この記事では、保育士が知っておくべき福利厚生の基本やおすすめの福利厚生、転職や就職の際に見るべきポイントをご紹介します。

事前によい保育士の職場を見極められるよう、ぜひ、ご参考にしてください。

目次

この記事でわかること【保育士の福利厚生】

「保育士の福利厚生ってどんなものがあるの?」

「福利厚生の基本や概要を知って転職や就職時にいかしたい」

そんな保育士の方も多いと思います。

この記事では、福利厚生の基本情報と、保育士があるとうれしい福利厚生や、転職・就職の際に知っておくと有利な福利厚生の情報をご紹介します。

保育士の転職や就職であとから後悔しないよう、ぜひ参考にしてみてくださいね。

そもそも【福利厚生】とは?

そもそも【福利厚生】とは?【保育士人材バンク】
そもそも【福利厚生】とは?【保育士人材バンク】

福利厚生とは、雇用側が従業員に対して支給する、給料以外の手当やサービスのこと」をいいます。

まずは、福利厚生の基礎をご紹介します。

福利厚生の対象者

福利厚生の対象者
  • 正社員
  • パート
  • アルバイト

福利厚生の対象者は、日雇いを除く全労働者となります。

また、福利厚生の内容はさまざまで、働く方の家族を対象とするものもあります。

福利厚生の役割

福利厚生の役割
  • 労働者の生活をサポートする
  • 労働者が働きやすい環境をつくる

福利厚生の役割は、労働者の生活をサポートしたり、働きやすい環境を作ること」

健康保険や雇用保険など法律で義務付けられているものもあれば、祝い金や手当、各種サービスなど園が独自に設定できるものもあります。

労働者の意欲アップも、会社や園が福利厚生を設ける大きな目的といえます。

福利厚生は大きく2種類に分かれる

福利厚生は大きく2種類に分かれる【保育士人材バンク】
福利厚生は大きく2種類に分かれる【保育士人材バンク】

福利厚生は大きく、法律で提供が義務付けられたもの(法定福利厚生)と、会社や園が独自に設けているもの(法定外福利厚生)の2つに分けられます。

それぞれ、どのような内容が該当するか、下記にご紹介します。

法定福利厚生

法定福利厚生は、法律で導入が義務付けられた福利厚生」です。

以下の6つはどの会社・園でも必ず導入が必要であり、導入がない場合は法律違反となります。

法定福利厚生
  • 健康保険
  • 厚生年金保険
  • 介護保険
  • 雇用保険
  • 労災保険
  • 子ども・子育て拠出金(旧・児童手当拠出金)

このほか、共済組合、有給休暇、産前産後休暇、育児休暇なども社会保険制度の一貫であり、「法定福利厚生」に含まれます。

法定外福利厚生

法定外福利厚生は、企業や園が独自に設けることができる福利厚生」です。

内容はさまざまですが、例えば以下のようなものが法定外福利厚生にあげられます。

法定外福利厚生
  • 社宅や家賃補助
  • 交通費支給
  • 制服や食事の支給
  • 各種手当
  • お祝い金
  • 休暇制度など

法定外福利厚生の内容はさまざまであり、導入するかしないかも会社や園が自由に決められます

手当や家賃補助など、生活や資金面に大きくかかわる福利厚生もあるため、事前にどんな法定外福利厚生があるのかを知っておき、就職前はよくチェックすることが大切です。

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保育士【法定】福利厚生

保育士が知っておくべき法定福利厚生について、詳しく解説していきます。

なお、「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「労災保険」といった社会保険は法定で導入が義務付けられた必須の福利厚生であり、「社会保険料」として個人の納付額の半額を会社や園が負担しています(労使折半)。

正社員なのかパート・アルバイトなのかで加入できる社会保険は異なりますが、求人に「社会保険完備」とあれば、これらの社会保険に加入できるということです。

法定福利厚生(保育士)①【健康保険】

保育士として就職すると、健康保険に加入することになります。

健康保険料は原則として、園が雇用した保育士の保険料の半額を支払うことになっており(労使折半)、保育士の負担分は給料から天引きされるかたちで社会保険料として支払われます。

法定福利厚生(保育士)【厚生年金】

厚生年金保険に加入することで、老後に年金を受け取ることができますが、厚生年金も健康保険同様「労使折半(会社と労働者、半額ずつの負担)」で、保育士の負担分は給料から天引きされるかたちで社会保険料として支払われます。

法定福利厚生(保育士)③【介護保険】

介護保険は、40歳以上から加入が義務付けられた国の社会保険制度です。

介護保険に加入することで、65歳以上で要介護・用支援状態となった場合に、介護サービスの費用の一部を保障してもらえます。

こちらも労使折半で、保育士の負担分は給料から天引きされるかたちで社会保険料として支払われます。

法定福利厚生(保育士)④【雇用保険】

雇用保険とは、失業時に給付を受けられる社会保険制度です。

こちらも労使折半で、保育士の負担分は給料から天引きされるかたちで社会保険料として支払われます。

法定福利厚生(保育士)⑤【労災保険】

労災保険とは、通勤時や勤務中の事故などに対し保険給付が行なわれる社会保険制度です。

費用は園の全額負担となっており、事故が起こった際には園は労働基準監督署へ報告をする義務があります。

法定福利厚生(保育士)⑥【子ども・子育て拠出金(旧・児童手当拠出金)】

子ども・子育て拠出金とは、児童手当の給付や子育て支援などに充てられるお金であり、園が全額を負担する義務があります。

法定福利厚生(保育士)⑦【産前産後休暇・育児休暇・介護休暇】

産前産後休暇(産休)・育児休暇(育休)・介護休暇といった休暇制度は、法律で支給が定められた法定休暇です。

制度として整備していない場合も権利を請求でき、応じない場合には違法となり罰金が課せられます。

保育士が覚えておきたい法定休暇

①産前産後休暇

・産前……産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)は休暇を請求できる。希望すれば出産まで働くこともできる。

・産後……産後6週間は強制休業。産後7~8週目は希望すれば働くこともできる。

・健康保険加入者は休業中に給料のおおよそ2/3が「出産手当金」として支給される※妊娠出産を理由とした解雇は違法

②育児休暇

・原則1歳まで、請求により2歳まで取得可能。

・男性も子どもの出生後8週間以内に4週間まで取得可能。

③介護休暇

・対象家族が1人の場合は、年5日まで取得可能。

・1日または時間単位で取得できる。

参考サイト:労働基準法(労基法)

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)

なお、育休や介護休暇などは労働者の側から申し出が必要な制度となっています。

保育士の場合、職場の雰囲気によってこれらの休暇を活用しにくい場合があるため注意が必要です。

すでに産休・育休を取得している職員がいる職場だと安心でしょう。

法定福利厚生(保育士)⑧【有給休暇】

有給休暇の取得も、労働基準法によって義務付けられた法定休暇です。

以下の要件を満たす場合、労働者は有給休暇の取得を請求する権利をもちます。

有給休暇をもらうための要件
  • 働きはじめた日から6か月継続して勤務していること
  • その期間の全労働日の8割以上出勤していること

なお、2019年4月の労働基準法改正によって、有休期間のうち「年5日」は必ず有給を与えなければならないという「年次有給休暇の時期指定義務」が制定されています。

園は必ず年に5日、保育士の好きなタイミングで有給休暇を与えなければならないこととなっていますので、覚えておきましょう。

参考サイト:厚生労働省 年次有給休暇の時季指定義務

保育士【法定外】福利厚生は大きく4種類!

次に、主に保育園で導入されている法定外の福利厚生」の種類を解説します。

種類は大きく、「費用や物品の支給」「手当」「祝い金」「制度・サービス」の4種類。それぞれ以下に概要をご紹介します。

法定外福利厚生(保育士)①【費用や物品の支給】

保育園から福利厚生として支給される費用や物品としては、以下のようなものがあげられます。

福利厚生の費用や物品
  • 交通費支給
  • 昼食代補助
  • 給食費無料
  • エプロン支給
  • 社宅制度

※詳しい内容は「保育園で設けられている福利厚生一覧【費用支給編】」の章で解説しています。

法定外福利厚生(保育士)②【手当】

保育園で法定外福利厚生として設定される手当」には、以下のようなものがあります。

福利厚生の手当
  • 住宅手当
  • 引っ越し手当
  • 資格手当
  • 役職手当
  • 扶養手当/家族手当
  • 残業手当
  • ボーナス/賞与
  • 特殊業務手当
  • 通勤手当

※詳しい内容は「保育園で設けられている福利厚生一覧【手当編】」の章で解説しています。

これら手当の額や、そもそも手当を出すかどうかは任意のため、園によって待遇が異なります

そのため、求人票を見る際に、手当の項目は特にみておきたいポイントです。

そのほか、保育士がもらえる手当として、処遇改善手当などの「国の政策として支給または自治体の政策として支給される手当」があります。

法定外福利厚生(保育士)③【祝い金・見舞金】

保育園の福利厚生としてもらえる可能性のある祝い金・見舞金」としては、以下のようなものがあげられます。

福利厚生の祝い金・見舞金
  • 結婚祝い金
  • 出産祝い金
  • 見舞金
  • 永年勤続表彰

※詳しい内容は「保育園で設けられている福利厚生一覧【祝い金・見舞金編】」の章で解説しています。

法定外福利厚生(保育士)④【制度・サービス】

保育園の福利厚生として受けられる可能性のある制度やサービス」としては、以下のようなものがあげられます。

福利厚生の制度・サービス
  • 医療
  • 保健サポート
  • 特別休暇制度
  • 入社時の有給制度
  • 研修制度
  • 退職金制度
  • 系列園の利用

※詳しい内容は「保育園で設けられている福利厚生一覧【制度・サービス編】」の章で解説しています。

保育士が福利厚生を理解しておくメリット

保育士が福利厚生を理解しておくメリットは、「就職や転職の際に、より待遇のよい保育園を選ぶことができる」という部分です。

例えば、手当や家賃補助といった支給が当たり前に出るものではないことをわかっておくと、基本給だけをみるべきでないとわかります。

手当や制度も確認しつつ、本当に待遇がいい園を見分けることができるでしょう。

また、保育士としてのキャリアアップを目指す場合には、資格取得支援のための制度や研修制度が充実した園を選ぶなど、目的に応じた園の選び方がわかるようになります。

このあとの章では、保育園で設定される主な(法定外)福利厚生をご紹介していきますので、額や内容を参考のうえ、これからの求人選びに役立ててみてください。

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保育園で設けられている福利厚生一覧【費用支給編】

費用や物品の支給に関する保育士の福利厚生について、主な内容をご紹介します。

福利厚生(費用支出)①【交通費支給】

交通費の支給は、多くの会社や保育園で採用されている福利厚生です。

出勤時にかかる電車代、バス代、ガソリン代の一部を支給してもらえます。

福利厚生(費用支出)②【昼食代補助・給食費無料】

給食が提供される保育園では、保育士にも無料で給食を出してもらえるところがあります。

昼食代が浮くうえ、お弁当を作る手間も省けるため、保育士にとってうれしい福利厚生です。

福利厚生(費用支出)③【エプロン支給】

保育園によって、制服やエプロンが支給されることがあります。

福利厚生(費用支出)④【社宅制度】

園が独自にアパートなどを借り上げ、保育士に社宅として提供していることがあります。

保育園で設けられている福利厚生一覧【手当編】

保育園で設けられている福利厚生一覧【手当編】【保育士人材バンク】
保育園で設けられている福利厚生一覧【手当編】【保育士人材バンク】

手当に関する福利厚生について、主な内容をご紹介します。

福利厚生(手当)①【住宅手当/家賃補助】

住宅手当や家賃補助は、家賃の一部を補助や支給されるものです。

手当額は地域にもよりますが、1万円前後のところが多くなっています。

福利厚生(手当)②【引っ越し手当】

引っ越し手当は就職時などに引っ越しを行なう場合に支給される手当です。

金額は単身世帯で1.4万円程度が目安です。

福利厚生(手当)③【資格手当】

保育士資格を持っていることに対し支給される手当です。

金額は1万円前後が平均となります。

福利厚生(手当)④【役職手当】

園長主任などの役職に就くことでもらえる手当です。

主任手当の相場は、3~5万円ほどとなっています。

そのほか、国による処遇改善により、保育士にも新たなリーダー職が創設されました。

これらリーダー職につくことでも、手当をもらえる可能性があります。

処遇改善と新たな役職については、以下の記事を参考にしてください。

【2023年度(令和5年度)最新】最新保育士の処遇改善手当ての額や支給条件、現状をわかりやすく解説!>>

福利厚生(手当)⑤【家族手当/扶養手当】

家族手当/扶養手当は、扶養家族がいる場合に支給される手当です。

一般的には配偶者に対して1万円前後の手当が支給されます。

ただし、採用している園は多くないようです。

福利厚生(手当)⑥【特殊業務手当】

行事やイベントに対して支給される手当です。

また、残業が続いた時期などに支給される場合があります。

福利厚生(手当)⑦【特別手当(ボーナス・賞与)】

ボーナス(賞与)は、特別手当と呼ばれます。

保育士のボーナス額(賞与額)は、年間で70万円ほどが平均です。

ボーナス額は園が独自に決めることができるため、園や地域によって金額にはバラつきがあります。

保育士のボーナスについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

保育園で設けられている福利厚生一覧【祝い金:見舞金編】

祝い金や見舞金に関する福利厚生について、主な内容をご紹介します。

福利厚生(祝い金・見舞金)①【結婚祝い金】

結婚祝い金制度が設けられている場合、在職中に結婚した場合に支給されます。

結婚祝い金の一般的な金額相場は3~5万円で、勤続年数により変わる場合もあります。

福利厚生(祝い金・見舞金)②【出産祝い金】

出産祝い金制度が設けられている場合、在職中に本人や配偶者が出産した場合に支給されます。

結婚祝い金の一般的な金額相場は1万円程度です。

福利厚生(祝い金・見舞金)③【見舞金】

見舞金制度が設けられている場合、病気や災害、死亡等に際して見舞金が支給されます。

福利厚生(祝い金・見舞金)④【永年勤続表彰】

永年勤続表彰の制度が設けられている場合、一定期間、長く務めた保育士に対して祝い金が支給されます。

金額の目安は、10年で5万円20年で10万円程度となっています。

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保育園で設けられている福利厚生一覧【制度・サービス編】

保育園独自の制度やサービスに関する福利厚生について、主な内容をご紹介します。

福利厚生(制度・サービス)①【特別休暇】

特別休暇とは、リフレッシュ休暇や夏季休暇など、保育園が独自に支給する休暇です。

福利厚生(制度・サービス)②【入社時の有休付与】

法律では、入社後に半年間働いてはじめて、有給休暇を取得できるようになりますが、入社後半年以前でも、園が独自に有給をとれるようにしている場合があります。

福利厚生(制度・サービス)③【研修制度】

子どもの発達や手遊び、食育、園の運営に関することなど、園により独自の研修制度を設けている場合があります。

研修制度があると、保育士は在職しながら学びの機会を得ることができます。

福利厚生(制度・サービス)④【退職金制度】

退職金制度自体がない園も多くありますが、社会福祉法人が運営する保育園の多くでは、独立行政法人福祉医療機構の退職手当共済に加入をしています。 

退職金制度があると、退職時に掛け金に応じた退職手当を受け取ることができます。

福祉医療機構の退職金共済シミュレーションによると、3年勤務で約30万円5年勤務で約65万円10年勤務で約150万円ほどとなっています。

参考サイト:独立行政法人医療福祉機構 退職手当金早見表 

福利厚生(制度・サービス)⑤【系列園の利用可】

系列園がある保育園では、保育士の子どもを系列園に預けられる場合があります。

この制度があると子どもの預け先に困らないため小さな子どもがいる保育士にはうれしいサービスです。

福利厚生(制度・サービス)⑥【医療・保健サポート】

年1回の健康診断を会社・保育園負担で受けられることがあります。

また、インフルエンザなどの予防接種費用を支給してもらえることがあります。

【ここをチェック!】保育士があるとうれしい福利厚生3つ

【ここをチェック!】保育士があるとうれしい福利厚生3つ【保育士人材バンク】
【ここをチェック!】保育士があるとうれしい福利厚生3つ【保育士人材バンク】

保育士として働くうえで、給料面は気になるポイントですよね。

福利厚生のなかには生活資金に大きく関わるものもあり、そうした福利厚生があるかどうかが生活費の手残りにも関わってきます。

そこで、本章では特にあるかないかで生活に大きく関わる福利厚生を3つご紹介します。

福利厚生のチェックポイント①【家賃補助・社宅制度】

家賃は生活のなかで大きな支出となります。

特に、持ち家がなく単身で暮らす保育士は、家賃補助や社宅制度があると、大きな支出を抑え、生活が安定しやすくなります。

国の保育士への支援事業として「保育士宿舎借り上げ支援事業」というものもあり、この事業を担っている場合には、最大8万円ほどの大きな補助を受けることができます。

保育士の家賃補助や社宅制度については、以下の記事でも詳しくご紹介していますので、あわせて参考にしてください。

【最新】保育士の家賃補助制度(住宅手当)の種類や条件は?いつからいつまでもらえる?>>

福利厚生のチェックポイント②【退職金制度】

退職金制度があると、退職・転職の際にまとまったお金を受け取ることができ安心です。

社会福祉法人運営の保育園では退職手当共済に加入している可能性が高いため、求人票で運営元を確認してみるといいでしょう。

福利厚生のチェックポイント③【給食費無料】

給食支給がある保育園だと、毎日の昼食代が浮きますし、お弁当を作る手間も省けるため助かります。

毎日の昼食代が250円だと仮定すると、1年で6万円もの出費を抑えることができます。

公務員保育士の福利厚生

公立施設で働く保育士の場合は、地方公務員の扱いとなるため、福利厚生も手厚くなります。

公立保育園では共済組合へ加入して福利厚生を受けることになります。

産休・育休の取得が保証されており、退職金も完備されています。

ただし、公務員保育士になるのは簡単とはいえません。

公務員保育士について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

公務員保育士とは?なるのは難しい?年収や給料、待遇、なり方、受かる人や注意点!>>

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保育士が求人票でチェックすべきポイント

次に、保育士が転職や就職活動の際、求人票でチェックすべきポイントをご紹介します。

求人選びに失敗して就職後に後悔しないために、保育士の求人票でみるべき項目を確認しておきましょう。

保育士求人のチェックポイント①【福利厚生は重視したいポイントで選ぶ】

どんな手当や制度が導入されているかはしっかりチェックしたいですが、どんな福利厚生が自分にとって有利になるかは、人によって、あるいは重視したい項目によって変わります

例えば、家賃補助が手厚い園は単身の保育士には助かりますが、実家や持ち家の方にはあまり意味のない福利厚生になってしまいます。

金銭面が心配であれば、前章でご紹介したような退職金制度や給食支給、手当や祝い金が充実した園を選ぶといいでしょう。

また、保育士として勉強やキャリアアップを考えているのであれば、研修制度がある園を選ぶといいでしょう。

保育士求人のチェックポイント②【賞与(ボーナス)は支給割合と基本給をチェック】

ボーナス(賞与/特別手当)も、間違わずにチェックしたいポイント

ボーナスは「〇か月分」などと記載されることが多いですが、これは年の支給額です。

また、ボーナスの金額は、「基本給」をもとに計算される点にも注意しましょう。

保育士の求人票の給料欄には手当等も含んだ額が記載されており、基本給の明記がないものも少なくありません。

そのような保育士の求人票では正確なボーナス額は把握できないため、別途確認が必要となります。

保育士求人のチェックポイント③【固定残業代から残業時間をチェック】

「働きやすい職場かどうか?」を左右するポイントとして、「残業」が多いか?少ないか?があげられます。

求人票には、「固定残業代」が月給に盛り込まれている場合がありますが、この場合、ある程度の残業が仮定されていることになります。

つまり、固定残業代が入っている園は別途で残業代が出ない可能性が高く、残業も多い可能性があるということ。

一概には言えませんが、固定残業代もチェックしておくといいでしょう。

保育士の転職・就職では行政の補助金もあわせてチェックしよう

現在、国や自治体により保育士の処遇改善が進められています

家賃補助や引っ越し手当、就職奨励金など、国や自治体でも独自の制度が設けられている場合があるのです。

どんな制度や補助金があるかは、自治体によってさまざま。

手厚い自治体だと、給料や生活にかかるお金が数万円~数10万円も変わってくる場合があります。

自分の住んでいるエリアにとらわれず、条件のいい園で働きたい方は、ぜひ自治体の補助金等もチェックしてみてください。

「保育士 処遇改善 市区町村名」で検索すると、対象の自治体の制度や補助金を調べることができます。

申請の必要なものがほとんどですので、ぜひ就職前に調べてみてください。

転職希望の保育士によくある疑問

最後に、転職希望の保育士によくある疑問と回答をご紹介します。

保育士の年収(給料)ボーナスは?

令和4年賃金構造基本統計調査によると、保育士の平均給料は約25万円、平均年収は約381万円、ボーナス額は約69万円となっています。

保育士の年収(給料)ボーナスは?
保育士の年収(給料)ボーナスは?【保育士人材バンク】

※役職者を除いた平均

※平均年収は「所定内給与額×12か月+年間賞与その他特別給付額」で計算

参照サイト:e-Stat_政府統計の総合窓口:令和4年賃金構造基本統計調査

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。

【2023年度最新】保育士の給料や平均手取り、相場はいくら?今後は賃金が上がる?>>

保育士の給料アップや処遇改善手当は?

保育士が給料を上げるには、長く働くことや、役職へのキャリアアップを目指す方法があります。

ただ、ベースは就職した園によって決まるため、給料面に不満がある場合は転職を考えたほうが早い場合もあります。

認可保育園では、国からの処遇改善として1.2万円~3.8万円の処遇改善手当が付き、今後も継続される見込みです。

支給額は園によって異なる場合があります。

保育士の処遇改善については、以下の記事を参考にしてください。

【2023年(令和5年)最新】保育士の処遇改善手当ての額や支給条件、現状をわかりやすく解説!>>

幼稚園教諭の福利厚生は?

幼稚園教諭の福利厚生は、保育士と同様、園によってそれぞれ違いがあります。

大きくは保育園と変わらないといます。

保育士としてキャリアアップするには?

国の保育士の処遇改善により、新たなリーダー職が創設されました。

キャリアアップ研修を経て役職に就くことで、月に5千円〜最大4万円の給料アップも目指せます。

また、従来からある役職の主任保育士は、10年程度の経験を積むことでキャリアアップできる可能性があります。

処遇改善と新たな役職については、以下の記事を参考にしてください。

>>【徹底解説】保育士の給料は?年収や手取りはいくら?

保育士に退職金はある?

記事内でもご紹介してきましたが、退職金制度の導入は任意で、退職金がない保育園も少なくありません

社会福祉法人が運営する保育園だと、退職金共済に加入している可能性が高いでしょう。

企業が運営する保育園との福利厚生の違いは?

保育園の運営元はさまざまで、最近では民間企業が運営する保育園も増えてきました。

福利厚生の面では、運営元が大企業であるほど福利厚生も充実しているといえます。

ただし、保育園を運営する多くの企業が中小企業であり、福利厚生の充実度は経営状況にもよるため一概にはいえません

保育士の福利厚生として、社員旅行はある?

社員旅行やクリスマスパーティー、忘年会などを福利厚生として実施している会社や保育園もあります

保育士のパートや派遣、アルバイトの福利厚生は?

パートやアルバイトでも、勤務先が定めている要件を満たせば福利厚生を受けることができます

また、社会保険については、次のような条件を満たしている場合には、派遣保育士など短期の契約であっても社会保険に加入できます。

派遣保育士の社会保険加入条件
  • 一週間における所定労働時間が20時間以上
  • 月の賃金が8万8000円以上
  • 勤務期間が1年以上
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失敗しない保育士の転職の仕方

現在、福利厚生などの待遇面に不満があり転職を考えている方は、慎重な転職先選びが必要です。

よく調べないまま転職先を決めてしまうと、次の職場でもまた同じような状況になりかねないためです。

保育士の転職で失敗しないためには、保育士の求人票をよく読み込み、比較検討することが大切です。

ただ、数ある保育士求人のなかから希望に合う求人を探すことは、なかなか大変です。

特に、現職で働きながらの転職活動は、時間の制限もあり難しいと感じる方が多いでしょう。

そんな方は、当サイト「保育士人材バンク」にご相談いただくことをおすすめします。

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保育士の福利厚生のまとめ

保育士の福利厚生のまとめ【保育士人材バンク】
保育士の福利厚生のまとめ【保育士人材バンク】

福利厚生には「法定福利厚生」「法定外福利厚生」があり、社会保険などの法定福利厚生は事業者からの提供が義務付けられています。

一方、会社や園が独自に設定できる「法定外福利厚生」は、園により大きく差があります

まずは、福利厚生の種類を抑え、「どんな福利厚生があると自分にとって有利になるか?」転職・就職前に考えてみましょう。

転職が不安、園の福利厚生までじっしくり見ている余裕がないという方は、保育士人材バンクまでご相談ください

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