子どもと関わる仕事といえば「保育士」や「幼稚園教諭」などが代表的ですが、実はそのほかにも子どもに接する職業はたくさんあることをご存じでしょうか。今回は子ども、とくに幼児に関わる仕事の紹介や探し方、仕事で身に付くスキルについてご紹介します。

幼児に関わる仕事のご紹介

幼児に関わる仕事のご紹介【保育士人材バンク】

子どもと関わる仕事は、資格がなくても始められるものから、専門的な資格が必要な職業までさまざまです。

今回は、子どもが好きな方に向けておすすめの仕事を10種類紹介します。それぞれの特徴を知り、気になる仕事を見つけてみましょう。

保育士

まずは代表的なお仕事からご紹介いたします。保育士は0歳から6歳までの乳幼児を対象に、生活支援や成長のサポートを行う仕事です。「保育士」として働くには資格が必要ですが、保育園や認定こども園の求人には資格がなくても働ける「保育補助」の募集も多く、希望に応じて資格取得のサポートを受けられる企業も増えてきています。全国的に保育士は需要が高く、正社員だけでなく、パートや時短勤務といった柔軟な働き方も可能です。子どもたちの日々の成長を見守りながら、一緒に喜べるという大きなやりがいがあります。

幼稚園教諭

幼稚園教諭は、3歳から6歳までの幼児を対象に、集団生活を通じて社会性や基本的な生活習慣を伝える仕事です。保育士と役割が似ていますが、比較的教育的な要素が多く、子どもの成長段階に合わせた学びや遊びの指導が求められます。また、子どもの興味や好奇心を引き出し、楽しく学べる環境を作るのも大切な役割です。保育士と同じく幼稚園教諭免許が必要ですが、免許を持っていれば全国の幼稚園や認定こども園で働くことができます。

保育補助

保育補助とは、保育園や幼稚園でクラス担任をサポートする職業です。保育士資格や幼稚園教諭が必須ではないため、資格がない方でも保育現場に関わることができます。仕事内容は、子どもたちの遊びや食事の補助、保護者対応など保育施設の方針や運営状況によってさまざまです。資格・免許取得に向けて働きながら学ぶことができ、現場経験を積むための良い機会となるでしょう。

病院などの託児スタッフ

病院での託児スタッフとは、保護者が施術や診察を受けているあいだに子どもを預かる仕事です。保護者が安心して子どもを預けられるよう、楽しい雰囲気や遊びを提供することが求められます。保育施設や習い事と比べると、同時に関わる子どもの人数は少ないため、ゆったりとした環境で子どもと関われるのが魅力です。短い時間で子どもと信頼関係を築く必要があるため、コミュニケーション力の高い方に向いています。

地域の子育て支援施設のスタッフ

児童館や支援センターなど、地域にある子育て支援の施設では子どもが安心して遊べる環境作りや親子への支援を行っています。施設によっては親子で楽しめるイベントや遊びの企画を積極的に行っているため、多くの子どもたちと触れ合えるでしょう。また、地域の子育てに貢献できるやりがいも感じられます。

児童発達支援施設のスタッフ

0歳〜就学前の障がいのある子どもが通う施設です。子どもの発達に合わせながら、少人数でじっくり関わることができ、一人ひとりの成長を実感しやすいことが特徴です。保育士などの資格を活かしながら働くことができます。社会的な需要も増えている仕事で、施設数も増えています。

ベビーシッター

ベビーシッターは、事情があって自宅を空ける保護者からの依頼を受け、代わりに子どもを預かる職業のことです。なかでも乳幼児の子どもと関わる機会が多く、保護者が不在のあいだ、遊びや食事、睡眠のサポートを行います。保育士資格や子育て経験があるほうが依頼者からの信頼を得やすいですが、資格がなくても働くことは可能です。

子ども服販売員

子ども服や子ども用品のお店には、多くの親子が訪れます。買い物をする保護者とはもちろん、子どもとコミュニケーションを取る機会も多い職業です。たとえば、子ども服のサイズや使いやすさをアドバイスしたり、遊びの中で役立つ商品を提案したりすることもあるでしょう。保育経験や子育て経験がある方は実際の経験からのアドバイスができるため、保護者からの信頼を得やすいのが強みです。

習い事の講師

リトミック、ピアノ、体操、水泳、英語など、幼児向けの習い事にはたくさんの種類があります。特定のスキルや経験があれば始められる仕事も多く、子どもたちとの関わりも深いのが特徴です。講師として働く場合は、子どもが興味を持ち、楽しく続けられるような指導方法が求められます。音楽やスポーツの経験を活かして子どもに教えることができるため、趣味や特技を仕事に活かしたい方にもぴったりです。

写真スタジオスタッフ

子ども向けの写真スタジオでは、子どもたちがリラックスして写真撮影に臨めるようサポートするのが仕事です。職場によっては、子どもの着付けやヘアセットも行います。資格は必要ありませんが、短時間で子どもの興味や関心を探り、自然な笑顔を引き出せるように関わることが求められるでしょう。家族の思い出の1ページとなる写真撮影に携われることが、大きなやりがいとなります。

幼児に関わる仕事を探すには

幼児に関わる仕事を探す際には、自分がどのような条件を重視しているか、働き方や勤務時間の希望など、いくつかのポイントを整理しておくことをおすすめします。

求めている条件が整理できたら、いよいよ仕事探しです。今回ご紹介する3つの方法から、自分に合った方法を選びましょう。

資格の有無を確認する

幼児に関わる仕事には、資格が必要なものと資格がなくてもできるものがあります。たとえば、保育士や幼稚園教諭は国家資格が必要ですが、ベビーシッターや保育補助、子ども服販売員などの職種は資格がなくても始められます。まずは自分が希望する職種に資格が必要かどうかを考えてみましょう。

資格が必要な職種を目指す場合、資格取得のための勉強を始める必要があります。通信講座や夜間学校、研修など、自分に合った学ぶ方法を検討しましょう。仕事をしている方は、働きながら勉強できる方法がおすすめです。

ベビーシッターや学童保育指導員など、資格がなくても働ける職種については、実際に働きながら経験やスキルを身に付けるのも方法のひとつです。子どもと接するスキルには、勉強だけで得るのは難しいものも多いため、まずはチャレンジしてみるのも良いでしょう。

求人サイトを活用する

一度に多くの求人を見比べたい方は、インターネット上の求人サイトを活用してみましょう。

さまざまな業界の求人を広く探したい方は一般的な職種が集約されている求人サイトを、特定の仕事をより多く見つけたい方は、その業界に特化した求人サイトがおすすめです。最近では、保育士や幼児教諭、ベビーシッター、子ども向けの施設スタッフといった子どもに特化した求人サイトも数多く存在します。

求人サイトをうまく使うコツは「自分の求める条件に絞って検索すること」です。たとえば、「未経験・初心者歓迎」「ピアノ苦手OK」「借り上げ社宅・寮あり」「離職率低め」などの条件を選ぶと、自分に合った求人に初めから絞って検索できます。

職場見学やインターンシップを活用する

保育業界の職種には、見学やインターンシップの機会を設けている施設もあります。事前に連絡を取り、実際の仕事の様子を見学したり、短期間の体験勤務ができるのが大きなメリットです。

とくに、幼稚園や保育園、学童保育のように子どもたちと直接触れ合う仕事は、現場の環境が自分に合っているかどうか、実際に体験してみないと分かりづらい部分があります。職場見学やインターンシップを経験すると、保育士や幼稚園教諭などの専門職だけでなく、保育補助やベビーシッターなどの仕事においても自分がどのように関わるべきか、実際に感じることができるでしょう。

幼児に関わる仕事に向いている人

幼児に関わる仕事に向いている人【保育士人材バンク】

幼児に関わる仕事では、「子どもが好き」という気持ちだけではなく、いくつかの特性やスキルが必要です。子どもたちの成長を見守りながら、安全で楽しい時間を作れる方が求められています。
幼児に関わる仕事に向いている人の具体的な特徴を以下にまとめました。

子どもに辛抱強く関われる人

子どもは、大人と比べて喜怒哀楽のスイッチが頻繁に入れ替わります。突然動きだしたり泣き出したりと予想が付かない行動もたくさん見られるでしょう。その自由さが子どもの魅力でもあります。

子どもと関わる仕事は、大人の考えているペースでは進まないこともしょっちゅうです。たとえば、保育園では散歩の途中で突然トイレに行きたがったり、運動会の練習を嫌がったりと、柔軟な大人の判断が必要な場面もめずらしくありません。

また、その場の状況に応じて臨機応変に対応できる方も向いています。ケガのときの応急処置や、失敗で泣き出してしまった子どもへの励ましなど、マニュアルにはない動きを求められることもあるでしょう。

保育現場に限らず、子どもと関わる仕事では、その場の状況に合わせて辛抱強く接することができる人におすすめです。子どもは日々成長し続けます。最終的に子どもが自信を持ち、笑顔になった姿を見たときに大きなやりがいを感じるでしょう。

コミュニケーション力が高く、周りと協力できる人

幼児に関わる仕事では、子どもと保護者だけでなく、同僚や上司との連携が欠かせません。

とくに保育園や幼稚園のような保育現場では、チームで子どもたちを見守り、成長をサポートしています。ベビーシッターや学童保育でも、保護者との信頼関係を築くためのコミュニケーション能力が求められるでしょう。

保護者にとって、大事な子どもを預ける職員やスタッフを信頼できるかどうかはとても重要です。小さな出来事やトラブルにも真摯に向き合い、状況を丁寧に伝えられるスキルが求められます。安心してもらえるように、温かいコミュニケーションを心がけましょう。会話が苦手な方は、まずは笑顔で接することを意識してみてくださいね。

精神力と体力を持つ人

子どもは予測できない行動をとることが多く、常に注意を払ってケガや事故を予防する必要があります。動きが活発な子どもたちを安全に見守るには、ある程度の体力が必要です。

保育士やベビーシッター、保育補助といった職業では、公園遊びや水遊び、リズム活動や体操など一日を通して体を多く使います。おむつの交換やトイレの介助、抱っこなど、室内でも意外と体力は消費しているのです。勤務中に気を抜かず、子どもたちの動きを見守れる体力面でのタフさが求められます。

また、精神面では自分で感情をコントロールできるようなおおらかさを持つ方が適しています。幼児に関わる仕事では、予定通りに物事が進まないことも日常茶飯事です。些細な失敗や変化にこだわりすぎたり、完璧を求めすぎたりする人には、不確定要素が多い仕事はやや負担になるかもしれません。子どものペースに合わせ、のんびりした心で接することができる人が向いていると言えるでしょう。

無料登録して求人を探してもらう

幼児に関わる仕事で身につくスキル

幼児との仕事を通じて得られるスキルは、幼児との関わりだけでなく、ほかの仕事や日常生活においても強みとなるものばかりです。具体的にどのようなスキルが身に付くのかご紹介します。

観察力と共感力

幼児に関わる仕事では、子どもの小さな変化や表情、行動を見逃さない「観察力」が必要です。子どもは言葉で気持ちを十分に伝えられないことが多いため、その行動や表情から何を感じ、何を必要としているかを汲み取る力が求められます。

たとえば、朝から元気がない様子の子どもに気付いてよく話を聞いてみると、玄関先で転んでしまったことが分かり、ケガをした膝の手当を行った、というエピソードが挙げられます。いつもの様子との違いに気付けること、子どもが言葉にできない気持ちを代弁したり、表情などから読み取ったりすること「痛かったんだね」と共感すること、その一つひとつの対応が子どもからの信頼感に繋がります。

大人同士でも、観察力や共感力は大切なスキルです。チームになって動く職種ではとくに役立つでしょう。

コミュニケーション能力

幼児に関わる仕事では、互いに情報を共有しながら子どもたちをサポートする現場のチームワークも重要です。

たとえば、保育室などを離れる時に、子どもだけが部屋に残されないようほかの職員に配置を変えてもらうなどの対応が必要になります。また、家庭でのトラブルに気付いた場合は、ほかの職員や関係機関などへの連絡や相談が必要になるでしょう。

子どもと関わる仕事に限らず、報告・連絡・相談は仕事の基本です。保育士で身に付いたコミュニケーション能力は他業種でも強みとなるでしょう。

子どもについて詳しくなる

幼児に関わる仕事をすると、子どもの発達や成長の段階について学ぶ機会が増えます。子どもの様子に合ったサポートをするには「〇〇歳ごろになると、〇〇ができるようになる」といった目安を知っておく必要があるからです。

幼児に直接関わりのない職種であっても、職場の同僚の子どもやイベントなどで出会う親子との関わりが出てくることがあります。その際にも、適切な配慮や自然なコミュニケーションが取れると、親しみを持ってもらいやすくなるでしょう。

子どもに関する知識やスキルは職場だけでなく、家族や自身の子どもへの関わりにも役立ちます。子どもの好きな遊びやおもちゃの傾向が分かるようになるため、親戚や友人の子どもへのプレゼント選びや遊びの提案にも役立ちます。

幼児に関わる仕事まとめ

幼児に関わる仕事には保育士やベビーシッター、幼児教室の講師など選択肢が幅広いことが特徴です。資格が必要な仕事から資格がなくても挑戦できる職業まで、子どもたちと触れ合いながら成長をサポートするやりがいがあり、多くのスキルを身につけることができます。興味を持った方は、子どもと触れ合える仕事のなかからぜひ自分に合った仕事を見つけてくださいね!

また、保育士人材バンクでは、保育士さんの転職活動を手厚くサポートいたします。

専任のキャリアパートナーが二人三脚で活動を進めていくので、働きながら転職活動をする方も安心です。

「自分に合う保育園を見つけたい」「転職するか迷っている・・」という方はぜひお気軽に保育士人材バンクまでご相談ください!

保育士人材バンクに無料登録して求人を探してもらう>>