無認可保育園は、国の認可基準を満たしていないため「無認可」といわれることがあります。しかし、基準に縛られない分、独自の特色を活かした柔軟な保育が実践されている状況もあります。

認可保育園と比べて、基準や運営方針の自由度が高く、保育士の個性やアイデアを活かしやすい職場が多いのが魅力です。

また、少人数制の施設が多いため、1人ひとりの子どもにじっくり関われるのもメリットといえます。

本記事では、これから無認可保育園で働いてみたい、興味がある保育士さんに向けて認可保育園との違いや働くメリットをご紹介します。ぜひ参考にしてください!

無認可保育園とは?

無認可保育園とは、施設の広さや保育士の配置人数などが国の認可基準を満たしていないため、「認可保育園」と対比し「無認可保育園」といわれる場合がある施設です。

「無認可」という言葉の響きから、ネガティブな印象を持たれることもありますが、多くの無認可保育園は、自治体が設けている基準や独自の方針に基づいて適切に運営されています。

参考:文部科学省「認可外保育施設指導監督基準

無認可保育園の魅力は、保育内容や運営方針に柔軟性があり、幅広いアプローチが可能なことです。

また、小規模な施設が多く、1人ひとりの子どもとじっくり丁寧に向き合う環境が整っているのも特徴です。

子ども家庭庁の調査によると、 2022年(令和4年)3月時点で、全国に20,058園の認可外保育施設が存在しており、多様な家庭のニーズに応える重要な役割を担っています。

参考:こども家庭庁「認可外保育施設の現況取りまとめ

無認可保育園で働ける人

無認可保育園で働ける人

無認可保育園(認可外保育園)は、認可保育園に比べて基準が柔軟で、多様な形態の保育を提供しています。具体的には、託児所や院内保育、一部の企業内保育園などが含まれます。

無認可保育園では、職員の3分の1が保育士資格を持っていれば良いとされており、資格がなくても保育スタッフとして働ける可能性があります。

さらに、保育補助だけでなく、クラス担任など責任のある役割を任されることもあり、自分の経験や意欲次第で、さまざまな活躍が期待できる環境です。

以下のような方は、無認可保育園で働くことを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?

  • 保育士資格を持っている方
  • 保育士資格を持っていなくても保育園で働きたい方
  • 未経験から保育業界に挑戦したい方
  • 幼稚園教諭免許・子育て支援員資格・看護師資格などを持っている方

無認可保育園は、柔軟な働き方ができる職場であり保育経験や資格の有無を問わず、多様な人材に活躍の場を提供してくれる環境です。

自分の経験やスキルを活かせる職場を見つけて、新しいキャリアに挑戦してみましょう!

参考:文部科学省「認可外保育施設指導監督基準

無認可保育園と認可保育園の違い

無認可保育園と認可保育園は、保育施設としての目的は同じですが、設置基準や運営方針、保育士の人数などに違いがあります。

それぞれの特徴を知って、自分に合った働き方を選ぶことが重要です。

無認可保育園と認可保育園の違いを表にまとめました。

▼無認可保育園と認可保育園の違い

項目無認可保育園認可保育園
1設置基準  認可外保育施設の設置基準で運営している園もあれば、そうでない園もある国が定めた基準をすべて満たしている
2保育内容施設独自の方針による柔軟な保育が特徴保育方針に沿った統一的で計画的な内容
3保育料保育料は施設ごとに異なり補助が少ない場合もある保護者の所得に応じた料金で補助金が適用される
4メリット小規模でアットホームな環境保育内容の自由度が高い保育環境が安定しており保育士として働きやすい

認可基準の違い

認可保育園は、保育士の配置人数、施設の広さ、設備など、国が定めた基準をすべて満たしているため、認可を受けています。

一方、無認可保育園は、これらの基準を満たしていない場合もありますが、行政が定めた基準に基づいて運営されていることもあり、保育内容や運営方針に柔軟性があります。

保育士の人数(割合)

認可保育園では、保育士資格を持つ職員がほぼ全ての保育業務を担当しています。

一方、無認可保育園では、職員全体の3分の1が保育士資格を持っていれば良いとされており、資格を持たないスタッフでも働くことが可能です。

保育内容の違い

認可保育園は、国の保育方針に沿った統一的な保育を実施しています。

無認可保育園では、施設独自の方針に基づいて運営されるため、柔軟で個性的な保育内容が特徴です。小規模でアットホームな環境の施設が多くあります。

保育料の違い

認可保育園の保育料は、保護者の所得に応じて設定されており、国や自治体からの補助金によって費用が抑えられています。

一方、無認可保育園は施設ごとに料金が異なり、補助金が少ないため、保護者が負担する費用が高くなる場合もあります。

経営の安定性

認可保育園は、国や自治体から補助金を受けられるため、安定した経営が可能です。

一方で、無認可保育園は補助が少なかったり、自主運営が中心となることが多く、経営が不安定になる場合もあります。

ただし、すべての無認可保育園が当てはまるわけではなく、しっかりと運営体制を整え、安定した運営を実現している施設も存在します。

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無認可保育園と認定保育園の違い

認定保育園という保育施設をご存知でしょうか?

無認可保育園と認定保育園は、どちらも認可外保育施設に分類されますが、それぞれ異なる特徴を持っています。

無認可保育園は、国や自治体の基準を満たしていない施設で、保育内容や運営の自由度が高い一方で、自治体からの補助が少なく、運営が不安定な場合もあります。

一方、認定保育園は、自治体独自の基準をクリアしており、一定の保育環境や安全性が保証されています。さらに、一部自治体から補助を受けている施設もあり、運営が比較的安定しているのが特徴です。

どちらの施設も、認可保育園と比べて基準が緩やかなため、柔軟な保育が実践しやすいのが魅力といえるでしょう。

参考:
こども家庭庁:「保育所等について
厚生労働省:「認可外保育施設の質の確保・向上について」
東京都福祉局:「認可外保育施設について

無認可保育園で働くメリット

無認可保育園は、保育士にとって魅力的な面がたくさんあります。

無認可保育園で働くメリットは次のとおりです。

資格がなくても保育補助として経験を積める

無認可保育園では、保育士資格がなくても保育補助として働けるチャンスがあります。

未経験から保育の現場に挑戦したい方や、働きながら資格取得を目指したい方にとって魅力的な職場です。

資格がなくても子どもと関わる中で保育の基本を学び、スキルを磨ける機会が豊富にあるのがメリットです。

まずは補助業務を通じて、保育士として必要な知識や経験を積みたい方にとってピッタリの環境といえます。

子どもと保護者と丁寧に向き合える

無認可保育園は、小規模な施設が多く家庭的でアットホームな雰囲気が特徴です。

少人数制のため、子ども1人ひとりにじっくり向き合い丁寧に保育することができます。

また、保護者との距離も近く日々のやりとりを通じて信頼関係を築きやすいのもメリットです。

こうした密な関わりは、保護者からの感謝や子どもの成長を間近で感じられる機会が多く、保育士としてのやりがいや達成感につながります。

さらにスタッフ同士の連携がしやすいため、ストレスが少なく安心して長く働けるのも魅力です。

丁寧な保育を心がけたい方や、職場のコミュニケーションを重視したい方にとって、無認可保育園は理想的な職場といえるでしょう。

自分の得意分野を活かした保育ができる

無認可保育園は、保育内容や運営方針の自由度が高いため、保育士の得意分野を活かした保育が実現しやすいのがメリットです。

たとえば、音楽やアート、自然体験、英語教育、運動など、自分の経験やスキルを取り入れたプログラムを提案し、実践することができます。

また、自分の得意分野を活かすことで、子どもたちが楽しみながら新しいことを学ぶ機会が作れるのも魅力です。

自分の個性を活かした保育をおこなうことで、保護者や同僚からの信頼も得やすくなり、職場で活躍の場を広げることができます。

幅広い保育スキルを磨ける

無認可保育園では、家庭の事情や子どものさまざまなニーズに応じた対応が求められるため、幅広い経験を積むことができます。

たとえば、発達に合わせた子どもへの個別支援や、多様な家庭事情に合わせた柔軟な保育をおこなう機会が多くあります。

子どもたち1人ひとりにじっくり向き合う中で、観察力やコミュニケーションスキルが自然と磨かれていくのもメリットです。

さらに、家庭と密に連携する場面が多いため、より深い信頼関係を築き、子どもの成長をより効果的にサポートすることが可能です。

このような幅広い経験は、保育士としての幅を広げ、次のキャリアステップにも役立ちます。

無認可保育園まとめ

無認可保育園まとめ

無認可保育園は、認可保育園と比べて基準が緩やかな分、保育内容や働き方に柔軟性があり、保育士としての個性や得意分野を活かせる環境が整っています。

一方で、補助金の有無や、運営の安定性などの違いもあるため、施設ごとの特徴をしっかり確認することが大切です。

転職を考えている方や職場選びに悩んでいる方は、無認可保育園の自由でアットホームな雰囲気が自分に合っているかを検討してみましょう!

新しい挑戦が、保育士としての成長ややりがいをさらに広げるきっかけになるはずです。一歩を踏み出して、自分にピッタリの職場を見つけてください!

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