入職したばかりなのに「もう辞めたい」と思ってしまうのは、なぜなのでしょうか。
職場環境や人間関係などさまざまな理由が原因となって起こる、保育士の早期離職について解説します。
早期離職をしたいやり方や防ぐ方法も合わせてお伝えしますので、ぜひチェックしてください。
目次
保育士が早期退職する原因例
ごく稀なケースをのぞいて、すぐに辞めようと思って転職をする方はいません。
ですが実際には、早期退職となってしまうケースも存在しているのが実情です。
ここでは、原因となる理由についていくつか例を挙げますので、ご自身の状況と照らし合わせてみましょう。
人間関係の悩み
保育士が辞めたいと感じる理由のひとつが、人間関係です。
先輩保育士との関係や同僚との連携不足、保護者とのやり取りなど、どの関係性で悩みが起きるのかは人それぞれですが、いずれも心身に大きな負担がかかります。
自分だけでは解決できない場合も多く、長くストレスにさらされることで、働き続ける意欲を奪ってしまう要因になってしまうでしょう。
仕事量の多さと長時間労働
保育士は、子どものお世話以外にも書類作成や行事準備、会議、保護者対応など日々さまざまな業務を担っています。
年度末や行事前の繁忙期になると、残業が増えてしまったり、休息時間が取れなかったりと、負担量が増えてしまうことも少なくありません。
保育にやりがいは感じていても、心と体が疲れ切ってしまい辞めたいと感じる方もいるようです。
収入が見合わない

責任の大きさや仕事量に対して給与が見合わないと感じることも、早期離職の原因になります。
とくに新卒や若手保育士はベテラン保育士と比べて収入が少ないため、生活費や将来への不安を感じやすいといえるでしょう。
頑張りが給与に反映されにくい環境では、働き続けるモチベーションも下がってしまいます。
体力的な限界
保育士の仕事は、体力勝負です。長時間の立ち仕事や子どもを抱える動作、外遊びの付き添いなど、日々の業務が身体に負担をかけます。
予想以上のハードワークに「こんなはずじゃなかった」と感じている方もいることでしょう。実際の仕事とのギャップが大きいと早期退職につながりやすくなります。
精神的なストレス
保育士は子どもの命を預かる仕事であり、ケガや事故が起こらないよう常に気を張っています。
また、保護者からの期待や要望、トラブル対応に追われることもあるため、プレッシャーを感じている方もいるのではないでしょうか。
気づかぬうちにストレスが限界を超え、糸がぷつりと切れてしまう恐れがあります。
キャリアの見通しが立たない
長く働き続けるには、昇進やキャリアアップも大切な要素です。
収入アップはもちろんのこと、経験や頑張りが認められた証となり、モチベーションにもつながります。
昇進の機会が少なく、キャリアップの見通しが見えない状況の場合、将来を不安に感じてしまう方もいるでしょう。早期退職する理由のひとつに、キャリア形成しやすい保育園への転職が考えられます。
早期退職したいと思ったらどうする?
問題が解決しない場合、早期退職が解決策のひとつではありますが、今の職場を変えずに働き続けたいと考える方もいるのではないでしょうか。退職を決意する前に、状況を打開できるかもしれない方法を以下にまとめました。
職員に相談する
まずは信頼できる上司や先輩・同僚に、今の悩みや不満を相談してみましょう。
自分よりも経験豊富な上司ならば、自分にはなかった解決の糸口が見つかるかもしれません。
同じ職場だからこそ、具体的なアドバイスに期待できます。なにより、自分の悩みを共有した職員とコミュニケーションが増え、ひとりで抱える必要がなくなることも大きなポイントです。
視点を変えてみる
思い悩んでいる状況では、辛いことや不満に気持ちが向きやすくなります。
少し視点を変え「その職場の良い部分」や「保育士としてのやりがい」など、ポジティブな側面について考えてみるのもおすすめです。
プライベートを充実させてみるのも良いでしょう。ネガティブな面について考える時間が減ると、辞めたい気持ちが薄らぐ可能性があります。
行政の相談窓口を利用する
行政が設けた保育士専門の相談窓口を利用するのも効果的な手段のひとつです。
窓口の種類によっては、専門のカウンセラーや相談員が対応し、具体的な解決策やアドバイスを提供してくれる場合があります。
「先輩や同僚には言えないけれど、保育業界をよく知る人に相談したい」という場合におすすめです。
>保育士専用の相談窓口ってあるの?行政の窓口や状況別の相談先、解決方法もご紹介
早期退職をする場合の退職方法
退職を決意したら、まずは退職の意思を園長や上司に伝えます。
申し出る時期は2~3ヶ月前が一般的ですが、クラス担当や役職など責任のある立場にいる場合は、できるだけ早めに伝えるほうが望ましいでしょう。
早期退職の場合は、どう理由を伝えたらいいのか悩む方も少なくありません。
また引き止められる可能性もありますが、自分の心と体の調子と相談し、無理のない範囲を職場に伝えてみましょう。
辞める意思を伝えた後は、業務を行いながら退職に向けた準備を進めていきます。
退職に必要な書類をきちんと揃えたり、丁寧に引き継ぎを行ったりと、事務や後任者に負担がかからないよう余裕を持って動きましょう。スムーズな退職ができると、トラブルが起きる可能性も減らせます。
自分に合う転職先の見つけ方

転職活動では、「自分の希望条件に合った職場を選ぶこと」がとても大切です。早期退職に至る理由は人それぞれですが、辞めたいと思った原因や悩みを明確にしておけば、次の職場探しのときに始めから条件を絞ることができます。
保育士の転職では、主に以下のポイントを確認するとよいでしょう。
- 保育方針や保育内容に共感できるか
- 給与面、待遇面などに納得できるか
- 業務負担が多すぎず、休日にしっかり休めるか
- 人間関係が良好で、働きやすそうか
どのような働き方がいいのか、自分がどのポイントを重視しているのかを洗い出しておくことが大切です。
とはいえ、なかには「自分ひとりでは考えが定まらない」「求人情報だけでは判断できない」と悩む方もいるでしょう。そのような場合は、保育業界に詳しい保育専門の転職エージェントである「保育士人材バンク」の利用がおすすめです。
<転職エージェントのメリット>
- 保育業界に精通するキャリアアドバイザーと一緒に転職活動ができる。
- 求人票だけでは読み取れない職場の情報も聞くことができる。
- 応募書類や面接に関するアドバイスやサポートが受けられる。
転職エージェントは心強いキャリアアドバイザーと一緒に転職活動を進められるのが大きな魅力です。
登録無料のサービスも多いので、プロに相談しながら転職したい方や、忙しくて仕事探しの時間が取れない方などはぜひ利用を検討してみてください。
保育系のお仕事まとめ
保育士の早期退職は、保育環境や人間関係、労働条件などさまざまな理由が原因となって起こります。
改善策を試すことで働きやすくなることもありますが、それでも解決できない場合は転職も選択肢のひとつです。
保育士として生き生きと働くために、希望の条件に合う職場を慎重に検討しましょう。
また、転職をする場合「初めての転職は不安」「忙しくて求人を探す暇が無い」という方は、保育士人材バンクにご相談ください。
あなたにあった求人を探すお手伝いをさせていただきながら、転職に関するさまざまなサポートをさせていただきます。