保育士試験に挑戦したいけれど、「合格率はどれくらい?」「誰でも受けられるの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか?

保育士試験は国家資格の1つで、例年多くの受験者が挑戦しています。合格率や出題科目、受験資格や制度を正しく理解しておくことで、効率的な学習計画を立て、余裕を持った準備ができます。

この記事では、最新の合格率や過去の推移、受験資格の条件について分かりやすく解説します。

試験の難易度を知りたい方や、これから試験を受けようとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。

保育士試験の合格率

保育士試験は、毎年多くの方が受験している人気の国家資格試験です。

合格率は例年およそ20~30%前後とされており、数字だけを見るとやや難易度が高い印象を受けるかもしれません。

ただし、保育士試験には『科目合格制度』という制度があり、一度ですべての科目に合格できなくても、3年以内であれば次回以降に持ち越して受験できます。また、条件を満たす勤務経験があれば、合格科目の有効期間を最大5年まで伸ばせます。

複数年かけて合格を目指す受験生もおり、「一発勝負」ではないのが安心ポイントです。

参考:全国保育士養成協議会「筆記試験合格科目における合格科目免除期間延長制度について

合格率の推移

合格率の推移

保育士試験の合格率は、ここ数年おおむね20~30%前後で推移しています。過去5年分の受験者データをもとに、保育士試験の合格者数の推移を確認してみましょう。

▼保育士試験 合格者数の推移

年度受験申請者数合格者数合格率
2019年(令和元年)77,07618,33023.8%
2020年(令和2年)44,91410,89024.2%
2021年(令和3年)83,17516,60020.0%
2022年(令和4年)79,37823,75829.9%
2023年(令和5年)66,62517,95526.9%

▼前期・後期ごとの合格率

試験区分受験者数合格者数合格率
1回目試験(前期)34,380人9,612人27.9%
2回目試験(後期)28,683人7,553人26.3%

なお、保育士試験は前期・後期に分かれて実施されます。回ごとに合格率の差が出る年もありますが、合格基準は変わりません。

受験時期にとらわれず、しっかりと学習計画を立てることが合格への近道といえます。

参考:
厚生労働省「保育士試験の実施状況(令和5年度)」「保育士試験の実施状況(令和4年度)」「保育士資格関係資料」「保育士の現状と主な取組

受験回数別の合格率

保育士試験は、平均するとどのくらいの期間で合格できるのか気になる方も多いでしょう。前述のとおり、筆記試験には科目合格制度があるため、複数回に分けて合格を目指す人が多いのが特徴です。

厚生労働省の合格者データによると、2回目の受験で合格した人がもっとも多く、全体の32.9%を占めていることが分かります。

次いで3回目が22.1%、1回目の合格は15.0%にとどまります。

▼保育士試験合格時の受験回数

合格時の受験回数割合
1回目15.0%
2回目32.9%
3回目22.1%
4回目13.0%
5回目6.6%
6回目10.1%
無回答0.3%

上記の結果からも、保育士試験は一度ですべての科目に合格するよりも、2~3回に分けて合格科目を積み重ねていく人が多いことが分かります。

保育士試験は科目合格制度を活用することで、負担を分散しながら着実に合格を目指せる試験といえるでしょう!

参考:厚生労働省「保育士試験合格者の就職状況等に関する調査

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保育士試験の合格率は低い?

保育士試験の合格率は毎年20~30%前後で推移しており、数字だけ見るとやや低めに感じるかもしれません。

しかし、医師や弁護士などの国家試験と比べると極端に難しいわけではなく、しっかり対策すれば十分合格を狙える水準です。

さらに、保育士試験には科目合格制度(有効期間3年間、条件により最長5年まで延長可)があるため、1回で全科目に合格できなくても次回以降に持ち越して受験できます。

この仕組みを理解し活用すれば、働きながらや子育てと両立しながら少しずつ合格を積み重ねることが可能です。

つまり難しいと思って最初から諦める必要はありません。計画的にコツコツ取り組めば、誰でも合格が狙える試験といえます。

保育士試験の概要

保育士試験は、国家資格である「保育士」を取得するための全国統一試験です。

年2回(前期・後期)実施され、筆記試験と実技試験の両方に合格することで資格が付与されます。

保育園や児童福祉施設で働くためには欠かせない資格であり、毎年多くの受験者が挑戦しています。

試験科目は9科目と幅広く、出題範囲も多岐にわたるため、事前に試験の全体像と受験資格をしっかり把握することが合格への第一歩です。

保育士試験の構成

保育士試験は、筆記試験(9科目)と実技試験(3分野から選択した2科目)で構成されています。

【筆記試験】

  • 保育原理
  • 教育原理
  • 子ども家庭福祉
  • 社会福祉
  • 保育の心理学
  • 子どもの保健
  • 子どもの食と栄養
  • 保育実習理論

各科目とも6割以上の得点で合格です。教育原理と社会的養護はセット科目として扱われ、両方で6割以上得点する必要があります。

【実技試験】

  • 音楽表現(ピアノなど)
  • 造形表現(絵を描く)
  • 言語表現(3分間のお話)

上記3分野のうち2つを選んで受験し、どちらも6割以上で合格となります。

受験資格

保育士試験を受けるには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

  • 大学・高専・専門学校等の在学・卒業者

⇒大学に2年以上在籍して62単位以上修得、または高専を卒業した者
⇒大学に1年以上在籍し、年度内に62単位以上修得見込みと学校長が認めた者
⇒短大・専門学校の最終学年に在籍し、年度中の卒業見込みと学校長が認めた者

  • 高等学校(またはそれに相当する学校)卒業または卒業見込み者

⇒高校卒業した者、または高等学校の専攻科などを修了見込みの者で、学校長が認めた者
⇒ただし、単に高校卒業だけでは資格が不十分で、「卒業見込み」+「認定校長認定」という形で受験資格が記載されているケースもある。

  • 児童福祉施設での勤務経験者

⇒高校等の卒業者等で、児童福祉施設で2年以上(かつ2,880時間以上)の勤務経験がある者
⇒また、5年以上(かつ7,200時間以上)の勤務経験を持つ者も受験資格になる

  • その他の特例措置(認定制度)

⇒上記の条件に当てはまらない者でも、都道府県知事の認定を受ければ受験できる場合がある(認定受験制度)

このように、単に学歴だけでなく、実務経験や在学見込み、認定制度を含めた多様なルートが公式に認められています。

そのため、学歴に不安がある方や、社会人から保育士を目指す方も条件を確認すればしっかりと受験のチャンスがあります。

まずは自分がどのルートに当てはまるか確認して、計画的に準備を進めましょう!

参考:全国保育士養成協議会「受験資格詳細

科目合格制度と免除期間の延長

筆記試験には科目合格制度があり、一度合格した科目は3年間の有効期間内であれば再受験が不要です。

さらに、保育園や認定こども園、児童館など対象施設での勤務要件を満たすと、免除期間を最長5年間まで延長できる制度も用意されています。(合格科目免除期間延長制度)

これにより、働きながら少しずつ合格を積み重ねることができ、負担を分散して挑戦しやすい仕組みになっています。

参考:全国保育士養成協議会「筆記試験合格科目における合格科目免除期間延長制度について

筆記試験の解答速報ご紹介

筆記試験が終わると、「結果が気になる」「すぐに答え合わせがしたい!」という方も多いはずです。

そんなときに頼りになるのが、保育士人材バンクの解答速報サービスです。試験当日の夜に公開され、自己採点ツールも含め無料で利用ができます。

合否の目安が早く分かれば、「次は実技試験対策に力を入れよう」「来年に向けて苦手科目の勉強方法を変えよう」と、次のステップにすぐ移れます。

結果を待つ間に不安を抱えるよりも、前向きに動き出せるのが大きなメリットです。

また、自己採点を通して得点傾向を分析することで、次回以降の試験対策がより効率的になります。

毎回の試験をしっかり分析して振り返ることが、効率よく合格に近づくポイントです。

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保育士試験のまとめ

保育士試験の合格率は、近年おおむね20~30%前後で推移しており、簡単な試験とは言えない状況ではあります。

ただ、科目合格制度(通常3年有効・条件により最長5年まで延長可能)のおかげで、1回ですべてを合格する必要はなく、少しずつステップを踏んで資格取得を目指すことができます。

ご紹介したように、受験資格も多様なルートが用意されています。社会人や子育て中の方など、さまざまなライフステージに人が挑戦できるのも保育士試験の魅力です。

「挑戦してみたいけれど不安」という方も、まずは情報を整理し、自分に合ったスケジュールを立てるところから始めてみましょう!

コツコツ積み重ねる学びが、未来の保育士としての一歩につながります。あなたのペースで、あきらめずに進んでくださいね。

また、試験合格後の就職先探しには、保育士人材バンクの利用もおすすめです。専任のアドバイザーがあなたの希望条件に合った求人をご紹介するので、安心して次のステップに進めます。お気軽にご相談ください!

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