人生の転機になる、セカンドキャリア。保育士が目指すセカンドキャリアは、それまでの保育現場での経験を生かせるような職場が理想なのではないでしょうか。

そこで今回は、保育士のセカンドキャリアにおすすめの転職先を11カ所厳選して紹介します。

保育士のセカンドキャリアとは

セカンドキャリアとは、人生の転機を迎えたタイミングで選ぶ「第二の人生における職業」です。人生の転機とは、女性の出産・育児後の社会復帰や、定年退職を指します。

今回は、保育園で働いていた保育士のセカンドキャリアについて見ていきます。

セカンドキャリアについて悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてくださいね。

セカンドキャリア11選

ここからは保育士としての経験を生かして働ける、保育や教育、福祉系の職場を中心にセカンドキャリアにおすすめの転職先を11か所、紹介します。

今回ご紹介する職場は以下の11選です。

保育の仕事:小規模保育所・保育ママ
その他子どもを預かる仕事:託児所・病児保育・ベビーシッター
小学生を預かる仕事:学童・放課後等デイサービス
親や子を支援する仕事:子育て支援センター・児童発達支援施設
保育士を支える仕事:保育事務・保育マネージャー

どの仕事が自分に向いていそうか、考えながら読んでみてくださいね。

保育の仕事

最初に紹介するのは、乳幼児を預かる保育の仕事です。

セカンドキャリアを考える際、慣れ親しんだ保育の現場に復帰したいと考える方は多いでしょう。今回は保育の仕事の中でもセカンドキャリア向きの仕事を2つ、紹介します。

小規模保育所

小規模保育所は、市区町村など自治体の認可を受け定員19名以下の0~2歳の子どもの保育を行う小規模施設です。

預かる子どもの数が少ないので、子どもたち一人ひとりにじっくり関わる保育ができます。

また、子どもの年齢は2歳以下なので、運動会などでは組体操などの大掛かりな練習が少ない傾向にあります。伴って、各行事の準備も0歳~2歳に特化したものになるでしょう。

働いている保育士も限られていることから、チームワークもとりやすい傾向もあります。

保育ママ

保育ママは、保育者の自宅などで、2歳以下の子どもの家庭的保育を行う仕事の通称です。

保育ママとして働くには、すでにある保育ママのところで働くか、自宅で個人事業主として開業するかの、2通りの方法が考えられます。

最もハードルが低いのは、保育ママをしている知人や友人などのところで、「保育補助者」として働かせてもらう方法でしょう。

開業する場合には、資格や育児経験、要件を満たした保育スペースなどが必要です。

保育ママ1人当たり、2~3人の子どもを預かります。定員や保育時間、保育方針といった具体的な内容は、自治体の規定をクリアしたうえで、各事業者が決めていきます。

もし開業する場合は、自治体の補助金を受けながら自宅で理想の少人数保育を実現できますが、保育士としてのスキルだけでなく経営者としての手腕も必要です。

その他子どもを預かる仕事

次に、その他にも子どもを預かる仕事を別途紹介します。

保育のように、毎日決まった子どもたちが通ってくる施設ではなく、一時的に預かる仕事です。預かる子どもの年齢も、未就学児~小学生くらいと幅広くなります。

どの職場でも保育士の資格やキャリアを生かして働けるでしょう。

託児所

託児所では、特定の施設などで一時的に子どもを預かります。

クリニックや整骨院、美容院、結婚式場やテーマパークなどを保護者が利用する場合に、子どもを預かるケースがあります。

預かる時間は数時間~半日であることが多いので、子どもと遊ぶことや見守りが中心です。長時間の預かりの場合は、ご飯やトイレ、寝かしつけなど身の周りのお手伝いも来ないます。

託児所で働く場合、業務委託の会社や派遣会社への登録が一般的です。一方で、クリニックや整骨院、テーマパークなどの施設や法人が求人を出している場合もあります。

病児保育

病児保育では病気で保育園や幼稚園、学校などに行けない子どもを一時的に預かり、保育や看病を行います。

病児保育は主に2つあり、市町村などの自治体が実施する病児保育事業と民間企業などが行う病児保育サービスがあります。

自治体が行う事業の場合は自治体に、企業が行うサービスの場合は一般企業やクリニックなどに登録や契約を行い仕事をします。

また、病児保育には施設型と訪問型があり、施設型では施設に来所した子どもを預かり、訪問型では子どもの自宅に出向いて保育や看護を行います。

ベビーシッター

ベビーシッターは、保護者の代わりに、子どものお世話をする仕事です。メインとなるのは、まだ1人で留守番ができない乳幼児で、基本的には利用者の自宅で保育を行います。

子どもの遊び相手はもちろん、ミルクやご飯をあげたり、お風呂に入れたり、寝かしつけをしたり、散歩に連れて行ったりなど、利用者の希望に沿ったサービスを提供します。

ベビーシッターをするのに、資格は必須ではありません。しかし、保育士資格や育児経験がある場合、信用につながり、仕事の依頼がきやすいでしょう。

ベビーシッターとして働くには、業務委託の会社や、派遣会社に登録する方法があります。個人事業主として働く場合には、マッチングサービスの活用がおすすめです。

小学生を預かる仕事

次に未就学児を預かる保育園とは違い、小学生を預かる仕事を2つ紹介します。

学童保育

学童保育は、学校のある日の放課後や学校のない土曜日、長期休み期間中に児童を預かる施設です。

共働きなどで保護者が日中不在になる家庭の子どもを中心に、宿題の見守りや遊びの場の提供・昼食やおやつの提供を行います。

学童保育には、学校の敷地内に設置された公立の学童保育所と学校外にある民間の学童保育所の、主に2つの形態があります。

公立の学童保育の運営は、市町村などの自治体、自治体が委託した業者が行っていることがほとんどです。一方で、民間の学童保育は、一般企業やNPO法人などが運営しています。

そのため、働きたいエリアや職場によって雇い主や雇用形態が異なります。

学童保育で働く職員は、「学童指導員」と呼ばれます。「放課後児童支援員」という専門資格もありますが、必須ではありません。保育士資格があると転職に有利でしょう。

放課後等デイサービス

放課後等デイサービスは学校のある日の放課後や学校のない土曜日、長期休み期間中に、障がいのある児童を預かる場所です。

働く時間帯や内容は学童保育と似たようなものですが、預かる子どもに障がいがある点で異なります。

放課後等デイサービスでは、施設に通う子どもたち1人ひとりの障がいや特性に合わせて遊びや療育、学習などを行い支援をします。

学校やその近辺に設置されている学童と違い自治体外の施設でも通えるということもあり、送迎サービスを行っている施設もあります。

放課後等デイサービスで働く場合、資格は必須ではありませんが保育士資格や運転免許証があれば、転職に有利でしょう。

親や子を支援する仕事

次に、親や子どもたちを支援する仕事を2つ紹介します。

子育て支援センター

子育て支援センターは、地域に住む乳幼児と、その保護者同士が交流できる施設で子どもたちの遊び場の提供やイベントの企画・運営、子育ての相談受付などの事業を行っています。

子育て支援センターで働く場合、資格は必須ではありません。しかし保育士など子どもに関連する資格があると、転職に有利でしょう。

児童発達支援施設

児童発達支援施設には、センターと事業所2つの形態があり、どちらの施設でも未就学で障がいのある子どもを対象に発達支援を行います。

基本的なサービスの内容は以下の通りです。

・日常生活に必要なスキルを獲得するための練習
・運動、認知、コミュニケーションに関するトレーニング
・集団生活に適応するための訓練

児童発達支援施設で働く場合、資格は必須ではありません。しかし、人員配置の基準が設けられているので、保育士の資格があると転職などに有利です。

保育士を支える仕事

最後に、直接子どもたちとかかわるのではなく保育士をサポートする仕事を2つ紹介します。

保育事務

保育事務は保育園内の事務全般、たとえば総務や経理、広報などを担う仕事です。

あくまでも事務仕事がメインで、保育士資格は不要な場合もあります。ただし、保育士資格を持っている場合は転職の際に有利な傾向があるでしょう。

特に小規模な保育園では、事務も保育もできる人材が重宝されるでしょう。

保育マネージャー

最近増えてきているのが、一般企業が運営する保育所です。保育マネージャーは企業が運営する保育所の運営管理などマネジメント業務を行います。

具体的な業務内容は、施設運営や事業計画、予算の策定から保育士の育成・指導や人材マネジメントまで多岐にわたります。

エリア内の保育園をまとめてマネジメントするケースが多いので、一般的な職業でいうエリアマネージャーの仕事が、イメージに近いかもしれません。

セカンドキャリアを成功させるために

ここからは、セカンドキャリアを成功させるためのポイントを2つ、解説していきます。

履歴書や面接で、保育士資格や経験をアピールする

1つ目は、履歴書や面接で保育士資格を持っていることはもちろん、保育士としての経験やキャリアをしっかりアピールすることです。

今までの経験やキャリアは、ご自身にとっての宝であり武器でもあります。そして同時に、求人を出している保育や福祉の現場が、欲しがっているものでもあるのです。

だからこそ、これまで経験してきたことや、そこから得た知識やスキルやノウハウがあることを、しっかり先方にアピールすることが大切です。

自分の能力や強みを見極め、体験談を語り、説得力のある内容にしましょう。

専門の転職エージェントを活用する

保育士がセカンドキャリアを目指すとき、新聞や地域情報誌の求人欄のような方法で仕事を探すことができます。

これらの方法であれば、特定のエリアの求人を網羅的にチェックできるでしょう。

しかし、これらの方法では、希望の仕事が見つけにくいこともあります。例えば、ハローワークの求人票や求人サイトには、掲載されにくい仕事や職種もあるのです。

そんなときにおすすめなのが、保育専門の転職エージェントの活用です。保育士の転職に特化した転職エージェントは、保育の求人情報が豊富です。

また、保育専門の転職エージェント「保育士人材バンク」なら、キャリアパートナーに、ご自身にぴったりの求人を紹介してもらうこともできますよ。

これまでのキャリアや経験を生かした転職活動がしたいなら、「保育士人材バンク」の活用をおすすめします。

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保育士のセカンドキャリアまとめ

今回は、保育士のセカンドキャリアにおすすめの転職先を11選、ご紹介しました。

保育の仕事:小規模保育所・保育ママ
その他子どもを預かる仕事:託児所・病児保育・ベビーシッター
小学生を預かる仕事:学童・放課後等デイサービス
親や子を支援する仕事:子育て支援センター・児童発達支援施設
保育士を支える仕事:保育事務・保育マネージャー

まずは、これまでの保育士としての経験を生かして、自分に何ができるか、どんな仕事がしたいかを考えイメージをふくらませてみましょう。

そうすれば、どの職場でどんな仕事がしたいか、おのずと見えてくるでしょう。

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