保育士として働いていると、休憩時間があっても「結局ゆっくりできない」「子どものことが気になって気が休まらない」と感じることもあるのではないでしょうか?
毎日忙しく過ごすなかで、心と体を整える休憩はとても大切です。
この記事では、保育士の休憩時間の基本的な考え方や法律上のルールにくわえて、すぐに取り入れやすいリフレッシュ術も分かりやすくご紹介します。
知っておきたい労働基準法が定める「休憩時間」の基本ルール
保育士の休憩時間は、職場ごとの慣習ではなく、労働基準法で定められた基本ルールがあります。まずは休憩時間の長さや与え方、過ごし方について確認しておきましょう。
6時間超と8時間超で必要な休憩時間が決まる
労働基準法では、勤務時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与える必要があると定められています。
忙しい保育現場では、子どもたちの様子や職員配置の状況によって、つい後回しになったりすることもあるかもしれません。
労働時間に応じて必要な休憩時間は決まっており、その基準は守られるべきものです。
まずは、自分の働き方が法律上の基準に合っているかを知ることが、休憩のあり方を見直すきっかけになります。
休憩は労働時間の途中に与える必要がある
休憩時間は、ただ合計の時間を確保すればよいわけではありません。労働基準法において、休憩は労働時間の途中に与えることが必要とされています。
たとえば、勤務が終わる直前にまとめて休憩時間を取る形になっていたり、始業前後の時間で調整されたりしている場合は、本来の休憩とはいえないことがあります。
休憩は、働く途中でいったん仕事から離れ、心と体を整えるための時間です。だからこそ、勤務の流れのなかで適切に与えられることが大切です。
休憩時間は自由に過ごせることが原則になる
休憩時間は、職員が自由に過ごせることが原則です。
もちろん保育現場では、急な対応が必要になる場面もあるでしょう。ただ、本来の休憩は業務から離れて心身を休めるための時間です。
しっかり休憩をとることで気持ちを切り替えやすくなり、その後の保育にも落ち着いて向き合いやすくなります。
参考:e-Gov法令検索「労働基準法」
休憩時間にできるリフレッシュ術

保育士の休憩時間は過ごし方を少し工夫するだけで、気持ちや体の負担がやわらぐことがあります。
ここでは、現場で取り入れやすいリフレッシュ術をご紹介します。
好きな飲み物でホッとできる時間をつくる
休憩時間に好きな飲み物を飲むことは、短い時間でも気持ちを切り替えるきっかけになります。
温かいお茶やコーヒーでホッとしたり、冷たい飲み物で頭をスッキリさせたりと、そのときの自分の状態に合わせて選ぶだけでも気分は変わりやすくなります。
忙しい日ほど、飲み物を楽しむ時間を意識すると心の緊張がやわらぎやすくなります。
食事をしっかりとる
保育の現場では、自分のことよりも子どもたちやクラスの流れを優先しがちで、つい食事を後回しにしてしまうことがあるかもしれません。
ただ、空腹のまま過ごすと集中力が下がりやすくなり、午後の保育で疲れやイライラを感じやすくなることがあります。
限られた休憩時間のなかで、食事をきちんととることを意識するだけで、体も気持ちも整いやすくなります。
目を閉じて5分だけ静かに過ごす
保育士は、子どもの様子や周囲の動きに常に目を向けながら働くことが多いため、休憩中も頭が休まりにくいと感じることがあります。
そんなときは、5分だけでも目を閉じて静かに過ごす時間をつくるのがおすすめです。
視界から入ってくる情報が減るだけでも頭のなかが整理されやすくなり、気持ちの緊張も少しずつやわらいでいきます。
深呼吸して気持ちをゆっくり整える
忙しいときや気を張っているときは、自分では気づかないうちに呼吸が浅くなっていることがあります。呼吸が浅いままだと、体だけでなく気持ちまで落ち着きにくくなります。
そんなときは、大きく吸ってゆっくり吐く深呼吸を数回するだけでも、気分が整いやすくなります。道具も場所もいらず、その場ですぐできるからこそ取り入れやすい工夫です。
肩や首を軽く回してこわばりをほぐす
保育士の仕事では、抱っこや中腰、前かがみの姿勢が続くことも多く、肩や首、背中まわりに疲れがたまりやすくなります。
そんなときは、肩や首を軽く回したり、背筋を伸ばしたりするだけでも、体の緊張がやわらぎやすくなります。
大きな動きでなくても十分なので、短時間でもこまめに体をほぐすことで、午後の保育にも入りやすくなります。
窓の外をみて意識を仕事から離す
休憩に入っても、子どものことや保護者対応、残っている仕事が頭から離れず、なかなか気持ちが休まらないこともあるでしょう。
そんなときは、窓の外を見たり遠くの景色に目を向けたりするだけでも、意識を切り替えやすくなります。
視線を目の前の業務から外すことで、頭のなかの緊張感がやわらぎ、気持ちにも余白が生まれやすくなります。
スマホを見すぎず頭を休ませる
休憩中にスマホを触ること自体は自然なことですが、ずっと画面を見続けていると、目も頭も思ったほど休まらないことがあります。
次々に情報が入ることで、休憩中も気持ちが落ち着かず、かえって疲れを感じてしまうこともあります。
疲れを感じている日は、スマホに触れる時間を少し短くして、あえて何も見ない時間をつくるだけでも気分が整いやすくなります。
誰かと話して気分転換する
休憩時間の過ごし方は人それぞれですが、一人で静かに過ごすよりも、誰かと話したほうが気持ちが軽くなる人もいます。
同僚との何気ない会話や、仕事とは少し離れた話をするだけでも、頭の切り替えにつながることがあります。
無理に会話をする必要はありませんが、その日の自分の状態に合わせて過ごし方を選べると、休憩時間の質も高まりやすくなります。
退勤後の楽しみをつくって気持ちを整える
休憩中に、退勤後の小さな楽しみを思い浮かべることも、気持ちを切り替える方法のひとつです。
たとえば、好きなごはんを食べる、ゆっくりお風呂に入る、見たかった動画を観るなど、ささやかな予定でも十分です。
その先の楽しみを意識することで、目の前の忙しさのなかでも気持ちを前向きに保ちやすくなり、午後の保育にも穏やかな気持ちで向かいやすくなります。
現場でできる休憩確保テクニック
休憩時間をしっかり確保するためには、個人の意識だけでなく、日々の動き方や職員同士の連携を見直すことが大切です。
ここでは、現場で取り入れやすい実践方法を具体的にご紹介します。
業務の優先順位を見直して動き方を整える
休憩時間を確保するには、「何を優先して進めるべきか」を見直すことが大切です。
その日のうちに必ず対応したいこと、少し後でもよいことを分けるだけでも、動き方に余裕が生まれます。
やることを整理しておくことで気持ちにも余白ができ、休憩に入るタイミングもつかみやすくなります。
スキマ時間を上手に活用して負担を分散する
まとまった時間が取れない日でも、短いスキマ時間をうまく使って少しずつ業務を進めておくと、負担を分散しやすくなります。
記録や準備をこまめに進めておくことで、後から一気に対応する必要が減り、慌てにくくなります。
結果として休憩前後の動きにも余裕が生まれ、忙しい日でも休憩を確保しやすくなります。
一人で抱え込まずに周囲に早めに相談する
休憩が取りにくいと感じるときほど、一人で抱え込まず早めに周囲へ相談することが大切です。
少し厳しいと感じた段階で共有しておくと、ほかの職員も状況を把握しやすくなり、フォローにつながりやすくなります。
無理をしてからではなく、早めに声をかける意識をもつことで、結果的に休憩時間も確保しやすくなります。
担当業務をしっかり伝え引き継ぎしやすくなる
休憩に入りやすくするには、担当業務や進み具合を周囲に共有しておくことが効果的です。
口頭で簡単に伝えるだけでも、今どこまで進んでいるのかが分かりやすくなり、引継ぎもしやすくなります。
周囲が状況を把握できるようになると、休憩に入るときの心理的な負担も減り、安心して持ち場を離れやすくなります。
声をかけやすい雰囲気を日頃からつくる
休憩時間を確保するには、日頃から職員同士で声をかけやすい雰囲気をつくっておくことも欠かせません。
忙しい現場では、少しの遠慮から「今は言いにくい」と感じてしまうこともあります。
普段から小さな確認や声かけをしておくことで、必要なときに相談しやすくなり、お互いに無理なく休憩を回しやすい空気が生まれます。
忙しくなる前に休憩の順番を決めておく
休憩を後回しにしないためには、あらかじめ順番や大まかなタイミングを決めておくことが効果的です。
事前に共有しておくことで、誰がいつ休憩に入るかが分かりやすくなり、現場全体で動きを調整しやすくなります。
当日の状況に応じて変更が必要になることはあっても、最初に目安があるだけで休憩を確保しやすくなります。
しっかり休憩時間が取れる職場で働くために

休憩時間を確保できても、落ち着いて休めるとは限りません。よりゆとりを持って休むためには、日々の工夫にくわえて、職場の体制や働く環境にも目を向けることが必要です。
職員配置に無理がないかを見直してみる
休憩時間にゆとりを持ちにくい場合は、個人の頑張りだけでなく、職員配置に無理がないかを見直すことも必要です。
人数や配置のバランスに余裕がない職場では、誰かが休憩に入るだけで現場の負担が大きくなり、落ち着いて休みにくくなります。
休憩が取りづらい原因が体制にあるケースもあるため、一度職場全体の状況に目を向けてみることが大切です。
リーダーにシフトの工夫を提案してみる
休憩に入りにくい状況が続くときは、リーダーにシフトや休憩の回し方を相談してみるのもひとつの方法です。
忙しくなりやすい時間帯を避けて順番を調整するだけでも、休みやすさが変わることがあります。現場で感じている課題を共有することが、改善のきっかけになる場合もあるでしょう。
無理のない範囲で提案することで、働きやすさにつながることもあります。
ゆとりをもって休める保育園への転職も検討する
自分なりにできることを試しても状況が変わらない場合は、働く環境を見直すことも選択肢です。
見学時には、休憩スペースの有無や保育ICTシステムの導入状況を確認しておくと、入職後の働きやすさをイメージしやすくなります。
職場によって休憩の取りやすさや業務負担は大きく異なるため、無理なく働き続けるためにも、環境に目を向ける視点を持っておくと安心です。
充実した休憩時間で、毎日笑顔で子どもたちと向き合おう。
休憩時間は、ただ体を休めるだけでなく、気持ちを整えて保育に向き合うための大切な時間です。法律上の基本を知ったうえで、自分に合ったリフレッシュ方法をとり入れることで、毎日の負担は少しずつやわらぎます。
それでも休憩を取りにくい状況が続くときは、働く環境を見直すことも大切です。
保育士人材バンクでは、休憩の取りやすさや働きやすさも含めて、自分に合う保育園探しをサポートしています。
無理なく笑顔で働ける環境を見つけたい方は、ぜひ気軽に活用してみてください!