いじめや不登校、児童虐待など、さまざまな社会的事情を抱えた子どもたちの心身の成長と、自立をサポートする職業「児童指導員」。
児童指導員として働ける児童福祉施設は多岐にわたり、以下のような職場があります。
・乳児院
・児童養護施設
・児童館
・児童発達支援センター
・児童発達支援
・障がい児入所施設
・放課後等デイサービス
児童指導員という職業は、子どもたち一人ひとりに合った心のケアが欠かせません。
個々に合わせた丁寧な支援が必要になるため、大変な職業ですが、それだけ大きなやりがいを感じられる職業です。
今回は、そんな児童指導員を目指している方に向けて、志望動機や履歴書の書き方を例文付きでご紹介します。
転職や再就職のアドバイス、中途の面接対策などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
児童指導員の志望動機(自己PR)の書き方・注意点は?
ここからは、児童指導員の志望動機の書き方や注意点をご紹介していきます。
児童指導員の志望動機の書き方・注意点①【説得力のない志望動機はNG】
説得力がない児童指導員の志望動機は、採用担当者の心に響かず、薄っぺらい志望動機になってしまうため注意しましょう。
たとえば、「働きやすそうだったから」「理念や方針に魅力を感じたから」という志望動機では説得力がなく、「ここで本当に働きたい!」という熱意が伝わりづらいですよね。
また、どの施設でも使えるような志望動機だと「他の履歴書にも同じことを書いているのでは?」とネガティブな印象を与えかねません。
採用担当者は、「数ある施設の中で、なぜここで働きたいのか?」という具体的な理由を知りたがっています。
「それはどうしてですか?」と理由を突っこまれなくてもいいように、志望動機には説得力のある具体的な理由を盛り込みましょう。
児童指導員の志望動機の書き方・注意点②【自分の体験を盛り込む】
児童指導員の志望動機で採用担当者に自分の魅力を伝えるためには、自分の体験談を盛り込むのがおすすめです。
前述したとおり、説得力のない薄っぺらい志望動機では自分の魅力は伝わりづらいですよね。
そこで自分が経験したエピソードなどを盛り込むと、信憑(しんぴょう)性のある志望動機になり、自分の強みや魅力が伝わりやすくなります。
具体的に、以下2種類の文をそれぞれ見比べてみましょう。
また、保育士が児童指導員としてはたらく場合、一定の要件がありますので応募前に今一度確認をしておきましょう。
これまで、保育士として子どもたちと関わってきた中で、心身の発達や家庭環境に合わせたサポートが大切であることを実感しました。
保育園には、発達障がいを抱えた子どもや、家庭環境が複雑な子などさまざまなので、個々に合わせた保育を実践してきました。
その経験を通して、これからは児童指導員という専門的な立場で、障がいを抱えた子どもたちに寄り添いたいです。
「保育士の経験を活かして、児童指導員として働きたい」という伝え方一つにしても、自分の体験を盛り込むことで、より熱意のある文章になりますよね。
もし、「はじめから文章にするのが難しい」「説得力のある文章が浮かばない」という方は、自分が経験してきたこと(感じたこと)を箇条書きにして整理してみるのがよいでしょう。
児童指導員の志望動機の書き方・注意点③【その施設を選んだ理由を入れる】
志望動機には、「なぜ、その施設の求人に応募したのか?」という理由も入れましょう。
採用担当者からすると、「児童指導員として働く場はたくさんあるのに、どうしてうちなの?」と思っているため、それなりに説得力のある理由付けが重要です。
たとえば、「この施設でなければ実現できないこと」や、「他の施設にはない魅力」について触れるとより想いが伝わりやすくなるでしょう。
そのためには、その施設の方針や特徴をしっかりと調べておくのはもちろん、実際に施設見学をさせてもらうのも一つです。
施設見学は、ホームページでは分かりづらい情報や雰囲気などが確認できるので、可能であれば積極的に行ってみるのがよいでしょう。
【中途/例文】児童指導員の志望動機(自己PR)の書き方
中途採用などの転職に応募する際、これまでの経験やスキルをアピールするのが重要です。
また、「ここなら自分の経験を活かせる」「ここだから働きたい」という理由も伝えられるとよいでしょう。
ここでは、中途で放課後等デイサービスに応募するときを想定した志望動機の例文をご紹介します。
「これまで、保育園で保育士として6年間働いてきました。さまざまな年齢の子どもたちと関わってきましたが、一人ひとり性格が違うのはもちろん、成長スピードも家庭環境も異なります。
保育園でも一人ひとりに合ったサポートが重要ですが、保育士の人数が少ない中で子ども一人ひとりに合わせた丁寧な保育をするには限界がありました。
また、勤めていた保育園は行事に力を入れており、その準備に追われる日々で、子どもたちや保護者と丁寧に関わるのが難しい状況でした。
その中で、自分が目指す理念と、実際の現実との違いに悩むことが増えていき、転職を考えるようになりました。
そのような時に貴所のことを知り、理念が私が目指すものと同じであることに心が惹(ひ)かれました。
さらに、見学に伺った際に子どもたちと職員の方との信頼関係がしっかり築けている様子を見て、私もこれまでの知識や経験を活かして貴所でぜひ働きたいと強く思いました。
放課後等デイサービスで働いた経験はありませんが、今までの保育経験や子育て経験を活かして、子どもたちはもちろん、保護者の方へも寄り添いサポートしたいと思っております。」
【新卒/例文】児童指導員の志望動機(自己PR)の書き方
新卒の方が、児童指導員の志望動機を書く場合は、“熱意”や“やる気”、「どうして児童指導員になりたいと思ったのか?」をアピールするのが大切です。
ここでは、新卒で児童発達支援に応募するときを想定した志望動機の例文をご紹介します。
「私は児童発達支援事業所でのボランティア経験を通して、子どもたち一人ひとりに寄り添った仕事をしたいと思いました。
ボランティア活動では、さまざまな発達障がいを持った子どもたちと関わる機会がありました。
大学の授業では、さまざまな種類の発達障がいがあり、適切な関わり方などを学んできましたが、実際に子どもたちと関わってみると、いかに身近な大人の存在が大きく影響するかを実感しました。
また、一人ひとりに合わせた支援が大切であることも学びました。
先日、貴施設の見学に行かせていただいた際、職員の方の丁寧な関わりにより、子どもたちが安心して過ごす様子を肌で感じました。
私も貴施設の職員の方のように、子どもたち一人ひとりに丁寧に寄り添いたいと強く思い、今回志望いたしました。」
児童指導員の履歴書・職務経歴書の書き方【中途/例文】
ここでは、中途採用の場合の、児童指導員の履歴書・職務経歴書の書き方をご紹介します。
【中途採用】児童指導員の履歴書の書き方
中途採用の方が履歴書を書く際も、新卒の場合と書き方に大きな違いはありません。
一方で、中途の場合は職歴が重要になるので、書き方のポイントを押さえておきましょう。
- 職歴を書く際は、入職から退職までの年月を時系列に沿って記入
- 職歴の最後の行には、「現在に至る」と記入し、その一行下に右寄せで「以上」と記入
- 現在働いている職場の退職日が決まっている場合は、「現在に至る」の右に退職予定日を記入
中には、入社1年未満で退職した場合、担当者に悪い印象を与えたくないという方もいるはず。
しかし、保険や年金の加入実績により過去の職歴がバレることも少なくありません。
その場合はかえって、「経歴を詐称して応募した」とネガティブな印象につながることもあるため、正直に記載しましょう。
もし、面接官に早期退職の理由を質問された場合は、これまでの失敗や反省点を今後に活かしていきたいと考えていると伝えれば、ポジティブな姿勢が伝わるでしょう。
例)
平成〇〇年4月 社会福祉法人〇〇〇〇保育園 入職
平成〇〇年12月 一身上の都合により退職
平成〇〇年1月 株式会社〇〇〇〇保育園 入職
現在に至る(令和〇年〇月〇日 退職予定)
以上
【中途採用】児童指導員の職務経歴書の書き方
中途採用の方が児童指導員の職務経歴書を書く場合は、これまでどのような業務をしていたかを記載します。
また、「業務を通して得られたこと」「プラスになった経験」などを記載すると、自分の強みをアピールできるでしょう。
職歴が複数ある場合は、履歴書同様に古い順から記載します。
職務経歴書に記入する内容は以下のとおりです。
- 所属していた時期
- 法人・事業所の概要
- 具体的な職務内容と経験担当業務
- 自己PR
例)
平成〇〇年4月 社会福祉法人〇〇〇 〇〇〇〇保育園配属
【職員規模】100名
【施設種類】認可保育園
【経験】幼児クラス担当
【雇用形態】正社員
年長クラスの担任を任せていただいておりました。他園との交流会の企画・進行や、ブログ係として保護者や地域の方へ保育の様子を発信しました。また、後輩への指導にも力を入れており、保育に関することはもちろん、保護者対応や書類の書き方なども丁寧に指導して参りました。
平成〇〇年4月 社会福祉法人〇〇〇 〇〇〇〇保育園退職
職務経歴書は、短い時間で自分を知ってもらい、興味をもってもらう大切な書類です。
文章はシンプルにまとめて、あなたのできることや大切にしていることが何なのか伝えましょう。
なお、職務経歴書の形式によっても異なりますが、どこに何が書いてあるのか一目で分かるように、「見出し」をつけるのがおすすめです。
【新卒/例文】児童指導員の履歴書・職務経歴書の書き方
ここでは新卒の方が書く児童指導員の履歴書・職務経歴書の書き方をご紹介します。
児童指導員の履歴書・職務経歴書は、一般的な書き方と大きな違いはありませんが、注意すべき点はいくつかあるので、ぜひ参考にしてみてください。
新卒の履歴書・職務経歴書①【日付】
履歴書の右上の日付には、郵送の場合は投函する日にち、面接で手渡しする場合は面接日を記入します。
日付は元号・西暦どちらでも問題はありませんが、履歴書全体で統一させることが大切です。
新卒の履歴書・職務経歴書②【写真】
一般的に、履歴書に貼る写真は縦4㎝、横3㎝になります。
企業によってはサイズが決まっている場合もあるので、事前に確認すると安心です。
証明写真は必ずスーツを着用し、撮影時から3ヶ月以内のものを使用しましょう。
新卒の履歴書・職務経歴書③【住所】
住所は都道府県からしっかりと書いて、△‐△‐△ではなく、△丁目、△番地と書くようにしましょう。
都道府県やマンション名を省略するのはNGです。
新卒の履歴書・職務経歴書④【メールアドレス】
施設側から、パソコンでしか見れない添付資料が送られてくることも少なくありません。
そのため、ドコモなどのキャリアメールは避けて、gmailやYahoo!メールなどを書くようにしましょう。
ちなみに、メールアドレスを作成する際は、氏名を入れたアドレスにするのが好ましいです。
プライベートが分かるようなアドレスや自分のニックネームなどを使用するのは避けるようにしてください。
新卒の履歴書・職務経歴書⑤【印鑑】
履歴書に押印箇所がある場合は、押印が必要です。
押印は失敗してしまうこともあるため、履歴書を書き始める前に押すのが安心でしょう。
万が一、失敗してしまった場合は、新しい紙でやり直します。
新卒の履歴書・職務経歴書⑥【学歴】
学歴は中学校卒業から書き、学校名は省略せずに書きましょう。
例)
〇〇高等学校
〇〇私立〇〇大学
大学は、学部・学科・卒業見込みを忘れずに書いてくださいね。
また、一年以上留学している場合は、学歴欄に記入をしましょう。
例)
平成△年4月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
平成△年6月から平成△年8月まで (国)〇〇大学〇〇学部〇〇学科に留学
令和△年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
さらに、休学をした場合もネガティブな理由以外は正直に書くのがよいでしょう。
例)
平成△年4月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
平成△年6月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 休学
※病気療養のため1年休学し、現在は完治。
令和△年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
新卒の履歴書・職務経歴書⑦【職歴】
一般的に新卒の場合は、職歴は「なし」と記入します。
アルバイトは職歴には含まれないため、注意しましょう。
なお、長期インターンの経験がある方は、職歴の欄に忘れず記入してください。
例)
平成△年〇月 株式会社〇〇〇〇(インターン)
新卒の履歴書・職務経歴書⑧【免許・資格】
自動車の普通免許を持っている場合は、一番上に書いて、それ以外の資格は取得順に書くようにしましょう。
資格名は正式名称で書き、子どもに携わる資格は積極的に書くのがおすすめです。
例)
平成△年5月 普通自動車第一種運転免許 取得
令和△年3月 保育士資格 取得見込み
令和△年3月 幼稚園教諭第一種免許状 取得見込み
令和△年3月 〇〇〇〇級 合格のため現在勉強中
もし、アピールできる資格がない場合は、資格取得のために現在勉強をしている内容を入れるとよいでしょう。
なお、新卒の場合は基本的には職歴欄は書かなくてもよいとお伝えしましたが、職務経歴書も同様です。
それでも、先方から提出の指示があった場合は、アルバイト経験の内容を記載するようにしましょう。
バイトリーダーやマネージャーなど、就職後に活かせそうな経験・スキルがある場合は、具体的に書いてアピールするのがおすすめです。
児童指導員の志望動機(自己PR)の書き方【年齢別】アドバイス・注意点!
ここからは、「年齢別」に児童指導員の志望動機の書き方や例文をご紹介します。
【20代】児童指導員の志望動機の書き方、アドバイス・注意点
20代の方が志望動機を書く際に、大切なのが「将来に向けてどのように仕事をしていきたいか?」ということを述べることです。
20代はまだまだ伸びしろがあると期待されやすく、採用担当者はあなたが「戦力として活躍できるか?」を見極めたいと思っています。
たとえば、児童指導員が未経験という20代の方は、現在の仕事内容と児童指導員の仕事内容を上手く組み合わせた志望動機にするのがおすすめです。
それぞれの仕事の共通点を見つけ出し、これまでの経験が児童指導員という仕事にどのように活かせるかをアピールしましょう。
すでに、児童指導員としての経験がある場合は、これまでの具体的なエピソードを盛り込み、自分が成長できたことなどをアピールできるとよいですね。
「ここで働きたい!」という熱意が伝わるような、前向きな志望動機を意識しましょう!
【30代】児童指導員の志望動機の書き方、アドバイス・注意点
30代になると、ある程度社会経験を積んでいる場合も多く、やる気や意欲だけのアピールでは不十分です。
大切なのは、「あなたができること(スキル・経験)」と、「施設が求めている人材・業務」がマッチしていると判断してもらうこと。
そのためには、施設が求めている人材についてしっかりと分析する必要があるでしょう。
求人票やホームページを確認するのはもちろん、実際に見学させてもらうと「施設が大切にしていること」が見えてくるはずです。
自分のスキルや経験を一方的にアピールするのではなく、施設側の求めることをしっかりと分析した上で、説得力のある志望動機に仕上げましょう!
【志望動機の例文】30代の児童指導員
私は幼稚園教諭として7年間子どもたちと関わってきました。園児の中にはサポートを必要とする子どもや保護者もいて、始めは接し方に戸惑うこともありましたが、個々に合わせたサポートがとても重要であると実感しました。
障がいに関わらず、子どもたちの個性を伸ばすことは保育士としてとても大切であると考えています。
貴施設は「子ども一人ひとりの個性を大切にしている」と知り、とても魅力を感じました。これまでの経験を活かして、障がいを抱えた子ども一人ひとりの個性を伸ばせる児童指導員になりたいです。
【40代】児童指導員の志望動機の書き方、アドバイス・注意点
40代は20代・30代とは異なり、より具体性のある志望動機が求められるでしょう。
抽象的な表現で自分をアピールしても、担当者には熱意や志望度合いは伝わりづらいです。
たとえば、「これまで保育士として培ってきた〇〇という経験をさらに活かすために、貴施設の〇〇の部分で力を発揮したいです」と、自分のスキルや経験に紐づいた志望動機にすることで、より働きたいという熱意が伝わるでしょう。
また、40代の場合は、5年後・10年後など長期的なキャリアプランも重要です。
「5年後までに、〇〇業務で活躍したい」「10年後には、〇〇という役職で活躍したい」など、具体的なキャリアプランがあればアピールしてください。
採用担当者に、「目的をもって働ける人」「軸が定まっている人」とポジティブな印象を与えられるでしょう。
私はこれまで保育園で主任として働いてきました。保育園では、障がいを抱える子どもやその保護者と関わる機会がありました。
ときには、コミュニケーションがうまく取れず悩むこともありましたが、その子に合った丁寧な関わりをすることで、子どもたちがのびのびと成長していくのを実感しました。
これまで大切にしてきた保護者支援の経験を活かして、今後は専門的な児童指導員という立場で、子どもと保護者に寄り添ったサポートをしていきたいと考えています。また、後輩保育士への指導経験を活かし、将来的には若手指導にも携わっていきたいです。
【50代】児童指導員の志望動機の書き方、アドバイス・注意点
50代になると、「年齢相応の経験やスキルは備わっている」と見られることも少なくありません。
そのため、志望動機では自分の強みを「どのように活かせるか?」「どんな場面で活躍できるか?」を具体的に書くと効果的です。
50代の転職は、若い年代よりも不利になると考える方もいるはず。
しかし、これまで培った豊富な経験や実績が転職先で活かせるという根拠を示せれば、若い年代よりも戦力になると判断されることもあります。
もし、志望動機を書くのに悩んでしまった場合は、転職活動を丁寧にサポートしてくれる「転職エージェント」を利用するのもおすすめです。
これまで発達支援センターで児童指導員として、障がいを抱える子どもたちと関わってきました。
発達障がいをはじめ、さまざまな事情を抱える子どもたちにとって、周囲の大人の存在がどれだけ重要であるかを実感しました。今後は、児童養護施設である貴施設で子どもたちの心に寄り添ったケアをしていきたいと思っております。
これまで発達支援センターで培った経験やスキルを活かして、子どもたち一人ひとりが安心して過ごせるように個々に合わせた丁寧なケアを提供していきたいです。
児童指導員の履歴書・職務経歴書の書き方【年齢別】アドバイス・注意点!
ここでは、「年齢別」に児童指導員の志望動機の書き方をご紹介します。
なお、職務経歴書は年齢別の例文もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
【20代】児童指導員の履歴書・職務経歴書の書き方、アドバイス・注意点
20代の方の中には、「経験が浅くて、実績や成果を履歴書や職務経歴書に書けない…」と悩む方も多いでしょう。
もちろん、これまでの経験を一つでも多くアピールできれば良いですが、採用する側としては経験や実績が少ない中でも、「どのように工夫して書き上げてくるか?」を見ています。
まとめる力や、プレゼンテーション能力、自己アピール力を重視している場合も多いので、その点を踏まえて書けるとよいでしょう。
【施設種類】認可保育園
【職員規模】200名
【雇用形態】正社員
【経験】2・3歳児のクラス担任
2歳児クラス・3歳児クラスで担任を任せていただいておりました。日々の保育計画(月案・週案・日案など)や園だよりの作成をはじめ、行事係として企画と運営をおこないました。子どもたちに寄り添った保育はもちろん、保護者とのこまめなコミュニケーションを心がけ、信頼関係を築くことを意識しました。
平成〇〇年3月 社会福祉法人〇〇〇 〇〇〇〇保育園退職
【30代】児童指導員の履歴書・職務経歴書の書き方、アドバイス・注意点
前述したとおり、30代は「できること(スキル・経験)」と、「施設が求めている人材・業務」がマッチしていることが重要になります。
これらを採用担当者にアピールするためには、履歴書や職務経歴書はとても大切です。
よくありがちな職務経歴書として、主要業務を羅列(られつ)する方もいますが、これはNG!
自分がどのようなことを考えて行動してきたのか、またそれによって会社にどのような良い影響を与えたのかという点を詳しく書きましょう。
平成〇〇年4月 株式会社〇〇 〇〇〇保育園配属
【施設種類】認証保育園
【職員規模】70名
【雇用形態】正社員
【経験】0~2歳児のクラス担任、乳児クラスリーダー
0~2歳児クラスの担任をはじめ、乳児クラスのリーダーを任せていただいておりました。
乳児は心身の成長にとても大切な時期なので、乳児クラスのリーダーとして、後輩保育士が乳児保育について学べる機会を定期的に設けました。
子どもとの関わり方や保護者との連携の仕方などを中心に指導しつつ、後輩保育士が一人で悩まないように、日頃からこまめなコミュニケーションをとるなど工夫して参りました。
平成〇〇年3月 株式会社〇〇 〇〇〇保育園退職
【40代】児童指導員の履歴書・職務経歴書の書き方、アドバイス・注意点
経験が豊富な40代には、マネジメント経験も求められます。
そのため、職務経歴書の「職務詳細」欄には、業務内容だけでなく、ポジションや役職、部下への指導経験など具体的に書くのがおすすめです。
また、「マネジメントに関する考え方や苦労したこと」「大切にしてきたこと」などを盛り込むことで、より効果的にあなたの魅力を伝えられるでしょう!
平成〇〇年4月 社会福祉法人〇〇〇 〇〇〇〇園配属
【施設種類】認定こども園
【職員規模】300名
【雇用形態】正社員
【経験】主任保育士
園児数が300名の認定こども園にて、主任保育士を任せていただいておりました。
園長のサポートやマニュアル作成など園の運営に関する業務はもちろん、保育教諭のフォローや保育指導をおこなって参りました。さまざまな価値観をもった保育教諭を指導し、チームとして方向性を揃えていくことはとても苦労しましたが、「子どもたちにとって良いかどうか」を常に念頭に置き、こまめに話し合いを重ねたことで、保育の質向上につながっていきました。
令和〇〇年4月 社会福祉法人〇〇〇 〇〇〇〇園退職
【50代】児童指導員の履歴書・職務経歴書の書き方、アドバイス・注意点
50代になると、40代同様にマネジメント経験や、リーダーシップの経験が求められるでしょう。
「周りの状況に合わせてどのように行動できるか?」「運営側の目線で職員をフォローできるか?」など、全体を見て仕事ができることをアピールするのが効果的です。
これまでの豊富な経験にくわえて、全体を見る力や課題解決能力があることは、「戦力になれる」というアピールになるので意識して記載しましょう。
平成〇〇年4月 株式会社〇〇〇 〇〇〇〇保育園配属
【施設種類】小規模保育園
【職員規模】15名
【雇用形態】正社員
【経験】園長
小規模保育園で、園長として立ち上げから5年間働いて参りました。
立ち上げ時は開園準備をはじめ、保育士採用面接、新入園児の面接対応などおこないました。園長としての業務は、園の安全管理やマネジメント業務などがメインでしたが、保育の質向上にも力を入れてきました。たとえば、事例研修を定期的に開催したり、保育士一人ひとりと向き合い丁寧に指導をおこなったりしてきました。トラブルやクレームなどもありましたが、常に広い視野で冷静に判断できるよう心がけて参りました。
令和〇〇年3月 株式会社〇〇〇 〇〇〇〇保育園退職
児童指導員の転職や再就職【面接対策】は?
転職や再就職の方も、面接では“人柄”や“考え方”を重視して見られます。
とくに、転職や再就職の場合は、これまでの経験について詳しく聞かれることが多いので、以下のような質問に自分の言葉で答えられるようにしておきましょう。
- なぜ転職したいのか?
- 数ある施設の中でここを選んだのか?
- これまで成し遂げた経験
- 前職での経験や身についたスキル
また、面接官に「何か質問はありますか?」と聞かれた場合は、給料など待遇面以外の部分について積極的に質問すると好印象につながります。
児童指導員の新卒採用【面接対策】は?
面接では、履歴書では分かりづらい「人柄」や「考え方」を重視して見られます。
新卒の方にとっては、分からないことや不安も多いと思いますが、服装や身だしなみを整えて、落ち着いて面接官と対話できれば問題ないでしょう。
とはいえ、緊張して質問に答えられない場合もあるはず。
そんな時のために、「志望動機」や「どのような児童指導員になりたいか?」など、予想される質問はあらかじめ回答を用意して、シュミレーションしておくと安心です。
「良い印象を与えなきゃ」と意識しすぎると、かえって逆効果になることもあるので、自分の言葉でも丁寧に落ち着いて伝えることを意識しましょう。
児童指導員の志望動機や履歴書の書き方【まとめ】
さまざまな事情を持った子どもたちを、支援する「児童指導員」は決して楽な仕事ではありません。
しかし、子どもたちの成長を近くで見守ることができるのは、「児童指導員の大きなやりがい」といえるでしょう。
これから児童指導員を目指す方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてくださいね。
もし、自分一人では再就職・転職が不安、心細いという方は、ぜひ保育士人材バンクにご相談ください。
保育士の経験を活かして、児童指導員として働きたいと思いました。