この記事では、保育士が転職を考えたときに、取得したいおすすめの資格を紹介します。

資格は、転職やキャリアアップを目指すときの強い味方です。もし、将来的なキャリアに少しでも迷いがあるなら、まずは資格取得を考えてみませんか?

おすすめ資格5選

まずは、保育士の転職やスキルアップにおすすめの資格を5つ、紹介していきます。

今回紹介するのは、以下5つの資格です。

  • 幼稚園教諭
  • 児童発達管理責任者
  • 社会福祉士
  • 保育カウンセラー
  • 絵本専門士

上3つは国家資格、下2つはいわゆる民間資格です。

ここからは、それぞれの資格の概要や仕事内容、取得方法などを見ていきましょう。

【おすすめの国家資格その1】幼稚園教諭

【おすすめの国家資格その1】幼稚園教諭

保育士として働いている方に、おすすめの資格が幼稚園教諭免許です。

保育士と幼稚園教諭、両方の資格がある「認定こども園」で働きやすくなります。もちろん、保育園から幼稚園への転職も可能です。

幼稚園教諭免許の取得をおすすめするのは、今なら「幼保特例制度」が活用できるからです。

国が設けている「幼保特例制度」は、通常よりも少ない時間と負担で幼稚園教諭の免許を取得できる制度です。

「幼保特例制度」の対象となるのは、以下の条件に当てはまる人です。

  • 保育士資格を持っている
  • 保育士として3年かつ4,320時間以上の実務経験がある方(見込みでも可)

実務経験は、認定こども園や認可保育園のほか、小規模保育事業や事業所内保育事業、条件を満たす認可外保育施設などでの経験が対象となります。

この制度は2度の延長により、2029年度末まで有効です。

大学などで最大8単位を修得することで、幼稚園教諭免許が取得できます。大学によっては、オンライン完結型の学習方式を採用しているので、働きながらでも取得が目指せますよ。

「幼保特例制度」は、期間限定の制度なので、幼稚園教諭免許の取得を考えている保育士の方は、なるべく早めに検討を進めることをおすすめします。

参考:文部科学省「幼稚園教諭の普通免許状に係る所要資格の期限付き特例

【おすすめの国家資格その2】児童発達管理責任者

児童発達管理責任者(以下、児発管)は、障がいのある子どもの、保育や療育に携わります。

主な職場は、以下の通りです。

  • 障がい児通所支援施設…児童発達支援施設、放課後等デイサービスなど
  • 障がい児入所支援施設…福祉型・医療型障がい児入所施設、指定医療機関

責任者として、各施設への配置が義務付けられており、業務内容は多岐にわたります。以下に挙げるのは、児発管の担当する主な業務です。

・個別支援計画の作成
・本人や家族による相談受付や助言
・スタッフへの技術指導
・契約業務や見学者対応、利用者送迎など

児発管の資格は、保育士資格を持ち、認可保育園や幼稚園、乳児院や小規模保育事業などでの経験が3年以上あれば、研修を受けるだけで取得できます。

これまでの経験を生かしつつ、障がい児を支援する業種にキャリアチェンジしたいと考えている保育士の方に、おすすめの資格です。

【おすすめの国家資格その3】社会福祉士

社会福祉士の資格は、介護・福祉の分野でも高レベルの資格なので、取得すると、福祉や介護の業界で、幅広い活躍が期待できます。

例えば、以下のような職場で、福祉を必要とする人々(子どもや障がい者、高齢者やその家族)の相談を受け、その対応や援助をすることが、主な業務となります。

  • 地方公共団体の福祉事務所
  • 医療機関
  • 介護施設
  • 障がい者支援施設
  • 児童福祉施設
  • 各種学校

職場や業務内容によっては、「ソーシャルワーカー」と呼ばれることもあります。

社会福祉士の資格を取るのは、現役の保育士にとって、そう簡単ではありません。以下の受験資格を満たしたうえで、年1回行われる、国家試験に合格しなければならないからです。

・4年制大学で指定科目を修めて卒業した方(卒業見込みを含む)
・2年制(または3年制)の短大などで指定科目を修めて卒業し、指定施設で1年か2年以上相談援助の業務に従事した方(従事見込みを含む)
・社会福祉士短期養成施設を卒業(修了)した方(卒業(修了)見込みを含む)
・社会福祉士一般養成施設を卒業(修了)した方(卒業(修了)見込みを含む)

社会福祉士は、取得ハードルの高い資格ですが、その分キャリア形成に役立ちます。保育士とのダブルライセンスで、大きなキャリアアップを目指せるでしょう。

【おすすめの民間資格その1】保育カウンセラー

ここからは、国家資格ではなく、民間の資格を紹介します。

保育カウンセラーは、2010年度に制度化された、公益社団法人 全国私立保育連盟が認定する資格です。

保育カウンセラーは、保育士として働きながらカウンセリングの理論や技術を通して、子どもや保護者、保育士に働きかけ、よりよい保育環境や人間関係を築くための支援をします。

保育カウンセラーに認定されるには、「保育カウンセラー養成講座Ⅰ~Ⅲ」を受講した後、レポート課題の提出が必要です。

なお、「保育カウンセラー養成講座」を受けるには、保育士として3年以上の経験年数が必要です。

保育士として、キャリアアップを目指したいと考えている方に、おすすめしたい資格です。

参考:全国私立保育連盟「保育カウンセラー資格認定制度」

【おすすめの民間資格その2】絵本専門士

絵本専門士とは、絵本や子どもの読書活動に関する、知識や技術を持った専門家の資格です。2014年、絵本に関わる有識者からなる「絵本専門士委員会」により創設されました。

子どもたちの理解力や言語力、感性を磨き、成長させるには、絵本や絵本を使った活動が有用です。そこで、社会全体にそれらの活動を普及させるための人材を送り出すために、絵本専門士の資格が設けられました。

絵本専門士は、子どもを対象に絵本の読み聞かせやお話し会、ワークショップなどを行うほか、子どもと関わる保護者や教育者に、絵本に関する助言や指導などを行います。

絵本専門士になるには、「絵本専門士養成講座」を受講し、一定の成績を修めたうえで、修了課題に合格する必要があります。

「絵本専門士養成講座」を受けるには、以下に挙げる受講資格のいずれかを有していなければなりません。

・子どもや絵本に関連する資格を有する(保育士、幼稚園教諭など)
・3年以上の絵本に関わる実務経験がある(保育士、幼稚園教諭など)
・3年以上絵本に関わる活動の経験がある
・絵本学や児童文学、美術について研究実績を有する

絵本や読み聞かせが好きで、もっと知識を深めたりスキルを高めたりしたいと考えている保育士の方に、おすすめしたい資格です。

参考:国立青少年教育振興機構「絵本専門士」

資格を取るメリット

資格を取るメリット

保育士が資格を取るメリットとして、以下3つのようなことが考えられます。

  • 転職やキャリアチェンジに役立つ
  • キャリアアップに役立つ
  • 仕事選びの幅が広がる

転職やキャリアチェンジに役立つ

資格を取得すると、転職やキャリアチェンジに役立てられます。

保育士として同じ職場に長く勤めている方の中には、将来的な退職や転職を視野に入れているという方も、少なくないのではないでしょうか。

保育士が活躍できる職場は、保育園だけではありません。子どもと関わる仕事をする職場であれば、資格や経験のある保育士は、歓迎されることが多いでしょう。

また、同じ保育園でも、認可保育園や認可外保育園、小規模保育園や院内保育園など、さまざまな活躍の場が広がっています。

だからこそ、今とは違う環境や仕事に挑戦してみたいと考えるのは、自然なことです。

転職やキャリアチェンジを考えたとき、志望先の分野や職種に特化した資格を取ると、転職するための有効な武器となるでしょう。

キャリアアップに役立つ

転職やキャリアチェンジを考えておらず、同じ保育園で働き続けたいと考えている方の中には、リーダー職や主任保育士などへのキャリアアップを目指している方もいるでしょう。

そんなときにも、資格が役に立ちます。

同僚よりもスキルを磨いてキャリアアップするためには、それなりの努力が必要です。資格を取るということは、それぞれの専門分野の知識や技術を学び、自己研鑽を積んだことの証となります。

その資格を生かした働きを見せることで、前向きかつ積極的に仕事に取り組んでいることが先輩や上司に伝わり、昇給や昇進という形で、努力が認められる可能性を高められます。

仕事選びの幅が広がる

取得する資格にもよりますが、資格を取ると、仕事選びの幅を広げられます。

例えば教育分野や福祉分野など、保育士と親和性の高い分野の資格の場合、保育園以外の幼稚園や認定こども園、放課後等デイサービスなど、さまざまな職業や職場、働き方が選べるようになりますよ。

資格を生かした転職方法

そもそも、保育士が転職先を探すには、どのような方法があるのでしょうか。

求人を探すには、一般的に以下のような方法があります。

  • 就職・転職サイト
  • ハローワーク
  • 転職エージェント

しかし、今回のように、「特定の資格を生かして働きたい」という明確な目標がある場合には、転職エージェントの活用がおすすめです。

例えば、保育士を対象とした転職エージェントを利用すると、保育士資格を持っている方向けの求人情報が、他よりも多く得られます。

自分の希望に合った転職先を紹介してくれるほか、業界や分野に関する情報提供や、非公開求人の紹介が受けられることもあり、効率的な転職活動が可能です。

エージェントによっては、履歴書の添削や面接対策といった、手厚いサポートが受けられる場合もあり、これまでとは違う分野や業界の職場で働くことになっても、安心ですよ。

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保育士の転職におすすめの資格まとめ

保育士の転職におすすめの資格まとめ

今回、保育士の転職やスキルアップのためにおすすめしたい資格をご紹介いたしました。

転職やキャリアアップがしたいなら、まずは、資格の取得を目指してはいかがでしょうか。

資格を取得すると、転職やキャリア形成に大きなメリットが得られます。

もし、現状に不満を感じているのであれば、転職を考えることも解決法のひとつです。

転職に対して不安もあるかもしれませんが、よい保育士の転職先が見つかれば、労働時間・給料面ともに今の状況を大きく改善できる可能性があります。

保育士の転職に不安のある方は、ぜひ保育士人材バンクまでご相談ください!

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