保育士として働いていると、園内研修だけでなく、自治体や外部団体が実施する「外部研修」に参加する機会があります。
しかし、初めて参加する場合は「どんな研修があるの?」「何のために受けるの?」「服装はスーツが無難?」など、気になることも多いでしょう。
この記事では、保育士の外部研修の主な種類や目的、参加するメリットにくわえて、服装や持ち物などの基本的なマナーまで分かりやすくご紹介します。
保育士が参加する「外部研修」とは?目的とメリット
保育士の外部研修は、園の外で新しい知識や考え方を学び、日々の保育に活かすための大切な機会です。
まずは外部研修の基本的な意味や園内研修との違い、保育士が参加する目的とメリットについて確認していきましょう。
外部研修とは?園内研修との違い
外部研修とは、自治体や保育関連団体、民間企業など勤務する保育園以外の機関が実施する研修のことです。
園内研修が自園の方針や現状に沿っておこなわれるのに対して、外部研修では幅広いテーマについて専門的な知識を学べます。
普段とは異なる環境で学ぶことで、新しい視点や知識を得られる点も特徴です。
保育士が外部研修に参加する目的
外部研修は、単に知識を増やすためだけに参加するものではありません。ここでは、主な3つの目的を見ていきましょう。
保育に必要な知識やスキルを身につける
保育の現場では、子どもの発達や安全管理、保護者対応など、さまざまな知識やスキルが求められます。
外部研修を通して新しい情報や具体的な対応方法を学ぶことで、日々の保育に必要な力を身につけられます。経験だけではなく、根拠をもって子どもと関われるようになることも大切な目的のひとつです。
専門性を高めて保育の質を向上させる
保育士として経験を重ねても、継続して学び続けることは大切です。外部研修では、専門家から知識や実践方法を学ぶ機会があり、自分の得意分野を伸ばしたり、苦手な分野を補ったりできます。
一人ひとりの専門性が高まることで、子どもへの関わり方の選択肢も増え、より質の高い保育につながります。
学んだ内容を日々の保育や園運営に活かす
外部研修で得た知識は、自分だけの学びにとどめず、実際の保育に取り入れることが重要です。研修内容を職員同士で共有すれば、園全体の保育を見直すきっかけにもなります。
新しい遊びや環境づくり、保護者対応などに活かすことで、子どもたちがより安心して過ごせる保育環境づくりにも役立つでしょう。
保育士が外部研修に参加するメリット
外部研修には、知識やスキルを身につけるだけでなく、園の外に出るからこそ得られるメリットもあります。
園内では得にくい新しい知識や考え方に触れられる
同じ園で働いていると、保育の進め方や考え方がある程度決まってくることがあります。外部研修では、専門家の話や自園とは異なる実践事例などに触れられるため、新しい発見につながります。
「こんな方法もあるのか」と選択肢が増えることで、日々の保育をより柔軟に考えられるようになるでしょう。
他園の保育士との交流から視野を広げられる
外部研修では、普段関わる機会の少ない他園の保育士と交流できる場合があります。
同じような悩みについて意見を交換したり、他園での取り組みを聞いたりすることで、自園だけでは気づきにくい考え方を知ることができます。
異なる環境で働く保育士との交流は、自分自身の視野を広げるきっかけになるでしょう。
自身の保育を振り返るきっかけになる
外部研修で新しい知識や事例に触れると、「普段の自分の関わり方はどうだろう」と保育を振り返るきっかけにもなります。日々の業務に追われていると、自分の保育を客観的に見直す時間をとりにくいものです。
研修を通して良い部分や改善したい部分を整理することで、今後のスキルアップにもつなげられます。
保育士向けの外部研修にはどんな種類がある?

保育士向けの外部研修には、自治体が実施するものから民間団体によるものまで、さまざまな種類があります。研修によって学べる内容や受講方法も異なるため、自分の目的や課題に合ったものを選ぶことが大切です。
自治体や行政機関が実施する研修
都道府県や市区町村などの自治体では、地域の保育士を対象としたさまざまな研修を実施しています。子どもの発達や虐待防止、安全管理、保護者支援など、保育現場で役立つテーマが幅広く扱われるのが特徴です。
自治体によって研修内容や対象者、申し込み方法が異なるため、勤務先の地域の情報を確認しましょう。
保育士等キャリアアップ研修
保育士等キャリアアップ研修は、保育士の専門性向上やキャリア形成を支援するための研修です。乳児保育や幼児教育、障がい児保育、保護者支援など、分野ごとに専門的な研修や実践方法を学びます。
役職や今後のキャリアを考えるうえでも、受講する機会の多い研修のひとつです。
保育関連団体や民間企業が実施する研修
保育関連団体や民間企業が主催する外部研修もあります。保育実践や子どもとの関わり方、保護者対応、リーダー育成など、テーマはさまざまです。
著名な保育士や専門家、教育関係者などをゲストに招いて講演やワークショップをおこなうものもあります。
現場ですぐに活かせる内容を扱う研修が多いため、自分が伸ばしたい分野や現在抱えている課題に合わせて選びやすいでしょう。
オンラインで受講できる外部研修
近年は、パソコンやスマートフォンを使って受講できるオンライン研修も増えています。会場まで移動する必要がなく、自宅や職場から参加できる点がメリットです。
ライブ配信のほか、好きな時間に視聴できる研修もあるため、勤務時間や家庭の予定に合わせて学びたい保育士にも利用しやすいでしょう。
【お悩み解決】保育士が外部研修に参加するときの「服装」は?
外部研修では基本的に清潔感があり、研修の内容や会場に適した服装を選ぶことが大切です。ここでは、外部研修に参加するときの服装や身だしなみのポイントを紹介します。
基本は「オフィスカジュアル」または「スーツ」が無難
服装の指定がない外部研修では、清潔感のあるオフィスカジュアルが無難です。ブラウスやシャツにパンツ、スカートなど、落ち着いた服装を意識しましょう。
自治体主催や管理職向けなど、ややフォーマルな研修ではスーツが適する場合もあります。事前に開催要項を確認しておくと安心です。
【注意】実技がある研修(体操・手遊びなど)は動きやすい服装で
体操や運動遊び、手遊びなどの実技がある研修では、動きやすい服装を選びましょう。伸縮性のあるパンツや動きやすいトップスがおすすめです。
研修によっては、ジャージや室内履き、着替えの持参を指定されることもあります。事前に当日の内容や持ち物を確認して準備しましょう。
NGな服装は?(デニム、露出の多い服、派手なアクセサリーなど)
外部研修は仕事の一環として参加することも多いため、カジュアルすぎる服装は避けましょう。ダメージ加工のデニムや短すぎるスカート、露出の多い服、大きく目立つアクセサリーなどは控えるのが無難です。
迷ったときは、外部の人と会っても失礼にならない清楚感のある服装を意識しましょう。
髪型・メイク・持ち物などの身だしなみマナー
髪型やメイクも、服装と同じく清潔感を意識することが大切です。長い髪は必要に応じてまとめ、メイクやアクセサリーは控えめにしましょう。
持ち物は筆記用具やメモ帳、研修資料、受講票などが基本です。実技がある場合は、室内履きや着替えが必要かどうかも事前に確認しておきましょう。
自分に合った外部研修の探し方・受講スタイル
外部研修は、内容や対象者、開催方法などがそれぞれ異なります。せっかく参加するなら、今の自分に必要な学びが得られ、無理なく受講できる研修を選ぶことが大切です。
ここでは、外部研修の探し方と、自分に合った研修を選ぶポイントをご紹介します。
自治体や保育関連団体のホームページから探す
外部研修を探すときは、まずは勤務先がある都道府県や市区町村のホームページを確認してみましょう。自治体では、保育士を対象にした研修や講習会の情報を掲載していることがあります。
また、保育士・保育所支援センターや保育関連団体のホームページでも、研修情報を探せる場合があります。募集期間や定員が決められている研修もあるため、気になるものがあれば早めに開催日程や申し込み方法を確認しておくと安心です。
定期的に情報をチェックしておくことで、自分に合った研修を見つけやすくなるでしょう。
勤務先の園や同僚におすすめの研修を聞く
どの研修を選べばよいか迷ったときは、園長や主任、先輩保育士などに相談する方法もあります。勤務先によっては、過去に職員が参加した研修の情報をまとめていたり、園から受講を勧めている研修があったりすることもあります。
実際に受講した同僚から話を聞けば、研修内容だけでなく、講師の雰囲気や当日の流れ、現場でどのように活かせたかなども知ることができます。
自分だけで探すよりも、実体験を参考にすることで、より目的に合った研修を選びやすくなるでしょう。
学びたい内容や今の課題に合わせて選ぶ
研修を選ぶときは、「今の自分が何を学びたいのか」を明確にしておくことが大切です。たとえば、乳児との関わりに悩んでいるなら乳児保育、保護者対応に不安があるなら保護者支援など、現在の課題に直結する内容を選ぶと実践にも活かしやすくなります。
「なんとなく役立ちそう」という理由だけで選ぶよりも、研修後にどのような力を身につけたいのかを考えておくと、学ぶ目的も明確になります。研修の概要や対象者、プログラムを事前に確認し、自分が求めている内容と合っているかをチェックしましょう。
自分の経験年数やキャリアに合った研修を選ぶ
同じ保育士向けの研修でも、経験年数や役職によって適した内容は異なります。新人や経験の浅い保育士であれば、子どもの発達や安全管理など基礎を学べる研修が役立つでしょう。中堅保育士なら、保育実践を深める内容や後輩指導に関する研修なども選択肢になります。
主任やリーダーを目指している場合は、マネジメントや職員育成、チームづくりについて学べる研修もおすすめです。現在の役割だけでなく、「今後どのような保育士になりたいか」という視点で選ぶと、キャリアアップにもつなげやすくなります。
対面・オンラインなど無理なく続けられる受講方法を選ぶ
外部研修には、会場で講師の話を聞く対面研修のほか、オンラインで参加できるものもあります。対面研修は、講師へ直接質問したり、他の参加者と意見交換したりしやすい点が魅力です。一方、オンライン研修は移動時間がかからず、自宅などから参加しやすいメリットがあります。
録画された講義を好きな時間に視聴できる研修なら、勤務時間が不規則な場合でも取り組みやすいでしょう。研修内容だけでなく、開催時期や場所、受講時間なども確認し、自分の勤務や生活スタイルに無理なく取り入れられる方法を選ぶことが大切です。
まとめ:外部研修を上手に活用して、保育士としてのスキルを磨こう
外部研修は、保育に必要な知識やスキルを身につけるだけでなく、新しい考え方に触れたり、自分自身の保育を振り返ったりできる貴重な機会です。
日々忙しく働いていると、あらためて学ぶ時間をつくることは簡単ではありません。しかし、研修で得た小さな気づきが、子どもへの関わり方や保護者対応を見直すきっかけになり、保育士としての自信につながることもあります。
すべてを一度に学ぼうとする必要はありません。まずは「もっと知りたい」「ここを伸ばしたい」と感じる分野から、自分に合った研修を探してみましょう。無理のないペースで学びを積み重ねることが、保育の引き出しを増やし、将来のキャリアの選択肢を広げることにもつながります。
外部研修をうまく活用しながら、自分らしい保育を深め、保育士として一歩ずつスキルアップを目指していきましょう!