保育士を目指す保育学生さんの中には、下記のような疑問や不安を抱えている方もいるのではないでしょうか?

  • どのようなポイントを意識して就活を始めればいいのか分からない
  • 4月から保育士として働くためには何から準備すればいいの?
  • 保育士として未経験の自分が採用してもらえるのか不安・・・

そこで本記事では、学生、新卒の方やすでに働いている20代の方向けに保育士の就活方法を徹底解説します。

本記事を読めば、就職に向けていつ何をすればいいのか、就活を成功するためのポイントを理解できます。

保育士として輝かしい一歩を踏み出せるように、本記事を参考に就活に向けて1つずつ準備を進めていきましょう!

保育士の就活事情

まずは、保育士の就活事情について理解しておきましょう。

保育業界の就活時期

一般企業の場合、大学3年生の5月頃から就活準備を始めて、4年生の4月には選考開始となる場合が一般的です。

保育業界の場合も、早めに就活をすることをお勧めします。

保育園によって、10月〜1月にかけて求人を出しはじめることが多い傾向にありますが、特に大手法人だと翌年度4月の求人票が前年度の4月、5月から早い段階から出る場合もあります。

早い段階から就活をすることで、自分の理想の就職先を見つけやすくなります。

保育学生の就職活動

保育実習は、卒業年の5月~10月におこなわれるのが一般的です。

そのため、就職活動は、実習が始まる5月までや、実習終了後に動き始める方が多いでしょう。

前述したように、早めに情報収集をすることで自分の好きな希望先が見つけやすくなります。

保育士は有効求人倍率が高いため就職しやすい!

有効求人倍率とは、簡単に説明すると「仕事の数」を「仕事をしたい人の数」で割った数値を指します。

有効求人倍率が高ければ求人数が多く、たくさんの企業が新しい人材を求めていることになります。

一方、有効求人倍率が低ければ求人数が少なくなるため、仕事探しが難しくなるということ。

それを踏まえて、2023年(令和5年)1月の保育士の有効求人倍率は、3.12倍です。

全職種の平均が1.44倍なので、他の職種と比べて保育士は有効求人倍率が高いといえます。

つまり保育施設は「新しい保育士さんを求めている」という状況です。

これから保育士になる学生さんは「数ある保育の求人から自分に合った就職先を探せる」というメリットがあります。

参考:子ども家庭庁 「保育士の有効求人倍率の推移(全国)」

保育士の就活時期はいつがベスト?

ここからはより具体的に、保育士のベストな就活時期について、学生と社会人の2パターンでそれぞれご紹介します。

学生

自己分析や情報収集、園見学などをおこなうことを考えると、実習が終わってから就活を始めるのは遅いといえます。

準備期間を入れると、卒業する前の年に入ってから出来るだけ早めに本格スタートするのがベストです。

参考:子ども家庭庁 「保育士の有効求人倍率の推移(全国)」

社会人

社会人の方が4月入職を目指す場合、求人が多く出始める夏~秋くらいに活動をスタートする場合が多いでしょう。

しかし、転職をすると決めたら、できるだけ早めに活動をスタートするのがベストです。

なぜなら社会人の方は、働きながら転職活動をする場合が多く、学生と比べるとまとまった時間がとりにくいといえます。

限られた時間の中で自分に合った園を探すためには、余裕をもって自己分析や情報収集を始めるのが安心です。

保育士ならではの就活のポイント

保育士ならではの就活のポイント【保育士人材バンク】

ここからは、保育士の就職で押さえておきたいポイントをご紹介します。

見学時のポイント

保育士の就職において、園見学は必要不可欠です。

ここでは、園見学時のポイントをご紹介します。

園見学前の電話

まず、園見学したいとなったら「園見学が可能かどうか」保育園へ電話で確認します。

電話をかける時間帯は、園にもよりますが、比較的迷惑がかからない、13時~14時半頃(お昼寝の時間)がベストです。

正しい言葉づかいで、明るくハキハキ話すことを意識して、園見学が可能な場合は、下記の内容を確認しましょう。

  • 保育園見学の日時
  • 当日の持ち物
  • 当日園に着いてからの対応(インターフォンを押すのかor電話するのか、正面玄関から入るor裏口から入るのかなど)

電話を切る際は「お忙しい中、お時間いただきありがとうございました。」と感謝を伝え、相手が電話を切ってから自分も切るようにしましょう。

園見学で確認するポイント

園見学は、園のホームページや、求人票だけでは判断しづらい、園の雰囲気や保育士や子どもの様子を知れるチャンスです。

自分に合う園を選ぶためにも、下記のポイントを意識して園見学をしましょう。

  • 園児の様子(表情や遊んでいる様子など)
  • 保育士の様子(保育士同士のコミュニケーションのとり方、挨拶の有無など)
  • 保育環境(衛生面やおもちゃ、整理整頓がされているかなど)

また、保育内容や職場環境に関することで気になることは、積極的に質問するのがおすすめです。

その際、給料や待遇面、他園と比較するような質問は、ネガティブな印象を与えかねないので避けましょう。

履歴書・職務経歴書のポイント

ここでは、保育士の就職活動において、履歴書・職務経歴書の書き方のポイントをご紹介します。

履歴書

就職成功のカギを握るといっても過言ではない「履歴書」。あなたの魅力を最大限にアピールできるように、下記のポイントを意識して作成しましょう。

  • 丁寧で美しく読みやすい文字を書く
  • 志望動機は応募先の魅力と自分の強み(経験)をかけあわせて書く
  • 自己PRは園側が「あなたを採用するメリットがある」と感じられる内容にする
  • 免許や資格は保育に活かせるものを積極的に書く
  • 趣味や特技は保育と絡めてアピールする

もっと詳しく知りたい方は以下の記事もおススメです。

>>【例文・見本付き】保育士・幼稚園教諭の履歴書の書き方、自己PR・職歴(志望動機)の文例もあり

職務経歴書

過去の勤務先や、勤務内容などを記載する職務経歴書ですが、新卒の場合は原則不要となる場合が多いでしょう。

新卒の方で、提出を求められた場合は、園側に記載内容を確認するのが望ましいです。

もし、指定がなければ、アルバイト歴を記載して保育に活かせる経験やスキルをアピールしましょう。

すでに社会人として働いていて転職する方は、下記のポイントを意識して、職務経歴書を作成しましょう。

  • これまでの経験やスキルが具体的にイメージできるように書く
  • 文章が簡潔で読みやすい(分かりやすい)ように書く
  • 応募先の求める人物像を踏まえ自分の経験や強みをアピールして書く

面接時のポイント

保育士の面接で、面接官が知りたいと感じているのは下記のポイントです。

人間性

人間性は「あなたがどのようなことを大切にしているか」という価値観にあらわれる部分です。

面接では「子どもと接するときに大切にしていること」「学生時代に一番得たこと」などの質問を通して人間性をチェックされる場合が多いでしょう。

熱意

新卒の場合、面接で特に重視されるのが「熱意」です。

面接において熱意とは、保育に対する想いや、この園で働きたい想いの2つを確認されます。

面接官に熱意が伝われば、保育士経験がなくても「一生懸命に取り組んでくれる」「伸びしろがある」「長く働き続けてくれる」と園側に良い印象を与えられるでしょう。

さらに、保育士の面接では「最後に何か質問はありますか?」と逆質問される場合があります。

面接官が逆質問をする意図は、熱意や意欲を確認するためという可能性が高いです。

そのため、下記のような質問を用意しておきましょう。

  • 入職するまでに勉強や準備しておいた方がよいことはありますか?
  • 貴園ではリトミック教育を導入していますが、おすすめの教材やテキストはありますか?
  • 貴園で活躍するために取得しておいた方がよい資格はありますか?

なお、逆質問をする際は、給料や待遇に関する質問はネガティブ印象を与える可能性があるため基本的には控えた方がよいでしょう

適性

保育士の面接では「保育士としての適性」もチェックされます。

保育士における適性は、以下のとおりです。

  • 子どもが好きなこと
  • コミュニケーション能力が高いこと
  • いつも笑顔でいられること
  • 体力があること
  • 視野が広いこと

面接では、上記のような適性があることを面接官にアピールできるような回答を心がけましょう!

経験スキル

これまでの経験やスキルも面接官がチェックするポイントです。

学生であっても、アルバイトや保育実習、ボランティア活動などの経験を通して「どのようなことを学んできたのか」「どのようなスキルが身についたのか」をアピールできます。

すでに社会人として経験がある方は、どのような職場で、どのような経験やスキルを培ってきたのか、苦労してきたことなどを具体的にアピールするのがおすすめです。

コミュニケーション能力

子どもや保護者など、さまざまな相手と関わる保育士はコミュニケーション能力が必要になります。

そのため面接では、コミュニケーション能力があるかどうかもチェックされるでしょう。

中には、緊張して自分の言いたいことが上手く伝えられない方もいると思うので、下記のポイントを意識してみてください。

  • 明るくハキハキと受け答えする
  • 笑顔を意識する
  • 話を聞くときは面接官の目を見ながら相槌をうつ
  • 自分の言葉で伝えるようにする

肩の力を抜いて、面接官との会話を楽しむつもりでコミュニケーションをとるのがポイントです。 

面接や見学時の服装のポイント

保育士の就職活動では、服装などの身だしなみも重要なポイントです。

面接や見学時には、下記のポイントを踏まえて服装選びや身だしなみを整えましょう。

  • 黒系のリクルートスーツを選ぶ(私服を指定された場合はシンプルなオフィスカジュアルを意識する)
  • 清潔感のある健康的でナチュラルなメイクを意識する
  • 髪色は黒もしくは落ち着いた雰囲気の暗めの色にする
  • 髪の毛が顔にかからないようにまとめる(ピンや整髪剤を活用する)
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おススメの就活の流れ

おススメの就活の流れ【保育士人材バンク】

ここからは、おすすめの就活の流れをご紹介します。

①自己分析・情報収集・園見学

大学生であれば3年生、短大生・専門学生であれば1年生の11月くらいから、自己分析や情報収集をおこないます。

自己分析では、自分の経験を振り返り、自分の長所や短所、価値観を客観的に深く分析していきます。

そのうえで、就活でアピールできる強みや、保育士として実現したいことを洗い出します。

情報収集では、たくさんの園を見比べるのが大切です。

就活フェアなどに参加したり、実習先や先輩の話を聞いたりして、できるだけ多くの情報を集めます。

くわえて、保育士の求人サイトを確認して、気になる園があれば園見学を申し込みましょう。

②応募書類準備・面接準備

新卒の場合、応募に必要な書類は履歴書とエントリーシートです。

エントリーシートとは、自己PRや志望動機を記載する書類のことで、園や法人によって形式が異なります。

履歴書やエントリーシートは、自分の強みや熱意を伝えるための大切な書類です。

たくさんのエントリーシートから自分を選んでもらうために、丁寧な言葉づかいや、読みやすい文章を心がけて心をこめて準備しましょう。

③エントリー・書類選考・面接・筆記/実技試験など

5・6月頃になると、保育実習が始まる学校も少なくありません。

また、この時期からエントリーが始まる保育園も出始めます。

忙しくなる時期ですが、同時進行で自分の働きたい施設を絞り込み、履歴書やエントリーシートを提出しエントリーしていきます。

書類選考が通過したら、面接、グループディスカッション、筆記・実技試験へと進みます。

園や施設によって選考内容はさまざまなので、志望先の選考内容を事前に確認して早めに準備しましょう。

⑤内定・事前研修準備

無事選考に合格すれば、晴れて内定となります。

内定通知をいただいたら、感謝と喜びの気持ちを素直に伝えましょう。

直接電話でお礼を伝えるのはもちろんですが、お礼状を出すのがおすすめです。

内定先へお礼状を送ることで、丁寧な印象や熱意をアピールできます。

就活で落ちないためには

就活で落ちないためには【保育士人材バンク】

保育士を目指している学生さんの中には「就活が上手くいくか不安・・・」という方も多いかもしれません。

ここでは、就活で落ちないためのポイントを4つご紹介します。

余裕をもって準備を始める

就活を成功させるためには、余裕をもって準備を始めるのが重要です。

就活は、自己分析や情報収集、履歴書や面接準備など、準備することがたくさんあります。

とくに保育実習が入ると、まとまった時間が作りづらくなります。

余裕をもって就活に取り組めるように、前倒しで準備を進めましょう!

ボランティア活動に参加する

ボランティア活動に参加するなど、実際に保育現場で経験を積むことは、就活において大きなアピールポイントとなります。

また、保育現場で経験を積んでおけば、就活をおこなう際、比較がしやすく自分に合う職場を見つけやすくなるというメリットもあります。

ボランティア活動だけでなく、保育補助としてアルバイトするのもおすすめです。

採用担当者を納得させる志望動機にする

採用担当者は「数ある園の中で、どうしてうちを選んでくれているのか」、という具体的な理由を知りたがっています。

そのため、どこの園でも通用する志望動機はNGです。

園の魅力と、自分の経験や強みをかけ合わせて「どうしてもここで働きたい」「この園なら自分が活躍できる」という熱意が伝わる志望動機を書きましょう!

面接は自分の言葉で伝えることを意識する

採用面接において、自分の言葉で伝えることはとても大切なことです。

面接では予想外の質問をされるケースも少なくありません。

暗記したフレーズをそのまま伝えようとすると、どうしても形式的になり、自分の想いが面接官に上手く伝わらない可能性もあるでしょう。

そこで大切なのが、自分の言葉で伝えることです。

自分の言葉で話せば、自然なコミュニケーションが生まれるため、面接官との対話がスムーズになり、あなたの魅力が伝わりやすくなります。

また面接練習では、用意したフレーズに答える練習ではなく、どんな質問に対しても「自分の言葉で伝える練習」をしてみましょう。

就活時のおススメサイト

保育士の就活において、情報収集をするためには次のような方法があります。

  • 保育士の求人サイトで検索する
  • 学校から紹介を受ける
  • 就活フェアや説明会に参加する

さまざまな方法がありますが、自分に合う職場を効率よく探したい方には、保育士向けのエージェントを利用するのがおすすめです。

保育士向けのエージェントとは、保育士の就職・転職をサポートしてくれる人材紹介会社のこと。自分で検索する求人サイトとは異なり、保育業界に詳しいキャリアアドバイザーと二人三脚で活動を進めていきます。

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就活にあたっての心構え

保育士を志す学生さんにとって、初めての就職活動は不安が大きいでしょう。

「就活に失敗したらどうしよう」「自分は保育士として働いていけるのか」など、さまざまな不安を感じているのではないでしょうか?

また、今の職場が合わず転職を考えている保育士さんは「自分に保育士は向いていないのではないか」「自分に合う職場が見つかるのか不安」と悩んでいる方もいるかもしれません。

しかし、そんなあなたを待っている可愛い子どもたち、職場がたくさんあります!

就活・転職を成功させるためには、失敗を恐れずに前向きな気持ちで取り組む姿勢が大切です。

「子どもの笑顔を引き出したい」「子どもたちに寄り添う保育がしたい」、そんな保育士としての夢を実現するために、明るい未来への一歩を踏み出しましょう!

保育士の就活まとめ

保育士の就活について、ベストな時期やスケジュール、押さえておくべきポイントなどをご紹介しました。

保育士の就活は、早めに行動を開始して、たくさんの情報を集めるのが大切です。

働きたい園が見つかったら、いつから選考開始するのか、いつまでに何をするべきなのかをしっかり把握したうえで、計画的に準備を進めましょう!

もし「1人で就職活動するのが不安・・・」「なかなか内定をもらえない」と悩んでいる方は、お気軽に保育士人材バンクまでご相談ください。

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