保育士として働くなかで、「このまま続けていいのかな」「他の仕事も気になるけど、正直よく分からない」そんな気持ちになったことはありませんか?
保育の仕事はやりがいがある一方で、体力面や給与、将来のキャリアに不安を感じやすいのも事実です。このような状況の中、勢いで異業種に飛び込んで「思っていたのと違った」と転職を繰り返すのは避けたいところ。
この記事では、保育士を続けるか迷っている方に向けて、もう一つの現実的な選択肢を紹介します。
仕事内容だけでなく、収入の目安や業界の実情も紹介しているので、感覚ではなくリアルな情報をもとに判断したい方に役立ちます。
福祉の仕事が合うのか、別の道があるのか。焦って答えを出す前に、まずは情報を集めて、自分にあった選択肢を見つけましょう。
保育士からの転職で経験を活かせるお仕事20選
保育士から転職を考えるとき、「この経験は他の仕事でも通用するのか」と不安に感じる方は多いものです。
しかし実際には、手先の器用さや対人スキルなど、保育士ならではの力が評価される仕事は意外と多くあります。
ここでは、まず始めに保育士としてのスキルが活かせる仕事を中心に、仕事内容の実態や転職前に知っておきたいポイントを紹介します。
企業受付
企業受付は、来客対応や入館手続き、電話の取りつぎなどを通じて、会社の第一印象を担う仕事です。
保育士として培ってきた、相手に安心感を与える対応力や、状況をみて臨機応変に動く力がとくに評価されやすいポイントです。
一方で、立ち仕事が多い職場や、服装・言葉づかいなどに一定の水準が求められる点は、転職前に確認しておきたい点といえるでしょう。
WEBデザイナー
WEBデザイナーは、Webサイトやデザイン制作、レイアウト調整などをおこない、情報を視覚的に分かりやすく伝える仕事です。
見る人の状況を想像しながら「どうすれば伝わるか」を考えてきた保育士経験は、デザインを使う人の目線で考える力につながります。
ただし、未経験から目指す場合は、学習期間やポートフォリオ作成が必要になるため、デザインで人に伝える技術をしっかり学ぶことが必要で、すぐに転職できる仕事ではない点には注意が必要です。
ネイリスト
ネイリストは、ネイル施術を中心に、カウンセリングや予約管理、会計などをおこなう接客業です。
細かい作業を丁寧に続ける集中力や、お客様との信頼関係を築く力は、保育現場での経験と共通しています。
一方で、資格取得や技術習得に時間がかかること、長時間集中する仕事なので精神面の負担は理解しておく必要があります。
学校事務
学校事務は、書類作成や窓口対応、教職員・保護者との連絡調整などを担う仕事です。
教育現場の流れを理解している点や、保護者対応の経験は大きな強みになります。
ただし、募集枠が限られていることや、契約職員としてのスタートになるケースが多い点は、転職前に把握しておきたいポイントです。
医療事務
医療事務は、受付や会計、レセプト業務などを通じて医療機関の運営を支える仕事です。忙しい現場で正確に対応するスキルや、患者さんへの気配り力は、保育士経験との親和性があります。
ただし、専門用語や保険制度の理解が求められるため、一定の学習が必要になる点には注意が必要です。
OL系の事務
一般的な事務職では、データ入力や書類作成、電話・メール対応なども担当します。
複数の仕事を同時に進めながら周囲と連携してきた保育士経験は、事務職でも活かしやすい要素です。
一方で、業務がルーティン化しやすく、物足りなさを感じる人もいるため仕事内容の幅は事前に確認しておくと安心です。
小児医療受付
小児医療受付は、小児科などの受付や案内、会計業務をおこなう仕事です。
子どもや保護者への対応経験がそのまま活かせるため、保育士からの転職先として相性が良い職種といえます。
ただし、感染症リスクや混雑時の対応の負担がある点は理解しておく必要があります。
カスタマーサポート
カスタマーサポートは、電話やメール、チャットを通じて問い合わせ対応をおこなう仕事です。
相手の不安や要望をくみとり、分かりやすく説明する力は、保育士経験で培われた強みです。
一方で、クレーム対応やシフト制勤務がある場合もあり、精神的な負担を感じることがあります。
広報・SNS運用
広報やSNS運用では、情報発信や投稿作成、簡単な企画立案などを担当します。
連絡帳やおたよりで日常の様子を保護者に分かりやすく伝えてきた、保育士としての経験が活かせる環境です。
ただし、成果が数字で求められやすく、試行錯誤が続く点は理解しておく必要があります。
秘書・アシスタント業務
秘書やアシスタント業務は、スケジュール管理や資料作成、連絡調整などを通じて上司やチームを支える仕事です。
行事準備などで培われた先回りして動く力や調整力を活かすことができるでしょう。
ただし、相手に合わせた柔軟な対応が求められるため、気疲れを感じる場面もあります。
子ども写真館
子ども写真館では、撮影補助や衣装準備、接客などを担当します。
子どもの緊張をほぐし、自然な表情を引き出す声かけは、保育士経験がそのまま活きるでしょう。
一方で、土日勤務をする場合があり、繁忙期は体力的に大変になる点には注意が必要です。
歯科スタッフ
歯科スタッフは、受付や器具の準備、簡単な診療補助などをおこない、治療がスムーズに進むようサポートする仕事です。とくに小児歯科の場合は保育経験がより役立つでしょう。
保育士として子どもの気持ちを落ち着かせたり、安心できる雰囲気をつくってきた経験は、治療をスムーズに進めるうえで大きな強みになります。
ただし、医療現場特有の衛生管理や立ち仕事が多い点には注意が必要です。
幼児向け塾講師
幼児向け塾講師は、子どもへの指導や学習サポートをおこなう仕事です。
年齢に応じた関わり方や教える力は、保育士経験が直結します。
一方で、成果を求められる場面や、保護者対応の負担がある点には注意が必要です。
キッズ用品販売スタッフ
キッズ用品販売スタッフは、接客や商品説明、売り場管理などを担当します。
子どもの年齢や発達に合わせた提案、保護者に寄り添ってコミュニケーションができる点は保育士ならではの強みです。
ただし、立ち仕事が多く、繁忙期は忙しくなりやすい点は把握しておきましょう。
営業
営業職は、商品のサービスの提案を通じて顧客との関係を築く仕事です。
相手のニーズをくみとり、信頼関係を構築してきた保育士経験は営業でも活かせます。
ただし、数字目標が設定されることが多く、プレッシャーを感じやすい点には注意が必要です。
コーディネーター職(人材・派遣・福祉系)
コーディネーター職は、求職者と企業(施設)の間に立ち、条件や希望を調整する仕事です。
相手の状況をくみとりながら最適な選択肢を考える点で、保育士経験と相性の良い分野といえるでしょう。
一方で、調整業務が集中し、忙しさに波がある点は理解しておきましょう。
企業の研修・教育担当
企業内の研修・教育担当は、新人研修や社内教育の企画・運営をにないます。
人を育てる視点や教える力は、保育士経験がそのまま評価されやすいでしょう。
ただし、資料作成や調整など裏方業務が中心になる点には注意が必要です。
カウンセラー補助・相談窓口
カウンセラー補助や相談窓口では、相談対応の補助や案内、記録業務などをおこないます。
傾聴力や寄り添う姿勢は、保育士経験の中で培われた重要な強みです。
一方で、感情的な相談を受けることもあり、精神的な負担を感じる場合があります。
品質管理・チェック業務
品質管理やチェック業務は、製品やデータの確認を通じてミスを防ぐ仕事です。
安全管理や確認作業を重視してきた保育士経験は、この分野でも活かせます。
ただし、単調な作業が続くため、向き不向きが分かれやすい点には注意が必要です。
イベント運営スタッフ
イベント運営スタッフは、準備から当日の進行管理、参加者対応までを担当します。
段取り力や突発的なトラブルへの対応力は、保育現場での経験と共通しています。
一方で、繫忙期の残業や体力的な負担が大きくなることがあります。
【データ比較】未経験転職のリアルな年収と倍率
仕事内容や向き・不向きだけで転職先を選んでしまうと、あとで後悔するリスクがあります。ここでは、月収・労働時間・求人倍率といった職業別データを、保育士と比較しながら見ていきましょう。
客観的な視点で比較しながら、転職後のミスマッチを減らしましょう。
▼職業別データ(ジョブタグより)
| 職種 | 月収 | 労働時間 | 求人倍率 | やりがい | 負担 | 使える制度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 保育士 | 22.9 ※制度を使っていない場合 | 162 | 3.16 | 子どもの成長を日常的に支える | 体力/責任の重さ/感情労働 | 借上げ社宅制度・処遇改善手当 |
| 企業受付 | 21.4 | 160 | 1.09 | 来客対応で安心感を提供 | 立ち仕事/緊張感 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| WEBデザイナー | 27.3 | 165 | 0.12 | 制作物が成果として残る | 納期のプレッシャー | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| ネイリスト | 23.9 | 170 | 0.36 | 技術を直接喜ばれる | 前傾姿勢/手先負担 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| 学校事務 | 22.0 | 154 | 0.83 | 教育現場を裏方で支える | 繁忙期の業務集中 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは法人次第) |
| 医療事務 | 19.9 | 154 | 1.61 | 医療を裏方で支援 | 正確性/締切負担 | 企業/医療機関の福利厚生 |
| 一般事務 | 20.8 | 155 | 0.30 | 組織運営を支える | 単調業務・繁忙期残業 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| 小児医療受付係 | 19.9 | 154 | 1.61 | 子ども・保護者を安心させる | 混雑時対応/感染対策 | 企業/医療機関の福利厚生 |
| カスタマーサポート | 23.2 | 154 | 0.77 | 問題解決の達成感 | クレーム対応 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| 広報・PR担当 | 23.0 | 157 | 1.34 | 発信で反応を得られる | 成果プレッシャー | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| 秘書・アシスタント | 25.5 | 152 | 0.67 | 経営層を支える達成感 | 突発対応/気配り疲れ | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| 子ども写真館 | 23.2 | 170 | 0.42 | 思い出作りに関われる | 土日勤務/体力 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| 歯科スタッフ | 20.6 | 161 | 2.76 | 治療を支える充実感 | 立ち仕事/衛生管理 | 企業/医療機関の福利厚生 |
| 幼児向け塾講師 | 24.5 | 166 | 1.58 | 成長を間近で見られる | 夕方以降勤務 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| キッズ用品販売スタッフ | 21.7 | 162 | 2.67 | 子育て目線の提案ができる | 立ち仕事/休日勤務 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| 営業 | 26.9 | 161 | 12.12 | 成果が数字で見える | 目標プレッシャー | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| コーディネーター職 | 24.8 | 154 | 0.15 | 人と仕事をつなぐ | 調整業務の負荷 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| 企業の研修・教育担当 | 25.6 | 157 | 1.14 | 人材育成に関われる | 企画・準備負担 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| カウンセラー補助・相談窓口 | 24.8 | 157 | 1.97 | 相談者を支援 | 境界線の難しさ | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| 品質管理・チェック業務 | 23.0 | 163 | 4.03 | ミス防止に貢献 | 集中力負担 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
| イベント運営スタッフ | 26.4 | 156 | 0.54 | 場づくりの達成感 | 不規則/体力勝負 | 職種固定は基本なし(住宅手当などは企業次第) |
参考:厚生労働省「job tag」
他の仕事は魅力的に見えることもありますが、未経験からの転職では、実際の条件を数字で確認すると、想像していたほど収入が変わらない、あるいは下がるケースもあります。
そのため、印象だけで判断せず、データや補助制度を踏まえて選択肢を考えることが大切です。
未経験転職という視点でみると、保育士と他職種では前提条件が異なります。
保育士は有効求人倍率が高く未経験やブランクがあっても採用されやすい仕事です。
さらに、国や自治体が保育士の処遇改善に力を入れている業界でもあり、借上げ社宅制度や処遇改善手当などの支援を受けられる可能性が高い点は、他職種にはあまり見られない特徴といえます。
一方で、事務職や受付などは未経験でも挑戦しやすい反面、職種特有の住居支援制度は基本的になく、給与や福利厚生は企業ごとの差が大きくなりがちです。
そのため、転職では月収だけでなく、制度を含めた生活全体の条件を比較することが重要になります。
【スキルと強みを整理】「保育士経験」の本当の価値

ここまで、データをもとに異業種の働き方や条件のリアルな状況を見てきました。
仕事のイメージが魅力的でも収入面に不安が残る、収入は上がる可能性があるけど「やりがい」は自分にあわなさそうなど、どの仕事にも一長一短があることが分かります。
ただ、どの道を選ぶにしても、あなた自身が「どんな能力」を持っているのかをしっかり伝えらることが大切です。
そこで、ここからは保育士経験で培われるスキルや強みの例をご紹介していきます。
保育士の経験は他業界でも通用する
保育士の仕事は、「保育の世界だけの経験」と見られがちですが、実際にはマルチタスクや危機管理、対人対応など、どの業界でも求められるスキルが日常的に使われています。
ただ、それが当たり前になりすぎていて、自分では価値として認識しづらくなっていることもあるのではないでしょうか。
まずは「スキル」と「強み」の意味から整理すると、明確化しやすくなります。
スキルは業務を通して身につけた「技術」や「知識」、強みは「得意なこと」を指します。保育士の経験には、この両方が数多く含まれています。
明確化の一例として、保育士の仕事では、保護者対応やクレーム対応の際に、感情を受け止めながら状況を整理し、納得感のある着地を目指す仕事です。
これはビジネススキルとして「顧客対応力」や「課題整理力」として表すことができます。
また、安全管理や緊急対応はリスクを想定し優先順位を判断する力につながり、行事やお遊戯会の運営は、計画から実行までを担うプロジェクトマネジメントの経験をしてきた強みとしていえるでしょう。
これらは単なる言い換えではなく、これまでやってきた仕事を、社会で通用する言葉に整理している形です。
履歴書や面接で使える形に落とし込むことで「自分には特別なスキルがない」という感覚が思い込みだったことに気づく方もいるのではないでしょうか。
もし今、「自分には他業種で市場価値がないのでは」と感じているなら、それは能力が足りないのではなく、価値を整理できていないだけかもしれません。
下の表では、保育士の経験がほかの仕事にもつながるポイントを整理しています。
▼能力整理表
| 分類 | 保育現場での仕事 | ビジネス社会でのスキル | 発揮できる強み |
|---|---|---|---|
| 対人折衝・調整 | 保護者対応・クレーム対応 | 傾聴力・顧客折衝力 | 相手の感情や要望をくみとり、状況を整理しながら納得感のある対応ができる。 |
| 対人折衝・調整 | 社内・社外均衡 | 社内外調整力・ファシリテーション能力 | 関係者とすり合わせを行い、それぞれの考えを整理して落とし所を見つけられる。 |
| 対人折衝・調整 | 要望と現場状況のバランス調整 | 期待値コントロール力・ソリューション提案力 | 立場の異なる人の意見を整理し、現実的な解決策(落とし所)を提案できる。 |
| 対人折衝・調整 | 感情が高ぶった相手への対応 | ストレス耐性能力・潜在ニーズの発見能力 | 感情的な場面でも冷静さを保ち、本質的なニーズをくみ取り、場の雰囲気を整えられる。 |
| 企画・管理 | 行事運営・役割分担 | チームビルディング・プロジェクトマネジメント能力 | 全体を見ながら、計画通りに進行を調整し、チームを動かせる。 |
| 企画・管理 | 行事・日案・週案の作成 | 業務設計力・計画策定力 | 業務の流れを整理し、無理のない進め方(フロー)を設計できる。 |
| 企画・管理 | 職員間の連携・申し送り | チームビルディング・巻き込み力 | 必要な情報を分かりやすく共有し、周囲と連携しながら業務を推進できる。 |
| 実務遂行・判断 | 安全配慮・事故防止・緊急対応 | リスクマネジメント力・臨機応変能力 | トラブルを未然に防ぐ視点を持ち、不測の事態でも優先順位を付け合理的な対応ができる。 |
| 実務遂行・判断 | 判断・優先順位 | 状況把握力・意思決定のスピード能力 | 限られた時間の中で、複数の状況を同時に把握し、今やるべきことを即断即決できる。 |
| 実務遂行・判断 | 保育中の同時進行作業 | マルチタスク処理能力・全体俯瞰力 | 複数の業務を同時に把握し、状況に応じて脳と行動を素早く切り替えられる。 |
| 実務遂行・判断 | 業務改善(振り返り) | 業務プロセス改善力・自律的成長力 | 振り返りを続け、PDCAを回して改善を積み重ねられる。 |
| 顧客対応・提案 | 子どもへの個別対応 | 洞察力・プレゼンテーション能力 | 相手の性格や状況に合わせて、関わり方や説明方法を柔軟にチューニングできる。 |
| 情報発信・文書 | 保護者向け説明文・お知らせ作成 | デザイン能力・情報集約力 | 相手に伝わるデザイン構築や、要点を整理して噛み砕いて伝える文章作成ができる。 |
| 情報発信・文書 | 連絡帳・記録・報告書の作成 | ライティング力・ファクトチェック力 | 正確で分かりやすい公的記録や報告書を作成し、情報を確実に共有できる。 |
| 育成・自己管理 | 育成・フォロー(子ども) | 伴走支援力・他者理解力 | 相手の理解度や成長段階に合わせて、無理のないサポート(個別指導)ができる。 |
| 育成・自己管理 | 後輩・新人職員のサポート | 人材育成力・定着支援力 | 新人や未経験者が安心して業務に慣れるよう、立ち上げを支援できる。 |
| 育成・自己管理 | 自身の感情を安定させ業務を遂行 | アンガーマネジメント力・メンタルの安定力 | 忙しい状況でも自身の感情や行動をコントロールし、安定したパフォーマンスを発揮できる。 |
新しい選択肢:異業種だけじゃない「資格×働きやすさ」を叶える現実的な職場
ここまで、保育士として培ったスキルや強みを具体化してきました。
ただ、お気づきの方もいるかもしれませんが、この能力は他業種でも使えるものでもありますが、福祉の業界でこそ、「あなたの経験が活かされ」力を発揮するものです。
異業種に転職すれば、これまでの経験は「ポテンシャル」として評価される一方、未経験扱いで条件が下がる可能性もあります。
だからこそ、資格や経験は手放さず、働く環境だけを見直す選択肢にも目を向けてみましょう。
保育士資格を活かしながら、やりがいはそのままに、負担を減らせる職場を紹介します。
借り上げ社宅制度が使える「認可保育園」
家賃の大部分を自治体や園が負担してくれるため、住居費を大きく抑えられるのが大きな特徴です。
その結果、額面の月収以上に生活の余裕を感じやすく、貯蓄やプライベートに回せるお金が増えるケースも少なくありません。
「収入を上げるために異業種へ転職する」という選択をしなくても、暮らしの安定を手に入れやすい点は、認可保育園ならではの魅力です。
一人ひとりに深く寄り添える「小規模保育園」
定員が19名以下と少なく、0〜2歳児が中心のため、大規模園のような賑やかさよりも、家庭的で落ち着いた雰囲気が特徴です。
運動会や発表会などの大型行事が少ない(または規模が小さい)ため、行事準備や練習に追われる負担が大幅に軽減されるのが大きなメリットです。
その分、子ども一人ひとりのペースに合わせた丁寧な保育に時間を割くことができます。流れ作業ではなく、密接な愛着関係を築きながら日々の成長を見守れることに、保育士としての本来の喜びを感じられる環境といえるでしょう。
給与水準と福利厚生が安定しやすい「企業主導型保育園」
企業主導型保育園は母体が企業のため、給与水準や休暇制度が整っている園が多い傾向があります。
生活や働き方の不安が少ない分、目の前の保育に集中しやすい点も魅力です。
子ども一人ひとりと落ち着いて向き合えることに、やりがいを感じやすい環境といえるでしょう。
書類業務をICT化している「認可保育園」
連絡帳や記録をデジタル化している園では、書類作業の効率が上がり、日々の業務に余裕が生まれやすくなります。
書類に追われる時間が減る分、保育士本来の役割である「子どもを見る・関わる」時間を取り戻しやすいのも魅力です。
また、業務効率化を意識しているからこそICT化をしており、効率的な働き方への意識が高い園とも考えられ、「残業解消」「持ち帰り仕事なし」などの意識が高い環境の場合もあるでしょう。
子どもの小さな変化や成長に目を向けられることで、保育のやりがいを改めて感じやすい職場といえるでしょう。
行事が少なく支援に集中できる「障がい児支援施設」
療育や支援が中心となるため、保育園特有の行事準備や進行に追われることが少ないのが特徴です。
その分、子ども一人ひとりの特性やペースに合わせた関わりに、じっくり時間をかけやすい環境といえるでしょう。
一人ひとりの成長を長い目で見守る中で、子どもとの関係づくりにやりがいを感じやすくなります。
保護者対応が限定的な「院内保育園」
利用者が病院や施設で働く職員に限られるため、保育方針や園のルールへの理解が得られやすい職場です。
日常的な連絡ややりとりもスムーズで、過度な保護者対応に追われにくい点は、大きな安心材料といえるでしょう。
落ち着いた環境で、子どもの日常を丁寧に支えることにやりがいを感じられます。人間関係や対応面のストレスを抑えつつ、保育の本質に向き合いたい方に向いています。
後悔しないために「自分の可能性」をプロに聞いてみよう

異業種への転職を考える前に、まずは「保育士としての自分には、どんな選択肢があるのか」を知っておくことも大切です。
今の職場だけを見て「保育業界全体への評価や判断」をしてしまうと、本来選べたはずの働き方に気づけないこともあります。
保育士人材バンクでは、これまで多くの保育士さんのキャリアを支援してきた経験をもとに、異業種と比較しながら検討できる福祉分野の求人や働き方をご紹介しています。
「転職するかどうか」は、話を聞いてからゆっくり考えていただければ大丈夫です。まずは、今の自分にどんな可能性があるのかを整理する場として、気軽にご活用ください。