納得感をもって働きやすくなります。

職員配置や連携体制を確認する

異年齢保育では、年齢や発達段階の異なる子どもを同時に見るため、職員同士の連携がとても大切です。

保育士の人数にゆとりがあるか、役割分担はどうなっているかなどを確認しましょう。

職員配置や連携体制が整っている園であれば、1人で負担を抱え込みにくく安心して異年齢保育に取り組みやすくなります。

園見学で実際の雰囲気を見る

求人票やホームページだけでは、子ども同士の関わり方や職員の雰囲気までは分かりにくいものです。

園見学では、年上の子が年下の子にどのように関わっているか、保育士が子どもたちをどのように見守っているかを見ておきましょう。

職員同士の声かけや園全体の空気感も確認すると、自分が働く姿を想像しやすくなります。

転職エージェントに相談して園の内情を知る

異年齢保育の実施方法や職場の雰囲気は、求人票だけでは分からないことも多くあります。

転職エージェントに相談すると、園ごとの保育方針や職員体制、働き方の特徴などを確認できる場合があります。

自分の希望を伝えたうえで複数の求人を比較できるため、異年齢保育に挑戦したい方も、ミスマッチを防ぎながら理想の園を探しやすくなるでしょう。

まとめ

異年齢保育は、年齢の違う子どもたちが一緒に過ごすなかで、思いやりや学び合いが生まれやすい保育スタイルです。

子どもにとっては、年上の子から刺激を受けたり、年下の子を気にかけたりする経験につながり、保育士にとっても発達の違いを見極める力や一人ひとりに合わせた関わり方を磨きやすい環境といえるでしょう。

一方で、異年齢保育の進め方や職員体制は園によって異なります。求人を選ぶ際は、異年齢で過ごす時間や活動内容、保育方針、職員同士の連携体制まで確認しておくことが大切です。

異年齢保育に挑戦したい方や、自分に合う園を見つけたい方は、保育士人材バンクにご相談ください。求人票だけでは分かりにくい園の雰囲気や働き方も確認しながら、希望に合う職場探しをサポートさせていただきます。

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