「保育園の仕事は好きだけど、このまま続けるか悩んでいる」「別の形で子どもと関わりたい」そんな方も多いのではないでしょうか?
実は、保育士として培った経験は別の仕事でも大きな強みになります。
この記事では、保育士経験を活かせるおすすめの職場や転職活動でアピールできるスキル、転職成功のポイントをご紹介します。
新しい環境で自分らしい働き方を見つけたい方は、ぜひ参考にしてください!
保育士の別の仕事とは?
保育士というと保育園で働くイメージが強いですが、実際には幅広い職場で活躍できます。
児童養護施設や乳児院で子どもと生活を共にしたり、児童発達支援センターで療育を行ったり、学童保育や放課後等デイサービスで小学生と関わったり、子どもと関わる仕事は多岐にわたります。
さらに、病棟保育で入院中の子どもをサポートしたり、企業主導型保育園で柔軟な保育を行ったり、地域子育て支援センターで親子の交流をサポートする仕事もあります。
このように、保育士として培った観察力や寄り添う力、行事運営やチームワーク力は、保育園以外でも活かせる場がたくさんあります。
保育士としての経験はこれからのキャリアでも必ず活かせます!今は、「保育士自体を辞めたい」と感じている方も、環境を変えることで子どもと関わる楽しさややりがいを再発見できるかもしれません。
おすすめの職場をご紹介
ここからは、保育士経験を活かせる別の仕事としておすすめの職場をご紹介します。
企業主導型保育園
企業が設置する保育園で、社員のお子さんや地域の子どもを預かります。小規模園が多く、開園時間が柔軟な点が特徴です。
保育士経験が活きるポイント
- 少人数保育の経験が1人ひとりへのきめ細かな対応に活かせる
- 保護者対応スキルが企業スタッフとの連携に役立つ
向いている人
- 少人数で落ち着いた保育がしたい人
- 土日休みや固定シフトなど働き方を調整したい人
働く前に知っておきたいこと
- 企業によって福利厚生や休暇制度が異なる
- 園児数が少ないため、職員同士の連携が密
児童養護施設
家庭で暮らせない子どもたちが生活する施設で、食事や学習、遊びなど日常生活全般をサポートします。長期的に子どもの成長を見守ることができる職場です。
保育士経験が活きるポイント
- 子ども1人ひとりの様子を観察し、安心できる環境を整える力
- 保護者対応の経験が、家庭との連携や支援計画づくりに役立つ
向いている人
- 長期的にじっくり子どもと関わりたい人
- チームで協力しながら働くのが好きな人
働く前に知っておきたいこと
- シフト勤務や夜勤がある場合が多い
- 心理的ケアが必要な子どもも多く、感情コントロール力が求められる
乳児院
0~2歳の乳児を養育する施設。授乳やおむつ替え、睡眠管理など、基本的な生活支援が中心です。
保育士経験が活きるポイント
- 乳児保育の経験や健康管理の知識がそのまま役立つ
- 泣き声や体調変化への気づき力が強みになる
向いている人
- 赤ちゃんと関わることが好きな人
- 細やかなケアを得意とする人
働く前に知っておきたいこと
- 夜間対応が必要な場合あり
- 体力と気力が必要(夜泣き対応や抱っこが多い)
児童発達支援施設
発達に特性のある未就学児に対して療育を行う施設。遊びや訓練を通して発達を促します。
保育士経験が活きるポイント
- 子どもの小さな成長を見つける観察力
- 個別支援計画に沿った保育・記録作成の経験
向いている人
- 1人ひとりにじっくり向き合いたい人
- 専門知識を学びながらスキルアップしたい人
働く前に知っておきたいこと
- 発達支援の知識が必要。研修や勉強会で学ぶ意欲が大切
- 保護者支援の比重も高い
放課後等デイサービス

障がいのある小学生~高校生を対象に、放課後や休日に生活支援や学習支援を行います。
保育士経験が活きるポイント
- 集団活動の進行や安全管理スキル
- 遊びや制作活動の引き出しの多さ
向いている人
- 子どもの成長を長期的に見守りたい人
- 学齢期の子どもと関わるのが好きな人
働く前に知っておきたいこと
- 送迎業務を任されることがある
- 児童発達支援管理責任者など資格取得でキャリアアップ可能
母子生活支援施設
母子家庭が一時的に生活し、自立を目指すための支援を行う施設。生活相談や育児サポートが中心。
保育士経験が活きるポイント
- 保護者と信頼関係を築くコミュニケーション力
- 子どもの生活リズムを整えるノウハウ
向いている人
- 保護者支援にも関心がある人
- 相談業務や伴奏型の支援をしたい人
働く前に知っておきたいこと
- 深夜や宿直業務がある場合あり
- 家庭の事情に配慮した柔軟な対応が必要
障がい児入所施設
重度の障がいを持つ子どもが生活する入所施設。食事・入浴・移動など日常動作をサポートします。
保育士経験が活きるポイント
- 安全管理と体調観察スキル
- 生活習慣の自立を促す声かけ力
向いている人
- 身体介助を伴うケアに抵抗がない人
- 医療や福祉と連携して働きたい人
働く前に知っておきたいこと
- 体力を使う仕事(抱きかかえ、移乗など)
- 医療的ケアが必要な場合もあり
幼稚園
3~5歳児を対象に、カリキュラムに沿った教育活動を行う施設。
保育士経験が活きるポイント
- 制作や音楽・運動指導の経験
- 集団活動の進行やルール作りのスキル
向いている人
- 教育的アプローチを重視したい人
- 行事やカリキュラムに沿った保育が好きな人
働く前に知っておきたいこと
- 行事準備や書類作成が多め
- 幼稚園教諭免許が必要(保育士資格のみOKな園もある)
認定こども園

保育と幼児教育を一体的に行う施設。0~5歳児まで幅広い年齢を受け入れます。
保育士経験が活きるポイント
- 乳児から幼児までの幅広い保育経験
- 教育的要素を取り入れた遊びの企画
向いている人
- 幼児教育にも興味がある人
- 幅広い年齢の子どもと関わりたい人
働く前に知っておきたいこと
- 形態によっては、保育士資格と幼稚園教諭免許の両方が必要になる場合が多い
- 行事やカリキュラム準備で残業が発生することもある
学童保育
小学生の放課後の居場所として、宿題や遊びを見守る施設。放課後に児童と過ごすことがメインですが、夏休み等の場合は1日過ごす場合が多くあります。
保育士経験が活きるポイント
- 集団の安全管理スキル
- 遊びやイベントの企画力
向いている人
- 小学生と元気に遊ぶのが好きな人
- 自由度の高い環境で子どもと関わりたい人
働く前に知っておきたいこと
- 長期休暇中は朝から勤務になる場合あり
- 施設によっては資格不要の求人も多い
院内保育
病院で働く職員のお子さんを預かる保育室。少人数で、0歳~就学前の子どもが中心です。
保育士経験が活きるポイント
- 少人数保育での観察力ときめ細かな対応
- 保護者との連絡や急な体調変化への柔軟な対応力
向いている人
- 落ち着いた環境でじっくり保育をしたい人
- 夜勤やシフト勤務にも対応できる人
働く前に知っておきたいこと
- 24時間保育の場合は夜勤あり
- 職員のお子さんが中心で、家庭との距離感が近い
病棟保育
小児病棟で、入院中の子どもに遊びや学習支援を提供。病気やケガの不安を和らげ、生活の質を高めます。
保育士経験が活きるポイント
- 子どもの気持ちに寄り添う力
- 安全管理と体調変化への素早い気づき
向いている人
- 医療現場で働くことに興味がある人
- 心のケアや傾聴を大切にできる人
働く前に知っておきたいこと
- 医療スタッフとの連携が必須
- 子どもの病状に配慮した遊びや声かけが必要
児童館
地域の子どもが自由に遊び、交流する公共施設。イベントや工作教室の企画運営も行います。
保育士経験が活きるポイント
- 集団活動を進行する力
- 遊びや制作の引き出しの多さ
向いている人
- 幅広い年齢の子どもと関わりたい人
- 地域イベントや企画が好きな人
働く前に知っておきたいこと
- 土日イベント勤務があることも
- 保育士資格が必須ではない場合もある
子育て支援センター
親子で集まり、交流や育児相談ができる施設。親子イベントや講座の企画も行います。
保育士経験が活きるポイント
- 保護者支援や相談対応の経験
- 親子遊びや発達に応じた遊びの提案力
向いている人
- 保護者と話すのが好きな人
- 地域で子育て支援に貢献したい人
働く前に知っておきたいこと
- 保護者との関わりが中心
- イベント準備や記録作業が多いことも
ベビーホテル
夜間や休日に子どもを預かる保育施設。短時間利用や一時預かりが多いです。
保育士経験が活きるポイント
- 初対面の子どもを安心させる対応力
- 安全管理と急変時の対応
向いている人
- 不規則な勤務にも柔軟に対応できる人
- 短時間で子どもと関係を築くのが得意な人
働く前に知っておきたいこと
- 夜勤勤務が多い
- 保護者との信頼関係づくりが重要
ベビーシッター
家庭を訪問して子どもを預かる仕事。1対1の関わりが中心で、きめ細かな対応が可能。
保育士経験が活きるポイント
- 個別対応や発達支援の経験
- 保護者との信頼関係づくり
向いている人
- 1人ひとりにじっくり関わりたい人
- 柔軟な時間帯で働きたい人
働く前に知っておきたいこと
- 家庭ごとのルールに合わせる必要あり
- 移動距離やスケジュール調整が必要
小児科クリニック・歯科医院
受付や助手として働き、子どもや保護者の対応を行う仕事。中には院内のキッズスペースで簡単な保育を行う場合もあります。
保育士経験が活きるポイント
- 子どもを落ち着かせる声かけ力
- 保護者への丁寧な説明や対応
向いている人
- 医療現場に興味がある人
- コミュニケーションが得意な人
働く前に知っておきたいこと
- 医療行為は行わないが、専門用語を学ぶ必要あり
- 診療時間に合わせたシフト勤務
幼児教室
知育や受験対策、体操などを通じて幼児教育を行う教室。
保育士経験が活きるポイント
- 子どもの発達に合わせた声かけと指導力
- 集団活動をリードする力
向いている人
- 教育や指導に興味がある人
- 成長のプロセスを一緒に楽しみたい人
働く前に知っておきたいこと
- 保護者面談や成績報告がある場合も
- 授業の予習や教材準備が必要
写真スタジオ
七五三や入園入学など記念写真の撮影を行うスタジオで、子ども対応や着付け補助を担当。
保育士経験が活きるポイント
- 緊張する子どもを笑顔にするスキル
- 撮影中の安全管理
向いている人
- イベントや特別な瞬間が好きな人
- 短時間で子どもと打ち解けるのが得意な人
働く前に知っておきたいこと
- 繁忙期は土日勤務が多め
- 撮影スケジュールに合わせた柔軟な対応が必要
インターナショナルスクール・プリスクール
英語で保育や教育を行う施設。外国人講師とチームで働くことが多いです。
保育士経験が活きるポイント
- 集団保育スキルとコミュニケーション力
- 異文化理解と柔軟な対応力
向いている人
- 英語や海外文化に興味がある人
- グローバルな環境で働きたい人
働く前に知っておきたいこと
- 英語力が求められる(会話レベル~ビジネスレベルまで施設により異なる)
- 外国人スタッフとの協力体制が必須
企業内キッズルーム
企業イベントや研修時に社員の子どもを預かる一時的な託児ルーム。
保育士経験が活きるポイント
- 初対面の子どもへの安心感づくり
- 短時間で安全に過ごせる環境設定
向いている人
- イベントごとのスポット勤務を希望する人
- 短時間集中型で働きたい人
働く前に知っておきたいこと
- 不定期勤務の場合が多い
- 大人数保育になることもある
玩具・教材メーカー
保育や教育に使う玩具・教材を企画・販売する企業。保育現場の声を活かして商品開発に携わります。
保育士経験が活きるポイント
- 保育現場での実体験を踏まえた提案力
- 子どもの発達に合った玩具・教材の知識
向いている人
- 企画や商品開発に興味がある人
- 裏方として教育現場を支えたい人
働く前に知っておきたいこと
- デスクワークや出張が多い場合も
- 営業職や企画職など職種によって求められるスキルが異なる
転職を成功させるポイント

「せっかく転職するなら、失敗したくない」と思う方が多いはず。
自分の強みや希望条件を整理し、現場の雰囲気を確かめるなど、少しの工夫で納得感のある転職につながります。
ここからは、転職活動を成功させるために押さえておきたいポイントを具体的に解説します。
自分の強みを棚卸しする
まずは、保育士としてどんな経験をしてきたか、どんな場面で力を発揮できたかを書き出してみましょう。
「行事企画が得意」「保護者対応を褒められた」「乳児保育にやりがいを感じる」など、具体的なエピソードにすると転職活動での自己PRにも活かせます。
転職の目的を明確にする
「もう少し落ち着いた環境で働きたい」「土日休みの職場に行きたい」「子どもとじっくり関われる仕事がしたい」など・・・転職で叶えたいことを明確にすることが大切です。
目的がはっきりしていると、求人を選ぶ基準がぶれず、納得感のある転職につながります。
スキルアップ・資格取得も視野に入れる
転職を機に、キャリアアップを考えるのもおすすめです。
たとえば、児童発達支援センターや放課後等デイサービスでは、児童指導員任用資格や児童発達支援管理責任者の資格があると有利です。
オンライン講座や研修で知識を深めると、より幅広い求人に挑戦できます。
転職エージェントを上手に活用する
効率的に転職活動を進めたいなら、転職エージェントを活用しましょう。
保育士人材バンクでは、保育園・学童保育・福祉系施設など幅広い求人を取り扱い、専任のアドバイザーが希望条件に合わせてピッタリの職場をご提案いたします。
条件の良い非公開求人も多数あり、相談は無料なので、情報収集から始めたい方にもおすすめです。
保育士が転職活動でアピールできるポイント
保育士として働く中で培った経験やスキルは、転職活動で大きな強みになります。ここでは、自己PRや面接でアピールしやすいポイントを具体的に整理しました。
- コミュニケーション力 : 子どもや保護者、同僚と毎日関わる中で培った気持ちに寄り添い分かりやすく伝える力
- 観察力と判断力 : 小さな変化に気づき、必要な対応を素早く判断できる力
- 傾聴力 : 相手の気持ちを汲み取り、安心させる聴き方ができる力
- 承認力 : 子どもの成長や行動を見逃さず褒め、やる気を引き出す力
- チームワーク・協調性 : 職員同士で連携し、目標に向かって協力できる力
- 柔軟性と適応力 : 急な変更やトラブルにも落ち着いて対応し、環境に早く馴染める力
- 安全管理・危機対応力 : ケガや事故を防ぎ、緊急時に冷静に行動できる力
- 記録力・事務処理能力 : 行事や業務の計画を立て、スムーズに進行させる力
- 計画力・スケジュール管理能力 : 行事や業務の計画を立て、スムーズに進行させる力
- 創造力・発想力 : 制作や遊びのアイデアを考え、楽しい活動を生み出す力
- リーダーシップ力 : クラス運営や新人指導でチームをまとめ、目標に導く力
- 多様性理解・インクルーシブ対応 : 発達や家庭背景の異なる子どもにも寄り添える力
- 体力・健康管理能力 : 体力を維持しながら日々をこなす自己管理力
- ストレスマネジメント・感情コントロール : 忙しい現場でも冷静さを保ち、落ち着いて対応する力
- ICT活用スキル : 保育ICTやアプリを活用して業務を効率化する力
転職先の見つけ方
転職活動を成功させるには、求人探しのステップを押さえておくことが大切です。ここでは、自分に合った転職先を見つけるための具体的な方法をご紹介します。
自分の希望条件を整理する
転職活動を始める前に「どんな働き方をしたいのか」を明確にしておきましょう。
勤務時間、休日、給与、通勤時間、子どもたちとの関わり方など、優先順位をつけて整理すると、求人選びがスムーズになります。
求人サイトや情報誌で幅広く探す
保育士向け求人サイトや情報誌では、保育園だけでなく学童保育、企業主導型保育園、児童福祉施設など幅広い求人を探せます。
複数サイトを見比べると、自分の条件に合う職場を見つけやすくなります。
ハローワークや自治体の情報をチェックする
地域で募集している公立保育園や学童クラブ、子育て支援センターの求人は、ハローワークや自治体のホームページに掲載されていることが多いです。
地元で安定して働きたい人は要チェックです。
転職エージェントを活用する
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応募書類や面接の準備も一緒に進められるので、転職初心者でも安心です。
見学で実際の雰囲気を確認する
求人票だけではわからない部分は、実際に見学して雰囲気を知ると安心です。
子どもや職員の表情、挨拶の仕方、施設の清潔さや安全面などを自分の目で確かめることで、入職後のミスマッチを防げます。
気になる点は事前に質問し、働くイメージを具体的にしてから応募すると安心です。
【保育士】別の仕事まとめ
保育士として培った経験は、幅広い場面で活かせます。
視野を少し広げるだけで、これまで気づかなかった魅力的な仕事や働き方が見えてくるかもしれません。今の仕事に悩んでいる方にとって、経験を活かして新しいフィールドに踏み出すきっかけになるはずです。
転職を考えるときは、自分の強みや希望条件を整理し、理想の職場を見つける準備をしましょう。
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