多くの保育園では、秋~冬にかけて「来年度も働き続ける意思があるかどうか」を職員に確認する意向調査がおこなわれます。

しかし、この時期は、運動会や発表会など大きなイベントが重なる園も多いため「忙しい時期に言いづらい・・・」と退職の意向を伝えるタイミングを逃してしまった方もいるのではないでしょうか?

そこで本記事では、年度末である3月に退職する場合「年明けに退職意向を伝えるのは遅いのかどうか」について詳しく解説していきます。

職場に伝えるベストなタイミングや、円満に退職するためのポイントもご紹介するので、退職を考えている保育士さんはぜひ参考にしてください!

年明けの退職意向は遅い?

年度末(3月)に退職する場合「年明けに退職意向を伝えるのは遅いのでは?」と心配する保育士さんも多いかもしれません。

結論からお伝えすると、必ずしも遅すぎるわけではありません。

多くの保育園では「年度途中の退職は避けたい」と考えているため「年度末の退職」はある程度想定されています。

とはいえ、スムーズな引継ぎをおこなうためにも、退職を決意したらできるだけ早めに伝えるのが望ましいでしょう。

早めに知らせることで、園側も人員の確保やスケジュール調整がしやすくなり、円満に退職できる可能性が高まります。

その結果、自分にとっても職場にとっても、良い形での退職が実現します。

退職をするベストなタイミングは?

保育士が円満に退職するには、適切なタイミングを見極めるのが大切です。

園のスケジュールを考慮し、年度末や行事が落ち着いた時期に伝えることで、スムーズな引継ぎがしやすくなります。

ここでは、退職を伝えるベストなタイミングについて解説します。

年度末(3月末)

保育士が退職をするベストなタイミングは、年度末である3月末です。

多くの保育園では、年度の区切りが3月末です。

そのため、退職は引継ぎや新年度の準備がしやすく、園や子どもたち、保護者に迷惑をかけずにスムーズに進められます。

園の業務負担が少ない時期

3月末以外で退職を考える場合は、行事が多い時期や繁忙期(入園シーズンや行事シーズン)を避けることで、職場への負担を軽減し、スムーズに退職することができます。

繁忙期は人手が必要となるため、忙しさが落ち着く時期を選ぶと、園への影響も少なく、職場も受け入れやすくなります。

退職を円満に行うポイント

退職を円満に行うポイント

退職の際には、トラブルを避けてスムーズに進めたいと考える方が多いでしょう。

そこで、保育士が円満に退職するためのポイントを6つご紹介します。

早めに退職の意思を伝える

退職を決意した後に園への配慮として、できるだけ早めに意向を伝えましょう。

早めに伝えることで、引継ぎや人員確保の準備などがスムーズに進み、職場への負担を最小限に抑えられます。

円滑な引き継ぎをする

円満に退職するためには、引継ぎをスムーズにおこなうのが重要です。

たとえば、引継ぎに必要な書類や業務リストは早めに整理し、次の担当者が困らないように配慮しましょう。

とくに、保育の記録や子どもたちの成長記録、保護者対応の内容などは、できる限り細かく共有するのが大切です。

子どもや保護者への配慮を忘れない

子どもや保護者にとって、関わっていた保育士の突然の退職は心配や不安を与えかねません。

退職が決まったら、必要に応じて丁寧に説明を行い、子どもや保護者の不安を軽減しましょう。

なお、子どもや保護者に伝えるタイミングは、自己判断でおこなわずに、主任保育士や園長と相談して決めるのが大切です。

ポジティブな退職理由で円満退職を目指す

退職理由は前向きな内容を伝えましょう。

「人間関係が悪いから」「給料が安いから」といった理由は、ネガティブな印象を与えかねません。「改善するから」と退職を引き止められる可能性もあります。

周囲への感謝の気持ちを持ちつつ、前向きに退職を考えている姿勢を示すことで、退職後も良好な関係が保てるでしょう。

トラブルを避け、誠実に対応する

退職前に園との間でトラブルは避けたいものです。問題が起きたとしても感情的にはならず誠実に対応することで、信頼関係を損なわずに退職できます。

退職日までストレスなく業務を全うするためにも、トラブルを避けて、冷静かつ丁寧な対応を心がけましょう。

 円満なコミュニケーションを心がける

最後まで周囲と良好な関係を保つことが、円満退職のカギです。

職場では、日々の挨拶や協力姿勢を忘れず、感謝の気持ちを込めて丁寧にコミュニケーションをとるよう心がけましょう!

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退職の切り出し方

退職を切り出す際には、職場への負担を最小限にするために、タイミングや伝え方を工夫するのが大切です。

 園が落ち着いているタイミングを選ぶ

退職の話を切り出すときは、忙しい時期は避けて園全体が落ち着いているタイミングを選びましょう。

たとえば、運動会や発表会、卒園式など大きなイベントを控えている場合は、終わったあとに話をする方が園側の負担を軽減できます。

余裕のあるタイミングを見極めて伝えるのが重要です。

直接会って話す

退職の意向は、必ず直接会って伝えることが大切です。

メールや電話で伝えるのは誤解を招き、トラブルになる可能性があります。

事前に園長や主任と落ち着いて話せる時間を約束し、誠意をもって直接伝えることで、信頼を損なわずに進められます。

感謝の気持ちを伝え、前向きな理由を述べる

退職意向を伝えるときは、まずこれまでお世話になったことへの感謝の気持ちを伝えるのが大切です。

くわえて「スキルアップのために」「新しい環境でチャレンジしたい」など、前向きな理由を伝えることで、園側に悪い印象を与えにくくなります。

給料や人間関係などネガティブに受け取られる可能性がある理由は、できるだけ避けましょう。

具体的な退職時期や引き継ぎの計画を用意しておく

退職時期や引継ぎの計画について、具体的な提案を用意することで、園側の負担を軽減できます。

たとえば「〇月末までに引継ぎを完了する」「後任の方への引継ぎ資料を作成する」など明確に伝えると誠意が伝わりやすいでしょう。

また園側の希望があれば、それにできるだけ歩み寄る姿勢も大切です。

柔軟な姿勢で話し合う

園側から退職を止められる場合もあります。

その際は、感情的にならずに園側の意見を冷静に聞く姿勢を持つことが大切です。

退職時期の調整や、具体的な業務の引継ぎなど、柔軟な姿勢で話し合うことで、双方にとって納得のいく形で進められます。

 「相談」の形で切り出す

「退職したい」という意思をいきなり断定的に伝えるのではなく「実は相談させていただきたいことがありまして…」といった形で切り出しましょう。

相談の形で話を丁寧に話を始めることで、相手も話を受け入れやすくなります。

伝えたあとに行うこと

伝えたあとに行うこと

退職の意思を伝えたあとは、退職までの時間を円満に過ごし次のステージに向けた準備をしっかり整えましょう。

最後に、退職意向を伝えたあとに必要なステップをご紹介します。

正式な退職日を確認する

退職の意思を伝えたあとは、園長や上司と正式な退職日を話し合いましょう。

具体的な退職日が確定することで、引継ぎや最終業務のスケジュールが立てやすくなります。

さらに退職願や退職届をいつ提出するかについても、このタイミングで確認しておくとスムーズに進められます。

計画的に引き継ぎをする

担当している業務を後任者へスムーズに引き継ぐことは、退職時に果たすべき大切な責任のひとつです。

引継ぎ内容をまとめたマニュアルを作成したり、後任者に直接業務の進め方を説明する時間を設けると効果的です。

丁寧かつ計画的に引継ぎをおこなうことで、園や同僚への負担を最小限に抑えられるでしょう。

保護者や子どもへの対応を計画する

保護者やこどもたちに退職の話をどのように伝えるのか、園側と相談して決めましょう。

子どもたちが突然の別れで不安を感じないよう、伝えるタイミングや方法を工夫することが大切です。

保護者には直接説明したりするなど、誠意をもって丁寧に対応しましょう。

業務の最終確認と後始末する

退職日までに、自分の担当業務をすべて終わらせ、未完了のタスクがないか最終確認をしましょう。

また、職場の整理整頓や貸与品の返却、必要書類の準備なども忘れず、最後まで責任をもって丁寧に対応することが大切です。

同僚や上司への感謝の意を伝える

これまで支えてくれた同僚保育士や、お世話になった上司に、感謝の気持ちを伝えることも大切です。

口頭でのお礼を伝えるのはもちろん、簡単なメッセージカードやちょっとした贈り物を添えることで、円満な退職につながりやすくなります。

退職後の手続きを確認する

退職後には、社会保険や年金、税金関連の手続きが必要になる場合があります。

また、転職を予定している場合は、次の職場で必要となる、雇用保険被保険者証、源泉徴収票などの書類を早めに準備しておきましょう。

退職時に慌てないように、事前に確認を済ませておき、スムーズに新生活をスタートさせましょう。

年明け退職意向についてのまとめ

年明けに退職意向を伝えるのは、決して遅すぎることではありません。

ただし、伝えるタイミングや伝え方には十分な配慮が必要です。

また、園や同僚、子どもたちへの不安や負担を最小限にするため、業務の引継ぎや退職時期については、園側と相談の上、丁寧で誠実な対応を心がけましょう。

退職時には、これまでの感謝の気持ちを伝えることで、円満な退職を実現し、気持ちよく新たなスタートを切ることができます。

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