最近「保育士で良かった!」と思える出来事はありましたか?忙しい日々に追われていると、いつのまにか仕事の良さややりがいを忘れてしまいがちです。

今回は、保育士のメリットをさまざまな視点で振り返り、保育士の魅力を再確認してみましょう。「これから保育士を目指す方」や「もう一度保育士として働きたい方」も是非ご一読ください。

保育士のメリット

保育士のメリット

保育士の仕事は「子ども好きな人にとっては天職」と言われるほど魅力があります。とはいえ「子どもと関わることができる」だけでは終わらない、さまざまなメリットがあるのも事実です。ここでは、保育士のメリットを一歩踏み込んだ視点で紹介します。

子どもの成長に深く関われる

保育士としての最大の魅力は、なんといっても子どもの成長を間近で感じられることです。たとえば、初めは泣いてばかりいた子が、数か月後には「先生、おはよう!」と笑顔で挨拶してくれたり、オムツが外れてトイレトレーニングに成功する姿を一緒によろこんだりと、「この仕事を選んでよかった」と思えるエピソードは尽きません。

保育士なら「あるある!」と頷き合えるものが多く、疲れたときにも力をもらえます。

保護者との信頼関係が大きな支えになる

忙しそうな保護者に対して、送り迎えの合間などに「今日はこんなことができるようになりました」と伝えると、ほっとした笑顔で「先生がいてくれるから安心です」と言ってもらえることがあります。保護者からの感謝や信頼が、仕事へのモチベーションを高めてくれるのも保育士ならではのメリットです。

保護者と一緒に子どもの成長をよろこべる環境は、「人の役に立っている」というやりがいを日々感じられます。

資格を活かして全国どこでも働きやすい

結婚や引っ越し、ライフステージの変化があっても、保育士資格があれば全国各地で就職先が見つけやすいのもメリットです。共働き世帯が増えている近年は保育へのニーズが高く、保育現場は全国的にまだまだ人手不足だといわれています。

また、長く現場を離れていた人でも、再就職を支援する制度やブランクを歓迎する求人がもあり、仕事に戻りやすいのも保育士ならではです。

出産や子育てを経ても、「職場復帰しやすい」点は資格を必要とする職種の強みといえるでしょう。

専門性を磨いてキャリアアップも可能

保育士キャリアアップ研修を受講し、リーダー職や主任に昇格すれば役職手当が上乗せされるだけでなく、保育現場を引っ張る存在として活躍できます。また、保育士資格に加えて幼稚園教諭免許も取得して幼稚園や認定こども園で働く道もあり、キャリア選択に自由度が高いこともメリットです。キャリアップ研修や保育士への支援制度を活かすことで、仕事へのモチベーションが続きやすく、「もっと子どもたちを支えたい」という思いを形にしやすいといえます。

保育士が使える制度

保育士として働くメリットのひとつに、支援制度が充実していることが挙げられます。国や自治体、法人が連携して、保育士の処遇を改善しようという動きが活発だからです。そのなかでも代表的なものを紹介します。

借り上げ社宅制度・家賃補助

住んでいる自治体や運営母体によっては、家賃のうち一定額を補助してくれる「借り上げ社宅制度」を導入していることがあります。東京など家賃相場が高い地域では、借り上げ社宅制度によって最大8万円前後の家賃負担が減るため、仕事を探すうえで見逃せないポイントのひとつです。

一人暮らしをする保育士にとって、住居費が抑えられることは金銭的なゆとりだけでなく精神的な安定にもつながります。「子どもたちに集中できる」「自分の時間を楽しめる」というプラスの循環が生まれ、仕事へのモチベーションが高まるでしょう。

保育士キャリアアップ研修

保育士には段階的にステップアップできる「保育士キャリアアップ制度」があり、研修を受講して「職務分野別リーダー」「専門リーダー」「副主任保育士」などの役職に就けば、賃金面の上乗せが期待できます。

役職に就くことで仕事の範囲や責任は増えますが、その分チームをまとめるやりがいや達成感を得られます。一定の実務経験を積んでいれば、ブランクがあっても研修を受ければキャリアアップしやすい仕組みが用意されていることが魅力です。

自治体独自のサポート

地域によっては、保育士の引っ越し支援金を貸与する制度など、独自の支援策が用意されている場合があります。仕事と子育てを両立しながら働く保育士にとって、金銭的負担や精神的負担を軽減する制度は心強い存在です。

導入している制度や条件は自治体や園ごとに異なるため、転職や就職活動をする際には事前に確認しておきましょう。

働き方別メリット

保育士とひとくちにいっても、正社員(常勤)、パートなど働き方はさまざまです。自分のライフスタイルやキャリアビジョンに合わせて働き方を選べるのは、保育士ならではの魅力です。それぞれのメリットを詳しく見てみましょう。

正社員(常勤)のメリット

  • 安定した収入と福利厚生:賞与や社会保険、昇給などの制度が整っている園が多い。
  • 行事の企画やクラス担任など深いかかわり:子どもの成長や園全体の運営に主体的にかかわり、達成感を得やすい。
  • キャリアアップのチャンス:主任や園長など責任あるポストを目指せる。

行事準備や書類作成が多くなるぶん業務量が増える傾向もありますが、そのなかで得られるやりがいが大きく「保育士として現場をリードしたい」「スキルを高めたい」という方に向いている働き方といえるでしょう。

パートのメリット

  • シフトの柔軟性:家庭や育児との両立、Wワークなど、働く時間帯をある程度選べる。
  • 業務範囲が限定される場合も:行事の準備や書類作成が少なめな園なら、体力的・時間的負担を抑えられる。
  • ブランク復帰に最適:まずは短時間・少日数から職場に慣れ、徐々に勤務を増やす方法も可能。

パート勤務は収入面で正社員に及びませんが、家庭を重視したい方や子育て中の保育士には無理なく働ける柔軟性が強みです。「子どもたちとかかわる楽しさややりがいを得ながら、自分や家族の時間も確保したい」という希望にマッチしやすいでしょう。

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施設形態別メリット

施設形態別メリット

保育士資格を活かせる職場は、保育園だけではありません。認定こども園や放課後等デイサービスなど、多様な施設形態で働けるのが保育士の強みです。それぞれのメリットを知り、自分の目指す保育イメージに近い施設を選ぶと、長く続けやすくなります。

保育園(認可・認可外)

保育園は認可保育園と認可外保育園に分かれ、それぞれ次のようなメリットがあります。

<認可保育園>

保育士への待遇が安定しやすく、行事や研修も比較的充実している傾向があります。0歳から就学前まで長期的に子どもの成長を見守れるのが魅力です。研修制度が整っている園では、先輩保育士の指導やフォローが受けやすいため、未経験やブランクがある方もスムーズに現場に馴染めるでしょう。

<認可外保育園>

自主性や自由度の高い保育を行っている場合が多く、特色ある園に魅力を感じる方にはぴったりです。保育園によっては英語教育や食育など独自の保育方針を掲げているため、自分の強みと重なれば、保育士として自分のアイデアや特技を十分に活かすことができるでしょう。ただし、給与や勤務条件が園によって大きく差があるため、見学や面接でしっかり確認することが大切です。

認定こども園

認定こども園は、幼稚園と保育園の機能を併せ持つ施設で、保育と教育の両方にかかわりたい方におすすめです。幼稚園教諭免許と保育士資格の両方が活かせるため、子どもを保育・教育の面から広く支えていくやりがいがあります。

実際の現場では、3歳以上の子どもにはリトミックや文字指導などの教育的な要素が加わり、0~2歳児には保育中心のケアを行う場合が多いです。そのため、幅広い年齢層を相手にした総合的なスキルを身につける機会にも恵まれています。

放課後等デイサービス

放課後デイサービスでは、障がいをもつ小学生から高校生までを対象とし、学習やコミュニケーションスキルのサポートを行っています。一人ひとりの特性に合わせた療育やプログラムを組むため、保育士としての観察力や個別対応力が大きく活かせる現場です。

子どもが自分のペースで成長していく姿を長期的に見守り、保護者とも密に連携してサポートしていくことに大きなやりがいを感じられます。支援計画の効果が表れたときには、保護者と一緒によろこびを分かち合えるのも魅力です。

小規模保育

小規模保育園は0~2歳児を対象とした少人数の保育園で、子どもとの距離が近く、ひとりひとりを丁寧に見守れるのが大きな特徴です。家庭的な雰囲気を好む保育士には働きやすく、アットホームな人間関係を築きやすいでしょう。

乳児ならではの成長の速さを実感しやすく、ミルクや離乳食、オムツ替えなど細やかなケアをこなすうちに、乳児保育の専門スキルが自然と磨かれていく点もメリットです。職員同士の連携が見に付くため、チームワークを重視したい方にも向いています。

保育士のデメリット

働いてから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためには、メリットばかりでなく、大変さも知っておくことが大切です。ここでは、保育士が感じやすいデメリットもいくつか紹介します。

行事準備や持ち帰り仕事が多い

運動会や発表会などの行事前は、制作物の作成やリハーサル、保護者向けの案内準備などで残業や持ち帰り仕事が増えることがあります。しかし、行事を乗り越えたときの達成感や、保護者や子どもたちからの「楽しかった」「頑張ってよかった」といった声をもらえたときの感動も格別です。

最近はICT化を進めたり、仕事を分担を行ったりと、保育士の負担を軽減している園も増えているため、就職・転職時に業務体制を確認してみましょう。

体力的・精神的にハードな面がある

保育士は子どもたちの元気さに引っ張られ、体力を使う仕事です。1日に何度もオムツ替えをしたり、しゃがんだり抱っこしたりするうちに腰痛や肩こりに悩む人もいます。また、保護者対応で神経を使う日々が続くと、精神的にも負担を抱えがちです。

ですが、保育士同士のチームワークが優れている園ではフォローし合う文化が根付いており、定期的に面談やミーティングを行ってストレスをケアする体制が整っていることもあります。体力面やメンタル面で厳しいと思ったときは、無理をせず上司や同僚に相談する、もしくは転職を検討するなど早めの対策を取りましょう。

給料が低めに設定されがちなイメージ

近年はキャリアアップ制度や福利厚生の充実などで改善傾向があるものの、一般的な職業と比べ、保育士は収入が高い職業というわけではありません。行事や残業が多かったり、ストレスを多く抱えたりと、職場によっては過酷な環境で働いている方ならば報酬が見合っていないと感じる方もいることでしょう。

しかし、夜勤のシフトがある職場や借り上げ社宅制度などを活用すれば手取りを増やすことは十分可能です。さらに主任や園長など役職に就く、あるいは補助金制度が充実した自治体へ転居するなど、状況を変えてみることで年収アップを目指せます。

保育士で働くやりがい

デメリットや大変さは確かにあるものの、それでも保育士として続けたいと思えるのは、やはりやりがいが大きいからこそです。実際に働く保育士さんが感じるやりがいを、いくつかご紹介します。

子どもと一緒に成長できる

保育士は子どもの成長を見守りながら、同時に多くのことを学びます。たとえば「苦手なことがあってもあきらめずに挑戦する子どもの姿」にはげまされたり、「互いに助け合いながら遊ぶ子どもたち」の姿に協調性の大切さを再認識したりなど、子どもたちの姿にハッと気付かされる経験もたくさんあるでしょう。大人になると学ぶ機会のないような体験をしたとき、大きなやりがいを感じます。

保護者からの感謝が心の支えになる

保護者にとっては仕事と育児の両立は大きな課題であり、保育園に安心して預けられることで「働き続けられる」「社会とのつながりを保てる」と感じている方も多いです。保護者からの信頼を実感できると、保育士という職業に誇りを感じ、モチベーションアップにつながります。

行事を乗り越えたときの達成感

行事前の準備は大変ですが、チームで協力し合い無事に終えたときの達成感や、子どもの笑顔・保護者の拍手などは「頑張って良かった」と感じる代表的なエピソードのひとつです。職員同士で一緒に作業した大変さや経験は結束力を強め、職場全体の空気を温かくしてくれます。

自分自身の存在意義を感じられる

子どもと過ごす毎日の中で、ときにはトラブルや失敗もありますが、それを乗り越えるたびに「保育士として必要とされている」と感じられます。

また、子どもは成長するしないに関わらず、その存在自体がとてもかわいらしく癒されます。喜怒哀楽をめいっぱい表現する子どもたちと存分に触れ合える、それだけでも保育士として働く理由になり、やりがいになります。

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自分に合う職場の探し方

保育士として働き続けるうえで大切なのは、自分の保育観やライフスタイルに合った職場を選ぶことです。自分にとってメリットの大きい職場を探すために、以下のような視点で求人や見学先をチェックしてみましょう。

自分の希望条件をリストアップ

求人票を比較する前に、まずは自分がどのような点を重視しているのか希望を洗い出しましょう。

給与や手当が良い求人を探したい場合は、借り上げ社宅制度や家賃補助、手当の種類や金額などをチェックします。園の雰囲気や保育内容をしっかり確認したい方は、求人情報の詳細や、保育園のホームページなどで保育方針に共感できるところを選ぶとよいでしょう。

条件をはっきりさせておくと、求人検索をする際にはじめから自分に合った求人をピックアップしやすくなります。

また転職エージェントを利用している場合は、自分の考えをキャリアパートと会話することで一緒に整理できることもあり、入職後のギャップを減らせるでしょう。

保育園の見学や面接で「働きやすさ」を確認

保育園を見学するときは、スタッフのチームワークや休憩時間の取り方など、実際の働きやすさに影響するポイントに注目してみましょう。シフトがどのように組まれているか、持ち帰り仕事はあるか、といった具体的な質問もしてみることをおすすめします。見学や面接を通じて職員同士の雰囲気や上司とのコミュニケーションの取り方を感じ取ることができれば、実際に働いたときのイメージがつかみやすくなります。

転職エージェントや求人サイトを活用

求人を探す際は、非公開求人や面接のサポートを受けられる転職サイトや転職エージェントを積極的に活用しましょう。たとえば保育士専門のエージェントは給与や手当だけでなく、キャリアアップ制度や宿舎借り上げ支援制度など、保育業界ならではの細かい部分まで相談できます。希望に合った条件の職場を、効率良く紹介してもらえるでしょう。ハローワークや自治体のサイトも、地元の求人や保育士向けの補助制度を把握するうえで頼りになる存在です。さまざまな方法で情報収集を行うことで、自分の条件にぴったり合った職場に出会いやすくなります。

保育士メリットのまとめ

保育士は、子どもの成長や保護者の安心に寄り添える、やりがいの大きい仕事です。もちろん、大変さやデメリットもありますが、資格を活かせる働き方や施設形態、キャリアアップ制度をうまく組み合わせることで、よりメリットを実感しやすくなります。

現在働いていて「もっと自分に合った職場で働きたい」と思った方は、自分が重視するポイントをリストアップし、メリットをより感じやすい職場へと環境を変えてみましょう。保育士専門の転職エージェント「保育士人材バンク」は、保育士のみなさんが自分らしく働くためのサポートを行っています。ぜひお気軽にご相談ください!

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