やりがい以上に責任も大きい、保育士のお仕事。

保育士は子どもと関わること以外に、保護者対応や書類の作成など、仕事がたくさんあります。

また、コミュニケーション能力や体力、気配り、責任感など求められる能力やスキルも多岐に渡ります。

そのため、中には「自分には保育士が向いていないのでは?」と悩む方もいるかもしれません。

今回は、保育士に求められる適性について詳しく解説していきます。

  • 保育士が向いていないかもしれないと悩んでいる
  • 保育士が自分に向いているか適性検査をしたい
  • 保育士が合わないと感じて現場を離れてしまった

上記のような方は、ぜひ参考にしてみてください。

保育士に適性ってあるの?

保育士に適性ってあるの?

結論からお伝えすると、保育士に求められる適性はあります。

保育士として働くうえで、下記は必要な要素です。1つずつ詳しく解説していきます。

子どもが好きであること

「子どもが好きだから」という理由で、保育士になった方は多いのではないでしょうか?

子どもと毎日関わる保育士にとって、子どもが好きなことは必要な条件といえます。

とはいえ、子どもの安全、学びや成長のために、ときには注意したり指導したりすることもあるでしょう。

子どもが好きであることはもちろんですが、「子どもにとって何が一番大切なのかを考えられること」が保育士にとって必要な資質といえます。

ただ、人によって「好き」の度合いはさまざまです。ふとした時に「子どもってかわいいな」「子どもの笑顔が好きだな」と思えたり「大変なこともあるけど、子どもの為だと頑張れるな」と思う瞬間が少しでもあれば、資質は充分にあるといえるでしょう。

コミュニケーション能力・共感力

子どもだけでなく、職員や保護者、地域の方達など保育士はさまざまな人と関わる機会があります。そのため、コミュニケーション能力も保育士に必要とされる適性です。

とくに、保護者に対して育児のサポートやアドバイスをする際には、相手の気持ちに寄り添える力『共感力』も求められます。

保護者支援に悩む保育士さんは多いかもしれませんが、保護者1人ひとりに寄り添い、家庭と二人三脚で解決に向かっていくことは、結果的に多くのやりがいや信頼を得ることができるでしょう。

体力・健康管理能力

子どもと一緒に散歩をしたり遊んだり、時には重い荷物を運んだり・・・と、保育士は多くの体力を必要とします。また、子どもたちが危険な場面に合わないように、常に注意を怠らないことにも体力が必要ですね。

他には、保育士は子どもを抱っこ・おんぶする機会が多く、腰痛や肩こりに悩む保育士さんは少なくないはず。体力だけでなく、自身の怪我などにも注意が必要です。

また、保育園は感染症が流行りやすく、保育士は日頃から健康管理に気を配り健康面への配慮も必要でしょう。

子どもたちと元気に関わるためにも、日頃から健康的な生活を送り、体力を維持することが保育士には必要不可欠です。

忍耐力

保育士は忍耐力も必要不可欠です。

保育をしていると、子どもが思うように動いてくれなかったり、ケンカやトラブルが発生したりと、予想外の出来事が連続して起こります。

「どうして話を聞いてくれないんだろう・・・」「どうして理解してくれないんだろう・・・」と、精神的につらくなる場面も多々あるでしょう。

しかしそこで諦めるのではなく、長い時間をかけて子どもを辛抱づよく見守る忍耐力が必要です。

つらい時期を乗り越えた先には、やりがいと自分自身の成長を感じられるでしょう。

洞察力・危機管理能力

保育では、子どもたちが求めるサインを察知したり、心や身体の変化を見抜いたりする洞察力が必要になります。

また、危険な場面では、子どもたちを事故や怪我から守ることも必要不可欠です。

保育園では複数の子どもたちを保育するため、危機管理能力が求められます。

子どもたちの大切な命を預かる保育士にとって、洞察力・危機管理能力は必要な適性といえるでしょう。

保育士に向いている人は?

保育士に向いている人は?

保育士の適性について前述しましたが、ここでは“保育士に向いている人の特徴”をご紹介します。

ポジティブ思考な人

物事をポジティブに捉えられる人は、保育士に向いているでしょう。

どの職業でも起こりうることですが、保育士をしていると苦労を経験する場面が多々あります。

たとえば、子どもとの関わり方に悩んだり、保護者にクレームを言われたり、職場内の人間関係に頭を抱えたり・・・。

そのような場面でも、悲観的になることなく気持ちを前向きに切り替えられる人は、困難なことも乗り越えられるでしょう。

また、周りにも良い影響を与えます。

「次はがんばろう!」「そんな時もあるから気にしない!」そんな明るい振る舞いが子どもたちや、保護者、他の保育士に伝染することで、良い循環が生まれるでしょう。

感受性が豊かな人

好奇心旺盛な子どもたちは、「どうして?」「なんで?」とさまざまなことに興味関心をもちます。

感受性が豊かで、相手の気持ちに立って物事を考えられる人は、子どもの感動や発見に対して丁寧に寄り添うことができます。

保育士が子どもたちと一緒に考えて悩んで、喜びや感動を共有することは、子どもたちのより良い成長に大切なことです。

1つのことを最後までやり遂げられる人

責任感がつよく、1つのことを諦めずに最後までやり遂げられる人は、保育士に向いています。

日々の保育運営や行事の準備、係など、保育士は任される仕事が多い傾向にあります。

クラス運営を任されれば、4月から3月までの1年間、担任として子どもたちの保育をおこないます。

発表会や運動会など大きなイベントがあれば、子どもたちに指導して、練習を重ねて当日まで準備を進めます。

仮にできないからと途中で投げ出せば、子どもたち、保護者、周りの保育士へ迷惑をかけてしまうため、最後まで責任感をもってやり抜ける人が保育現場では重宝されます。

保育士に向いていない人は?

ここでは、保育士に向いていない人の特徴をご紹介します。

人と関わるのが苦手な人

保育士は子どもと、絵本を読んだり、歌を歌ったり、送迎時には保護者との会話の機会もあります。そのため、人と話すのが苦手な人、消極的な人には、保育士の仕事は難しいかもしれません。

しかし、子どもや保護者、そして職員と話をすると少しずつ会話が楽しくなり自信がついてくることもあります。自分に自信がつくと、苦手意識も克服できる可能性が高いでしょう。悲観的にならず、会話の機会を積むことも大切です。

過度に潔癖の人

汚れが苦手な人、抵抗がある潔癖症の人は保育士に向いていない可能性があります。

子どもの食事やトイレのお手伝いも保育士の大切な仕事です。

ときには、体調を崩した子どもの嘔吐物を掃除することもありますし、トイレに間に合わなかった子がいたら、衣類を洗ったり床掃除をしたりすることもあります。

少しずつ仕事に慣れると、汚れることへの抵抗や苦手意識も減ってくることもありますが、潔癖症の人は保育士の仕事が難しいかもしれません。

臨機応変に対応するのが難しい人

保育士は複数の作業を同時に進める場面が多くあります

たとえば、目の前の子どもと関わりながら、クラス全体の子どもに目を配ったり、おやつの準備をしながら保護者対応をおこなったり・・・同時に多くのことを考えながら作業を進める必要があります。

そのときの状況に合わせて柔軟な対応が求められるため、臨機応変に動けない人には保育士は難しい場合があるといえます。

無料登録して求人を探してもらう

【施設別】向いている働き先

【施設別】向いている働き先

保育士の働き先は保育園以外にもたくさんあります。

施設によって特徴が異なるので、保育園が合わないと感じた方は、ほかの施設も含めて自分に合う働き先を見つけてみてはいかがでしょうか?

保育士資格を活かして働ける施設は次のとおりです。

施設向いている人
保育園0歳~就学前の子どもと関わりたい人シフト制で働きたい人仕事を分担して働きたい人
小規模保育園少人数でじっくり子どもと関わりたい人、0歳~2歳の乳児と関わりたい人子どもと関わることに専念したい人
幼稚園1人担任でやりたい保育・教育をしたい人ピアノが得意な人夏季休暇など長期のお休みが欲しい人
院内保育所家庭のような温かい支援がしたい人子どもと長い時間関わりたい人仕事とプライベートを両立したい人
児童発達支援
施設放課後等デイサービス
専門性を高めたい人障がいのある子どもに寄り添いたい人少人数で個々に合わせた支援をしたい人
学童保育体力面で自信がある人勉強を教えるのが好きな人仕事とプライベートを両立したい人
インターナショナルスクール英語が得意(好き)な人働きながら英語力の向上を目指したい人海外の保育を学びたい人

自分が保育士に向いていないと思ったら

保育士として働いていくうえで、「向いているか」「向いていないか」は必要な要素ではありますが、それ以上に現場で何を経験して学ぶのかが重要になります。

保育士の適性は経験とともに身についていくものなので、今向いていないからといって保育士を諦める必要はありません。

ご紹介したように、保育士は活躍の場がたくさんあるので、自分に合う職場を見つけるのもおすすめです。

もし、自分が保育士に向いていないと思ったら、下記の選択肢を考えてみるのも1つです。

  • 保育士に活かせるスキルや能力を身につける
  • 自分に合う保育園を見つける(規模、働き方、保育方針など)
  • 保育士資格を活かせる職場へ転職する(保育園以外)
  • 第三者に相談してみる(友人や家族、保育士転職サービスなど)

たとえば、「ピアノが苦手」「行事やイベントに追われるのがつらい」など、自分の苦手なことや辛い経験をした方は、その心配がない転職先を見つければ悩みが解消されるでしょう。

保育園とひとくちにいっても、特色や職場の雰囲気、働き方などは園によって異なります。たくさんの選択肢から自分に合う転職先を見つけることで、自分らしく働くことができますよ!

保育士の適性まとめ

保育士の適性まとめ

保育士の適性について、詳しくご紹介しました。

保育士に向いている人、向いていない人の特徴などに触れてきましたが、「子どもが好き」という気持ちがある人は、保育士としての適性があるといえます。

誰でも得意、不得意がありますし、苦手なことは経験していくうちに克服できることも多いでしょう。

「自分は保育士に向いていないかも」と悩んでいる方は、自分の得意なことを活かして、自分らしく働ける職場を見つけてくださいね!

自分に合う職場を見つけたい方、一度は保育を離れたけどまた復職したい方は、『保育士人材バンク』までお気軽にご相談ください。

あなたの希望や悩みを伺って、ぴったりな転職先をご紹介いたします!

「転職するかどうか決めかねている」「保育士を辞めるか迷っている」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

保育士人材バンクに無料登録して求人を探してもらう>>