首都圏のなかでも神奈川県は、保育士として働く方にも人気のエリアです。「東京に近い」という理由以外にも、さまざまな魅力があります。今回は、保育士が神奈川で働くメリットや給料事情、転職するときのポイントをお伝えします。
保育士が神奈川県で働くメリット
神奈川県は都内に通勤している方のベットタウンとしても人気があり、ファミリー層が多く住んでいます。神奈川県で働く保育士にはどのようなメリットがあるのか見てみましょう。
求人数が多く安定している
子育て世帯が多いということは、そのぶん保育への需要が高いということを意味しています。神奈川県は地方よりも保育施設の数が多く、提供しているサービス内容もさまざまです。
「子どもとじっくり関わりたい」「行事の少ない園で働きたい」「企業内保育で負担を減らしたい」など、希望の施設や生活スタイルに合わせて働く場所を選びやすい環境といえます。
交通機関が発達している
神奈川県内は電車やバスなどの交通アクセスが発達しているため、神奈川県内や東京都心への移動がスムーズです。「家から近い保育園で働きたい」という方はもちろん、「週末は都内に遊びに行きたい」という希望も実現できます。
電車やバス以外にも自動車、自転車など自分に合った通勤手段が選べるので、通勤可能な範囲が広く、転職の際に候補となる保育園も多いのが特徴です。
保育士向けの制度が充実している
神奈川県には「借り上げ社宅支援制度」や「地域限定保育士制度」など、県内で働く保育士を支援する制度を複数導入しています。これから保育士を目指す学生や潜在保育士など、さまざまな立場の方にメリットが大きい支援です。都心部に住みながら生活コストを抑えられるため、対象となる方はぜひ利用を検討しましょう。
都会と自然のバランスが良い
大型商業施設やレジャー施設も多い神奈川県は、外出が好きな方が休日にリフレッシュしやすい環境といえます。さらに都心までエリアを広げれば、買い物や観光先には困ることはないでしょう。利便性の良さがありながら、落ち着いた住宅街や豊かな自然も兼ね備えています。
神奈川県の給与水準
神奈川県の保育士は、全国的に見ても給与水準が高い地域のひとつです。実際に全国平均や東京都と比べてみましょう。全国平均
406.8万円
東京都
422.3万円
神奈川県
449万円
参考：厚生労働省「職業情報提供サイトjobtag」
「令和6年賃金構造基本統計調査」をまとめた厚生労働省のサイトによると、神奈川県の保育士の平均年収は全国平均だけでなく、東京都の平均も上回っています。都内よりも生活コストを抑えやすい環境で、平均年収は高めという点は大きな魅力です。
神奈川県で利用できる制度
神奈川県では、保育士として働く方を支援する制度を複数導入しています。これから保育士を目指す方や、金銭面での支援を受けたい方は以下にご紹介する制度をチェックしてみましょう。
借り上げ社宅制度
借り上げ社宅制度とは、事業者が保育士のために借りた物件の家賃を一部もしくは全額を補助する仕組みです。この制度を利用している保育園に働くことで、住居費をおさえることができます。神奈川県では、横浜市や川崎市、相模原市などで導入されています。
ただし、すべての事業所が利用しているわけではない点に注意が必要です。また、利用対象となる方や補助金額、雇用年数など条件は市町村や事業所によって異なります。借り上げ社宅制度を利用したい方は、働きたい保育園に導入されているか事前に確認することをおすすめします。対象となれば長期間にわたって大きなサポートを受けられるので、ぜひ利用したい制度です。
＞＞【2025年最新】保育士の借り上げ社宅制度を徹底解説！利用の条件や、なくなる可能性についても説明
保育士就職準備金
神奈川県ではこれまで保育士として働いた経験がない方や、離職していた方を対象に保育士就職準備金の支援を行っています。
神奈川県内の保育施設で週20時間以上働くことを条件に、20万円の貸付が受けられる制度です。2年以上継続して働くことで、返還が免除となります。
参考：神奈川県「保育士就職準備金貸付について」
研修・スキルアップ支援
神奈川県では、保育士や保育に興味のある方への就職相談や体験プログラムなども積極的に行っています。最新の保育状況や就職に関する情報を知れる機会となるため、ブランクがある方も安心して現場復帰できます。
参考：神奈川県「子どもの笑顔応援プロジェクト」
地域限定保育士
地域限定保育士とは、取得した都道府県のみ有効となる保育士資格のことです。保育士試験で受ける「実技試験」の代わりに、約5日間の保育実技講習会を受講します。
大きな特徴として挙げられるのは、合格後3年間は登録した都道府県でのみ働ける点です。また、県内の保育施設で3年間働くと、その後は全国で保育士として働くことができます。地域の人材確保と保育士不足の解消を目的としている制度ですが、保育士を目指す方にとっても魅力的な制度です。
「子どもの進学や家庭の事情で県外に出られない」「短時間勤務で地元の保育園だけを希望している」という方にとって、無理なく地域限定の保育士として取得を目指すことができます。将来的に全国で働けるようになるため、長期的なキャリアを積んでいきたい方にもおすすめです。
参考：神奈川県「令和7年神奈川県保育士試験」
保育士修学資金貸付等事業
保育士になるために保育士養成学校に通う方は、保育士修学資金貸付等事業を利用できる場合があります。対象となれば2年間月額５万円以内で学費の貸付を受けられます。
卒業後に保育士として神奈川県内で保育士施設に5年間従事することで、貸付金の返還が免除される制度です。
参考：神奈川県「保育士修学資金貸付等事業について」
未就学児をもつ保育士に対する保育料の一部貸付
子育て中の潜在保育士が職場復帰する場合は、未就学児をもつ保育士に対する保育料の一部貸付の制度を検討しましょう。勤務開始日から最長1年間、保育料の半額（月額27,000円まで）の貸付が受けられます。週20時間以上の勤務を2年間続けることで返還が免除となるため、ぜひチェックしておきたい制度です。
参考：神奈川県「保育士修学資金貸付等事業について」
神奈川で働く：仕事の探し方
神奈川県にはさまざまな保育施設があり、求人も豊富です。しかし、選択肢が多いからこそどの保育園がいいのか迷ってしまいますね。
自分に合う職場の条件をしっかりと見定めてから応募や面接に進むことが大切です。ここからは、保育士が転職先を探す際によく利用される5つの方法についてご紹介します。
1.ハローワーク
ハローワークには地域に密着した求人が多く、保育士に限らずさまざまな求人を検索できることが特徴です。場合によっては、職業訓練や就職相談などを利用することもできます。
求人はいつでも確認することができますが、公開されている情報は賃金面や労働時間など他業種と同じ一般的な情報に留められています。
2.自治体や事業所が行う就職支援イベントや就職セミナー
自治体や事業所が運営している保育士向けの再就職フェアや研修、就職相談では実際に働く保育士と話したり、採用担当の職員に質問したりすることができます。
ブランクがある方も安心して相談でき、相談しやすい雰囲気のなかで会話できるのが魅力です。
3.知人・元同僚から聞く
実際に働く知り合いからの情報は、リアルな実情を知れる方法のひとつです。人間関係や休日の取りやすさなど、求人票には記載されていない、なおかつ少し聞きにくいことも気軽に知ることができます。ただし、噂話を信用しすぎず、あくまで情報収集のひとつとして参考にしましょう。
4.転職サイト
自分のペースで求人を探したい方には、転職サイトが向いています。検索機能を使って地域や条件を絞り、多くの情報から自分に合った求人を探すことが可能です。面接や応募に向けて転職者自ら動いていく必要があるため、相談したいことや不安を抱えている方の場合、なかなか転職が進まない可能性が考えられます。目的に向かって自分で行動できる方におすすめです。
5.転職エージェント
「相談しながら転職活動を進めたい」という方には、転職エージェントの利用が向いています。なかでも、保育業界に特化した転職エージェントがおすすめです。保育と転職の両方に精通しているため、一般的な労働条件だけでなく「保育園の雰囲気」や「施設の規模」など保育ならではの希望まで汲んで求人を探してくれます。
保育士人材バンクならキャリアパートナーがしっかり伴走！
転職エージェントとしてこれまで多くの方の転職をサポートしてきた保育士人材バンクでは、神奈川県内の公立・私立園、企業内保育、認定こども園など、幅広い求人を取り扱っています。「残業なし」「借り上げ社宅・寮あり」「ブランクOK」など、こだわりの条件で検索できる点も魅力です。
転職者一人ひとりにキャリアパートナーが寄り添い、条件や家庭事情を踏まえて求人を提案しています。応募先とのやり取りや面接日程の調整も代行してくれるため、仕事や家事と並行しながら無理なく転職活動を進められるのが特徴です。
「情報収集したいだけ」という方ももちろんOKです。まずはお気軽に登録して、神奈川県の保育士を検索してみてくださいね。
保育士が神奈川県で働くメリットまとめ
神奈川県は保育士の給与水準が高く、求職者向けの支援も充実しています。
また、借り上げ社宅制度や地域限定保育士制度をはじめ、キャリアを積みながら自分のペースで働ける仕組みがあるのも大きな魅力です。
他にも交通アクセスが良く、自然と都市のバランスが取れた住環境も大きなメリット。
「今の働き方を見直したい」「もう一度保育の仕事をしたい」と考える方は、まずは保育士人材バンクを利用しながら、自分に合った職場探しをしてみましょう。
