「1人ひとりの子どもと、もっとじっくり関わりたい」「家庭的な雰囲気の中で、無理なく働きたい」そんな保育士さんに注目されているのが、託児所での正社員勤務です。
小規模ならではのあたたかさや、職員同士の連携のしやすさも魅力のひとつ。
この記事では、託児所の仕事内容や正社員として働くメリットなどを詳しくご紹介します。
「自分に合った働き方を見つけたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
託児所の正社員とは?
託児所で働く場合、おもに「正社員」と「パート」の2つの働き方があります。
正社員はシフトの中心となってフルタイムで勤務することが多く、子どもたちの保育はもちろん、保護者対応や簡単な書類作成など、さまざまな業務に幅広く関わります。
パートよりも責任あるポジションではありますが、その分やりがいや達成感も得やすい働き方です。
大規模な保育園と比べて、子ども1人ひとりとじっくり関われるため、より柔軟でのびのびとした環境で働けるのも魅力です。
託児所にはどんな種類があるの?

託児所とは、保護者の都合により家庭で保育ができない乳幼児を一時的に預かる施設です。
一般的には「認可外保育施設」に分類されることが多く、保育園や幼稚園と違い、保護者の就労や家庭の事情を問わず、比較的自由に利用できるのが特徴です。
一口に託児所といっても、運営形態やサービス内容にはいくつかの種類があります。
ここでは代表的な託児所のタイプをご紹介します。
保育園型
保育園型の託児所は、一般的な保育園と似た保育内容や設備を備えており、日中に子どもを預かるスタイルです。
多くは「認可外保育園」と呼ばれ、自治体の認可を受けずに運営されている施設ですが、独自の方針や柔軟な保育時間など、利用しやすさを重視しています。
また、認可保育園と比べて定員が少なく、アットホームな雰囲気の中で子ども1人ひとりに寄り添った保育がおこなわれています。
地域密着型で保護者との距離も近く、保育士としてじっくり関わりたい方に向いている環境です。
レジャー施設付属型
ショッピングモールや映画館、ジムなどに併設されているタイプの託児所です。
保護者が施設内で過ごしている間に、一時的に子どもを預けられるのが特徴で、短時間利用を想定した柔軟な保育スタイルがとられています。
保育士の配置基準は施設ごとに異なりますが、安全性や遊びの充実を重視した環境が整えられています。
児童館型
地域の児童館や公共施設内に設けられた託児スペースで、地域住民の育児支援を目的に運営されています。
保育士のほかにボランティアスタッフが関わることもあり、地域交流の場としての役割も担っています。
料金が安価だったり、無料で利用できるケースもあるため子育て中の保護者にとって心強い存在です。
夜間・病児専門型
夜勤のある保護者や、子どもが体調不良のときに預け先が必要な家庭に対応するための専門型託児所です。
医療的な知識や対応が必要となるため、看護師が常駐している施設や、医療機関と連携して運営している施設もあります。
利用には事前登録や意思の診断書が必要な場合もあり、安全面への配慮が徹底されています。
病院内託児所型
病院で働く医師や看護師など、医療従事者のために設けられた院内託児所です。
職員の勤務時間に合わせて、早朝や夜間まで対応している場合も多く、柔軟な保育体制が特徴です。
医療現場に近い環境のため、子どもの急な体調変化にも迅速に対応できる点が安心材料といえます。
参考:
厚生労働省「認可外保育施設の質の確保・向上について」
託児所で働く正社員の仕事内容
ここでは、託児所で働く正社員の仕事内容をご紹介します。
子どもの保育・見守り
遊びや食事、排泄、午睡のサポートなど、子どもたちの日常を見守りながら、心身の健やかな成長を支えるのが保育士の基本的な役割です。
少人数制の託児所では、子ども1人ひとりに丁寧に関わることができるため、日々の保育の中で個別に応じたサポートや声掛けがしやすい環境といえます。
保護者対応
連絡帳の記入や登降園時の会話を通じて、保護者とこまめに情報を共有します。
保育士は保育方針や子どもの成長に関する相談に乗ることもあり、信頼関係づくりがとても重要です。
環境整備・掃除・消毒
子どもたちが安全に過ごせる環境を保つために、玩具や遊具の消毒、室内の掃除、衛生管理も日常的な業務に含まれます。
感染症予防の観点からも、細やかな衛生管理が求められる大切な役割です。
事務作業・行事準備
保育記録や勤務表の確認、必要に応じて簡単な資料作成などもおこないます。
また、小規模なイベントや季節の飾りつけなども、職員みんなで協力して準備する場合があります。


保育士が働くメリット
託児所で保育士が正社員で働くメリットは次のとおりです。
子ども1人ひとりとじっくり向き合える
託児所では、少人数の子どもを預かるケースが多いため、保育士が1人ひとりの子どもに丁寧に関わることができます。
成長の小さな変化にも気づきやすく、深い信頼関係を築けるのが大きな魅力です。
安定した働き方ができる
「託児所=パートやアルバイトが多く、正社員待遇は期待できないのでは?」といった印象を持っている方もいるかもしれません。
しかし実際には、正社員であれば、社会保険・賞与・有給休暇などの福利厚生をしっかり受けられるケースも多く、安定した働き方が可能です。
小規模でアットホームな環境の中で、安定した待遇を得ながら子どもたちとじっくり関わっていきたい方にとって、託児所での正社員勤務は理想の選択肢といえるでしょう!
自分のやりたい保育が叶えやすい
託児所は比較的小規模な施設が多く、保育士1人ひとりのアイデアが反映されやすい環境です。
大規模な保育園に比べて決まりきったカリキュラムや行事が少なく「こういう保育がしたい」「子どもに経験をさせたい」といった想いを実現しやすいのが魅力です。
また、少人数の子どもたちとじっくり向き合えるため、子どもの成長を丁寧に見守りながら、その子に合った関わり方を工夫できる余裕もあります。
託児所に正社員で働きたい場合の就職先見つけ方

「託児所で正社員として働きたい」と考えたとき、まず気になるのが就職先の探し方です。
パートやアルバイトの求人が多い中で、正社員として働ける職場を見つけるには、効率よく情報を集めることがカギになります。
以下のポイントを押さえながら、自分に合った職場を探してみましょう!
自治体のサービスを利用する
お住まいの自治体が提供している、就職支援サービスを活用するのもひとつの方法です。
多くの自治体では、地元の託児所や保育施設の最新情報をとり扱っているだけでなく、面接対策や職場体験の紹介など、転職活動をサポートしてくれることもあります。
「地域に根ざした保育の仕事がしたい」、「なるべく通勤に便利な職場を探したい」などの希望がある方にとって、自治体のサービスは有効な手段といえるでしょう。
転職エージェントを利用する
保育業界に特化した転職エージェントを利用すれば、一般には出回らない「非公開求人」に出会えるチャンスも広がります。
また、正社員登用を前提とした託児所の求人や、小規模施設ならではの温かい雰囲気を大切にする職場も、効率よく見つけやすくなります。
『保育士人材バンク』では、保育業界に精通した専任アドバイザーが、希望条件を丁寧にヒアリングし、お1人おひとりに合った職場をご紹介。
履歴書・職務経歴書の書類作成、面接対策のサポートもおこなっているので、転職が初めての方でも安心してご利用いただけます。
施設見学をして自分の目で確かめる
求人情報だけで判断するのではなく、可能であれば施設見学や短期間の職場体験などを通して、実際の働く環境や人間関係をチェックするのがおすすめです。
託児所は少人数で運営される分、職場の雰囲気やチームワークの影響を受けやすい傾向があります。そのため、事前に職場の環境をよく確認しておくことが、就職後のミスマッチを防ぐポイントになります。
託児所の正社員まとめ
少人数の子どもたちと落ち着いた環境で関わりたい方には、託児所の正社員勤務がおすすめです。
託児所はアットホームで風通しのよい職場が多く、保育士として自分らしいスタイルで活躍したい方にはピッタリの環境といえます。
また、正社員ならではの社会保険や賞与、昇給制度など、安定した待遇を受けながら働けるのも大きなメリットです。
とはいえ、施設によって雇用条件や働き方はさまざま。希望に合った職場を効率よく探したい方には、保育士専門の転職支援サービス『保育士人材バンク』の利用がおすすめです。
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