この記事では、保育士向けに退職届の書き方をご紹介します。

退職届を書くために必要なものや封筒の作成方法、紙の折り方や入れる向きまで、くわしく解説しているので、初めての方でも簡単に退職届が作成できますよ。

退職願との違いや、提出のタイミングについても分かるので、ぜひ参考にしてくださいね。

【保育士】退職届の書き方

まずは退職届の書き方について、紹介していきます。

前提として、退職届は基本的には手書きで書いてもPCで書いても、どちらでも問題ありません。

想いのこもった直筆は、お世話になった職場の方々への誠意が伝わりやすい可能性もありますし、手書きを避けたい場合などには、パソコンで作成しても問題ありません。

退職届を書くために準備するもの

手書きで退職届を書く際には、以下のものを準備しましょう。

  • ペン

退職届のような公的書類を作成する場合、黒いインクのボールペンや万年筆を使います。

鉛筆やシャープペンのように鉛筆で消せるものや、摩擦で消せるペンは避けましょう。

  • 用紙

職場で決まった書式がある場合には、それをプリントアウトして使います。

インターネット上でも、一般的な書式のテンプレートがダウンロードして使えます。テンプレートを使うと、必要な箇所だけ手書きで書き加えるだけで、退職届が作成できます。

また、家にプリンターが無い場合は、コンビニでもプリントアウトができます。

特に規定がなく、テンプレートを使わない場合には、B5かA4サイズの用紙を、縦向きにして使います。

紙に罫線はあってもなくても構いません。ないものの方が一般的ですが、あった方が書きやすいのであれば、縦書きの罫線入りの便せんを使いましょう。

  • 封筒

封筒の作り方については、次の章でくわしく説明するため、ここでは省略します。

「退職届を入れる封筒の作成方法」をお読みください。

退職届に書く内容

  1. 退職届

まずはこの書類が「退職届」であることを、冒頭部分の中ほどに書きます。

  1. 書き出し(私儀 ※私事でも可)

「私儀」や「私事」は、正式な文章で、自分のことについて書いていることを明示するため、書き出しに使う言葉です。「①退職届」の隣、下の方に書きます。

ほかの文字よりも、少し小さめに書くのが一般的です。

  1. 退職理由(一身上の都合により)

退職の理由が何であれ、自己都合で退職する場合には、このように書くのが通例です。

  1. 退職日

すでに職場と合意が取れている退職予定日を書きます。

縦書きなので、漢数字で書きます。

西暦と和暦はどちらでも構いませんが、職場のほかの書類に合わせとよいでしょう。

  1. 届出年月日

「退職届」を職場に提出する予定の日付けを書きます。「④退職日」同様、数字は漢数字です。西暦か和暦かは「④退職日」に合わせましょう。

  1. 氏名

自分の氏名を書き、直下に捺印します。

  1. 宛名

勤務先の施設の正式名称と、最高責任者の肩書きと氏名を書きます。

退職届を入れる封筒の作成方法

退職届は封筒に入れて、直属の上司や園長に提出します。

準備する封筒

まず、封筒は白い、無地の縦型のものを選びます。「白封筒」や「二重封筒」という名称の、中身が透けないタイプのものが好ましいでしょう。

封筒に封をするための糊やテープは、付いていてもいなくても構いません。

退職届は三つ折りにして入れます。

用紙がB5なら「長形4号」、A4なら「長形3号」の封筒を選ぶと、ぴったり入ります。

封筒の書き方

封筒の表には、中央のやや上寄りに「退職届」と書きます。

裏には左下部分に勤務先と氏名を書きます。勤務先が保育園の場合には、園の正式名称を書いてください。

封筒の折り方

中に入れる退職届の折り方は、以下の手順を参考にしてください。

  1. ざっくり三等分になるように見当をつける。
  2. 下3分の1を内側に折る。
  3. 上3分の1を(2)にかぶせる形で折る。
  4. (3)の部分が封筒の裏側にくるように入れる。

封筒に封をする糊やテープが付いている場合には、それらを使って封をしましょう。ない場合には、折り目に沿って折り曲げるだけでOKです。

退職届はいつ渡せばいいの?

法律上、退職届は、2週間(14日)前までに提出することが定められていますが、法律とは別に、各職場の規定で、期限が定められている場合もあります。

一般的には1~3ヶ月前に提出します。例えば保育園を年度末(3月31日)に退職する場合には、早ければ前年12月のうち、遅くても2月末には提出するようにしましょう。

おすすめの退職時期

退職理由によっては、いつ退職すべきか迷っている方もいるかもしれません。そこで、おすすめの退職時期を2パターン紹介します。

(1)年度末

保育士が退職するベストな時期は、年度末です

子どもたちの入園・卒園・転園はもちろん、先生方の異動や退職などもあって、人の入れ替わりが多く、環境が大きく変わりやすいタイミングなので、辞めやすいでしょう。

職場としても、人事の切り替えの時期なので、調整しやすいタイミングです。

年度途中で担任が変わるとなると、園の信頼に関わるという事情もあります。自分の都合よりも職場側を優先できるのであれば、年度末の退職をおすすめします。

とはいえ、職場側は保育士の退職時期を強制することはできません。

もし年度末のタイミングで退職することができない、もっと早く退職の必要がある場合などには、自分の事情を優先しましょう。

(2)ボーナス支給後

自分の都合を最優先して構わない環境や状況であるなら、ボーナス支給日を目安に、退職時期を決めるのも1つの手です。

ボーナス日にいないといけないケースと、算定期間に在籍していればボーナスがもらえるケースもあります。

公務員の保育士などで、有給休暇やボーナスが確実にもらえるのであれば、ボーナス支給日直後を退職予定日として、残った有給休暇を消化する前に、退職届を提出することも可能です。

いずれにせよ、退職することを決めたら、退職したい日から逆算して、退職届の提出はもちろん、転職活動や退職の手続き、有給休暇の消化などのスケジュールを立てる必要があります。

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退職届や退職願は提出が必要?

退職届、退職願のどちらも法律上の提出義務があるわけではありません。

退職の意思を伝え、それを雇用主から受理されれば、必ずしも書類を挟む必要はなく、口頭でのやり取りでも特に問題ないのです。

特に退職願は、退職の希望を職場に伝えるための一手段に過ぎず、必須ではありません。

しかし、就業規則で退職願の提出を定めている会社もあります。例えば私立の保育園などの場合には、提出の必要があるかもしれません。

一方で、退職届はほとんどの職場で提出が必須です。

公立保育園などに、公務員として勤務している場合には、服務規程で退職届の提出が定められているのが一般的です。この場合、退職願が「辞表」と呼ばれている場合もあります。

公務員の提出する退職届(辞表)は、勤務先の地方自治体によって内容が異なり、書式がある場合も多いので、事前に確認しておきましょう。

退職届と退職願の違いは?

二つの違いは、退職願が「退職を願い出る」文面なのに対し、退職届は「退職を宣言する」ものです。

退職願とは

退職願は、退職の希望を職場に伝えるための書類です。

提出時点では、退職することはまだ確定ではないため、職場が受理するまでの期間であれば、撤回することもできます。

なお、前述した通り、直属の上司や園長に退職の希望を口頭で申し出るだけで、書類の提出がいらない場合もあります。

退職願の提出が必要か分からない場合には、口頭で退職の意思を伝えた際に、どんな書類が必要かどうか、尋ねてみるとよいでしょう

退職届とは

退職届は、退職や日取りが決まった後で、職場に提出する書類です。

職場側が、本人の退職の希望をすでに認めている段階で提出するため、提出後の撤回は、基本的にはできないと考えておいた方がいいでしょう。

順番としては、口頭や退職願の提出で、退職の意思を伝え、職場側から受諾の返事をもらった後に、退職や書類の段取りやタイミングを相談したうえで、提出します。

退職の意思を伝えないまま、いきなり退職届を出すこともできなくはありませんが、礼儀に欠いていると、マイナスなイメージを与えてしまうリスクがあるので注意しましょう。

職場との関係を崩さずに円満退職を目指すなら、正しい手順を踏むことをおすすめします。

【保育士】退職届の書き方まとめ

基本的なマナーを知って、ルールを守りながら円満退職をかなえてくれる退職届を書きましょう。

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