子どもに寄り添い、成長を見守りサポートする「保育士」。
充実感や、やりがいを感じられる一方で、日々の忙しさに疲れてしまい、「保育士に向いていないかも?」「辞めたい」と思ったことがある保育士さんは少なくないでしょう。
本記事では、保育士を辞めたくなる理由やタイミング、年齢などをご紹介するとともに、辞めたいと思ったときの対処法・考え方をご紹介します。
実際に保育士業界で10年ほど勤めた保育園勤務者の体験をもとに、保育士を辞めて良かったことや後悔したこともご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
- 1 【離職率9.3%】保育士を辞めたい人は多い?
- 2 保育士を辞めたいときの「よくある理由」12選
- 2.1 保育士を辞めたい理由①【人間関係・パワハラ】
- 2.2 保育士を辞めたい理由②【給与が安い】
- 2.3 保育士を辞めたい理由③【仕事量(残業)が多い】
- 2.4 保育士を辞めたい理由④【クレーム・保護者対応がつらい】
- 2.5 保育士を辞めたい理由⑤【責任が重い】
- 2.6 保育士を辞めたい理由⑥【ピアノが弾けない】
- 2.7 保育士を辞めたい理由⑦【体力的にきつい】
- 2.8 保育士を辞めたい理由⑧【休みが取りにくい】
- 2.9 保育士を辞めたい理由⑨【自信がない・向いていない】
- 2.10 保育士を辞めたい理由⑩【結婚・妊娠・出産・子育て】
- 2.11 保育士を辞めたい理由⑪【ケガ・病気(コロナ)・体調不良(腰痛)】
- 2.12 保育士を辞めたい理由⑫【子どもが苦手・子どものケガ】
- 3 保育士を辞めたくなるタイミング(時期)や理由は?
- 4 保育士を辞めたくなる年齢や理由は?
- 5 保育士を辞めたくなる理由【役割・役職など】
- 6 保育士を辞めたくなる理由【施設形態など】
- 7 保育士を辞めてよかったこと、辞めて後悔したことは?
- 8 保育士を辞めたいのに辞めれない理由3つ
- 9 「辞めたい」と思いながら保育士を続けた場合に考えられる状況
- 10 保育士を辞めたいときに考えるべきこと3つ
- 11 保育士を辞めたあとの選択肢
- 12 保育士を辞める決断ができないときの考え方・解決策
- 13 保育士を辞める場合の流れ
- 14 退職後に転職する場合の流れ
- 15 保育士を辞めたいときによくある疑問
- 16 保育士の再就職や復職の仕方
- 17 保育士を辞めたい人は1人で悩まず相談を!
【離職率9.3%】保育士を辞めたい人は多い?
厚生労働省の調査によると、保育士全体の離職率は平成27年時点で「9.3%」。
労働者全体の離職率が平均14.6%であることからみて、離職率はそこまで高いというわけではありません。
保育士の離職率参考サイト:厚生労働省「第5回保育の現場・職業の魅力向上検討会」の「保育士の現状と主な取組」
労働者の離職率参考サイト:平成29年社会福祉施設等調査
保育士を辞めたいのに辞められない人が多い?
ただ、保育士を辞めたくても辞められないという人は離職率以上に多いと思われます。
理由として、責任感からや、人手不足などがありますが、「保育士の資格を活かせる職場は保育園しかない」という思いから、転職への不安がある方が多いようです。
保育士を辞めたいときの「よくある理由」12選
「保育士を辞めたい…」と思ってしまうときの、よくある理由をまとめました。
状況ごとに簡単な対処法もご紹介していますので、参考にしてみてください。
保育士を辞めたい理由①【人間関係・パワハラ】
厚生労働省が2019年に公表したアンケート結果によると、退職者の33.5%の人が「職場の人間関係」を理由に退職していることがわかります。
人間関係はどの職場でも多い悩みですが、保育士は特に、職員同士の連携が大切な仕事ですので、保育園の園長や主任、同僚との人間関係がうまくいかないと、仕事上も孤立してしまい、辞めたいと感じる方が多くなるようです。
また、先輩保育士や主任・園長、先輩保育士からの「パワハラ」が原因で、辞めたいと感じる方もいるでしょう。
たとえば、「ミスばかりで責任感がない」「社会人として足りない部分が多すぎる」など、失敗に対して大きな声で怒鳴られたり、長時間説教されたりすれば、誰でも辞めたいと思うはず。
保育士を辞めたくなったときは?【人間関係・パワハラ】
もし、人間関係が原因で辞めたいとなったとき、先輩保育士や同僚との関係で悩んでいる場合は、主任や園長に相談してみるのが良いでしょう。
間に入って調整するのが主任や園長の役割ですし、配置など、配慮してもらえる可能性があります。
主任や園長と良好な関係を築けないという場合は、思いきって転職するのも良いでしょう。
もし、先輩保育士や主任など職員から「パワハラを受けているかも…」と感じた場合は、我慢して働き続ける必要はありません。
転職するなどして、”自分の身を守る”ことが最優先です。
労働基準監督署に相談するのも選択肢のひとつでしょう。
その際、パワハラを訴えるときや専門機関に相談するときのために、写真や音声などの証拠を残しておくのも大切です。
参照サイト:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
保育士を辞めたい理由②【給与が安い】
他職種に比べて、保育士の給与は安い傾向にあります。
「子どもの命を預かる」という責任やプレッシャーの重さに対して、対価が見合ってないと感じる方は多くいるでしょう。
また、保育士は、指導案やおたよりの作成、壁面製作や行事準備など、とにかくやることがたくさんあり、業務時間内に終わらないケースがほとんどです。
職員のなかで保育士業務を分担するなど、保育園全体でできるだけ残業しないような取り組みがされていれば、負担は最小限になりますが、なかなか現実は難しい場合も。
給与が低く、残業しても残業代は発生せず、業務量が減らないとなれば、その職場で長く働き続けたいとは思えないでしょう。
保育士を辞めたくなったときは?【給与(安い)】
もし、給料が安くて辞めたい場合は、転職を考えるのもひとつです。
保育園によっては、業務量や経験に合った給料形態や、家賃負担などの福利厚生を導入している場合もあります。
転職エージェントなどに相談して、他園の情報を参考にしてみるのも良いでしょう。
当サイト「保育士人材バンク」では、給料条件のいい求人を多数取り扱っています。
まずは他園の求人をのぞいてみて、今と比べて大幅に改善されるようであれば、前向きに転職を検討するのもいいでしょう。
保育士を辞めたい理由③【仕事量(残業)が多い】
資料によりますと勤務8年未満で辞めてしまう方が多い傾向があるため、職員の入れ替わりが激しく、どの園も人手不足を抱えています。
とはいえ、人手不足のなかでも保育園を運営していかなければならないため、業務の負担は、当然働いている保育士にのしかかってしまうのが現実です。
ただでさえ通常業務が多い保育士にとっては、「こんなに頑張っているのに…」「これ以上は続けられない…」と感じ、辞めたくなることもあるでしょう。
参考サイト:厚生労働省 保育士の現状と主な取組
保育士を辞めたくなったときは?【人手不足・残業(仕事量)】
もし、人手不足や残業が多いという理由で辞めたいとなった場合は、上司に対し、正直に相談するのがベストです。
相談することで、「業務負担を軽くしてくれたり」「求人をかけるなどして人手不足を改善してくれたり」する場合もあります。
それでも状況が変わらないようであれば、無理して働き続ける必要はないので、転職を考えてみるのも良いでしょう。
参考サイト:厚生労働省 保育士の現状と主な取組
保育士を辞めたい理由④【クレーム・保護者対応がつらい】
保護者対応では、クレームが多いことやコミュニケーションがとりづらい場合もあります。
保育士は、そのような場合でも保護者と信頼関係を築く必要があるため、日々の気疲れが積み重なり「辞めたい」と思う方も多いようです。
保護者からのクレーム対応に追われたり、よくないうわさが保護者の間で広まってしまったりすると、不安や焦りから「保育園に行きたくない」「保育士を辞めたい」と思う方もいるでしょう。
「クレームが入ったらどうしよう…」「また同じミスをしてしまったらどうしよう…」とネガティブに考えると、どんどん自信はなくなり悪循環に陥ってしまいます。
そのようななかで、保育士を続ける理由が見えなくなり、精神的に疲れてしまう保育士さんも多いようです。
保育士を辞めたくなったときは?【クレーム・保護者対応がつらい】
もし、保護者対応などで辞めたいとなった場合は、先輩保育士やベテラン保育士に相談するのがおすすめです。
クレームやミスというのは誰でも起こりうることなので、経験を積んでいる先輩保育士に相談すれば、対応の仕方やミスを防ぐポイントを教えてもらえる可能性があります。
また、保育士経験を重ねることで徐々に改善できることも多いので、ミスをしてもあまり重く考えず、「良い経験をした」「また同じことをしないように注意しよう」と前向きに考えることで気持ちも楽になります。
保育士を辞めたい理由⑤【責任が重い】
子どもの命を預かる保育士の仕事は、責任が重い仕事です。
たとえば、少し目を離したすきに子どもがケガをしたときには、自分自身だけでなく、保育園全体の責任問題になることもあります。
また、全国的に保育園での事故や虐待のニュースがとりだたされるなか、保護者の保育者に対する視線も厳しいものとなっています。
そうしたなか、子どもたちの安全を見守る保育士は、日々、精神をすり減らしながら保育にあたっています。
本来のやりたかった保育とかけ離れた現実に、やりがいを見失い、辞めたいと考えるようになる保育士さんは多いようです。
保育士を辞めたくなったときは?【責任が重い】
大人数の園ほど、保育士一人あたりがみなければならない子どもの人数は増えるため、保育士の責任は重くなります。
もし、保育の仕事自体が嫌いでないのなら、少人数の保育ができる職場へ転職を考えてみるのもひとつです。
最近では、企業内保育所など、少人数の保育施設も増えてきていますので、まずは求人情報をみてみるのもいいでしょう。
保育士を辞めたい理由⑥【ピアノが弾けない】
ピアノが弾けないことも、保育士を辞めたい理由になることは多いようです。
保育園によっては、ピアノに力を入れている場合もあり、お誕生日会や行事などでピアノを弾かざるを得ない場面もあるかもしれません。
いくら保育の仕事が好きでも、ピアノだけは独学で弾くには限界があります。
「楽譜を見て弾けない」「そもそもピアノを触ったことがない」という人からすると、ピアノが弾けないことは大きな悩みとなるでしょう。
また、ピアノが弾けないことに対して厳しい指導を受けることがあると、そのプレッシャーから「いっそのこと保育士を辞めたい」と感じてしまう方もいるでしょう。
保育士を辞めたくなったときは?【ピアノが弾けない】
もし、ピアノが苦手という理由で辞めたいとなった場合、ピアノ教室に通うなどして弾けるように練習するのもひとつです。
ただ、普段から仕事量が多い場合、日中の仕事をしながらピアノを習いにいくのは、簡単ではない場合があります。
もし、ピアノだけが保育士を辞めたい原因であれば、ピアノのスキルが不要な保育園を検討してみるのもおすすめです。
たとえば、病棟保育士などは保育のなかでピアノを弾くことはほとんどないですし、その他にも一時預かり施設や病児保育施設など、ピアノ不要で保育をできる職場はたくさんあります。
悩んでいる方は、一度、どんな職種があるのか、求人情報をみてみることをおすすめします。
保育士を辞めたい理由⑦【体力的にきつい】
子ども相手の仕事は、思った以上に体力を消耗するため、体力面が原因で辞めたいと感じる保育士さんもいるでしょう。
例えば、夏場の炎天下での外遊びの見守りや、行事に向けた準備、ケンカの仲裁にだっこやおんぶなど、体力的に大変なことは多くあります。
そのような日中のお仕事以外にも、行事の準備や書き仕事などの持ち帰り仕事があると、どんなに元気な保育士さんでも疲弊してしまいます。
体力的な疲労や睡眠不足などが重なると、精神面にも影響をきたし、辞めたいと感じるようになることもあるでしょう。
保育士を辞めたくなったときは?【体力的にきつい】
体力的につらくなってしまったときは、まず意識して体力を回復する時間をつくってみるようにしましょう。
睡眠不足は精神を崩す原因になるので、睡眠時間を意識して確保するようにしてみてください。「毎日入浴する」「寝る前はスマホをみない」など、睡眠の質を上げる工夫も有効です。
やることが多く、生活習慣が乱れ、体力的にも精神的にも疲弊してしまいそうになる場合は思い切って転職を考えるのもひとつです。
保育園以外にも、「院内保育」や「預かり施設」など業務負担が少ない保育の仕事はいくつかあります。
一度、求人情報をチェックしてみて、疲弊せずに働いていける職場を探してみてください。
保育士を辞めたい理由⑧【休みが取りにくい】
保育の現場では人手不足が続いている場合など、休みにくい状況があると思います。
たとえば、有給休暇の制度があったとしても、多くの方は長期休みを取ると迷惑がかかることを懸念して、なかなか休みが取れません。
長い休みがなければ、旅行なども難しいですよね。
オフの時間も楽しみたい方にとっては、こうした休みの取りにくさも人によっては保育士を辞めたいきっかけになるでしょう。
保育士を辞めたくなったときは?【休みが取りにくい】
保育の仕事で休みを優先したいのであれば、職場や職種を変えるのもひとつの選択肢です。
最近ではワークライフバランスを特徴にあげる求人も増えてきているため、転職することで、理想の働き方ができるようになるかもしれません。
幼稚園教諭の免許をもっている方は、長期休暇のある幼稚園に転職するのもいいでしょう。
保育士を辞めたい理由⑨【自信がない・向いていない】
保育士は多忙なうえに、責任が重く、周りからの”プレッシャーもかかる仕事”です。
そのため、仕事をそつなくこなす先輩方やベテラン保育士と自分を比較して、以下のように落ち込んだり自分を責めたりする方もいるかもしれません。
「自分はミスばかりで自信がもてない…」
「そもそも自分は保育士に向いていないのでは?」
「成長できないのは自分への甘えがあるから…」
保育士としての自信は、経験を重ねることで少しずつ身につくようになります。
しかし、上司から前向きなフィ―ドバックを受けたり、褒められたりする機会が少ないと、どんどんネガティブな発想になり「辞めたい」と思うものです。
保育士を辞めたくなったときは?【自信がない・向いていない】
先輩保育士や上司に相談できる環境なのであれば、感じていることや悩んでいることを正直に相談するのがおすすめです。
自信につながるような前向きなアドバイスをもらえることもあります。
もし、今の職場が上司からフィードバックをもらえない環境の場合は、転職を考えてみるのも良いでしょう。
その場合、「保育の仕事自体が嫌なのか?」「今の職場環境が原因なのか?」をよく考えたうえで転職先を決めていけるといいですね。
保育士を辞めたい理由⑩【結婚・妊娠・出産・子育て】
「結婚や妊娠」「出産・子育て」などを機に退職を考える保育士も多いです。
厚生労働省のアンケート調査によると、退職者の22.3%が「妊娠・出産」、13.5%が「子育て・家事」が理由で保育士を辞めています。
妊娠後も同じ職場で働き続けたいと考える場合、産休や育休取得を考えるのが普通でしょう。
しかし、現実には人手不足から産休・育休の取得に嫌な顔をされるケースが少なくないようです。
また、妊娠中に多忙な職場で働き続けることは、へたをすると胎児の命にかかわりますし、無事に子どもが生まれたあとも、子どもの急な熱や体調不良でお休みしなければならない状況が続きます。
そうした現実から、しかたなく退職を決断せざるを得ない保育士さんは少なくないのです。
参照サイト:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
保育士を辞めたくなったときは?【結婚・妊娠・出産・子育て】
もし、結婚や妊娠・出産・子育てなどで辞めたいと感じたら、まず、主任や園長に相談してみましょう。
理解してもらえる職場であれば、「時短勤務」にしてくれたり、「クラス担任を外してくれたり」と今後のために働きやすい方法を提案してもらえることもあります。
保育士を辞めたい理由⑪【ケガ・病気(コロナ)・体調不良(腰痛)】
ケガや病気、体調不良などで「保育士を辞めたい」と考える方も少なくありません。
厚生労働省のアンケート調査によると、退職者の「20.6%」の人が体調不良を原因に退職しています。
繰り返しになりますが、保育士は体力が必要な仕事です。
そのため、ケガや体調不良を抱えて働いていると、症状が悪化し復帰するのに時間がかかってしまうことも。
そのため、「これ以上は続けられない…」と、やむを得ない理由で、退職を決意する保育士も多くいます。
参照サイト:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
保育士を辞めたくなったときは?【ケガ・病気(コロナ)・体調不良(腰痛)】
もし、ケガや病気などが原因で辞めたいとなった場合、まず、主任や園長に相談してみましょう。
場合によっては「負担が少ない働き方を提案してくれる」こともありますし、「休養をとれるように調整してくれる」こともあります。
それでも改善されない場合は、状況によって休職の相談をするか、無理せず転職を考えましょう。
保育士を辞めたい理由⑫【子どもが苦手・子どものケガ】
昔から子どもが好きで、保育士を目指したという方は多いのではないでしょうか?
しかし、いざ保育現場に出てみると、仕事の忙しさや責任の重さから心に余裕がなくなり、普段はかわいいと思える子どもたちが苦手と感じてしまうことも…。
さらに、子どもは発達とともにできることが増えて、できないことや分からないことも成長とともに変わっていきます。
そのため、発達の時期ごとにケガにつながる場面も変化していきます。
そのような中で、「ケガをさせないように」「限られた時間で業務をこなさなければ」と気を張って保育をしていると、子どもにイライラしてしまうことも。
その結果、「自分は子どもが苦手かもしれない…」「自分は保育士に向いていない」と辞めてしまう方もいるのです。
保育士を辞めたくなったときは?【子どもが苦手・子どものケガ】
もし、子どもが苦手・子どものケガが原因で辞めたいという場合は、まず、同僚や上司など周りの人に相談してみましょう。
前向きなアドバイスをもらえる場合もありますし、具体的な改善策を提案してもらえることもあります。
それでも今の職場を離れたいという場合は、思いきって環境を変えてみるのも一つの手でしょう。
小規模な保育園でじっくり子どもと関われる職場や保育士資格を活かせる保育園以外のお仕事も世の中には数多くあります。
一度保育園という環境から離れることで、「やっぱり保育園で子どもと関わりたい」と思えることもありますよ。
保育士を辞めたくなるタイミング(時期)や理由は?
保育士になって、誰でも一度は「辞めたい」と感じたことがあるのではないでしょうか?
せっかく高い志を持って、保育士資格を取得しても、多くの保育士が現場から離れてしまうのはとても悲しいことですよね。
ここからは、保育士が辞めたくなるタイミングや具体的な理由を詳しくみていきましょう。
保育士を辞めたくなるタイミング・理由①【初日】
保育士になって初めて現場に入った初日に「辞めたい」と感じる保育士さんは少なくありません。
保育士になった理由は人それぞれでも、ほとんどの人が「保育士になりたい!」と強い気持ちを持って保育士資格を取得したはず。
しかし、実際の保育現場は、時間に追われるスケジュールのなかで、クラスの子ども全員に目を配り、丁寧に関わらなくてはなりません。
もちろん保育だけでなく、「保護者対応」や「連絡帳の記入」「指導案の作成」「行事準備」など、限られた時間のなかでやることが山ほどあります。
そこで、初日に保育現場の忙しさやリアルな緊張感に触れて、理想と現実のギャップから「辞めたい」と感じてしまう方が多いようです。
保育士を辞めたくなったときは?【初日】
もし、初日で保育士を辞めたくなったら、まずは同僚や話しかけやすい先輩保育士に相談してみましょう。
同じ状況で入社した同僚と話してみると、「悩んでいるのは自分だけじゃないんだ!」とポジティブに思えることもあります。
また、先輩保育士に相談することで、改善策や業務のコツなどを教えてもらえるかもしれません。
誰でも最初は自分1一人で抱え込みがちですが、誰かに相談してみると前向きになれることもありますよ!
保育士を辞めたくなるタイミング・理由②【1か月~3か月(試用期間)】
実際に保育士として働き始めて、1か月~3か月くらい経ったころに「辞めたい」と感じる方も少なくないでしょう。
働きはじめて1か月~3か月くらい経つと、初めての環境にも慣れはじめ、緊張感も緩んでくる一方で、冷静にさまざまな状況が見えてくることもあります。
「本当は自分には保育士が合っていないのかもしれない…」「○○先生と価値観が合わなくて一緒に働くのがつらい…」など、ネガティブな考えが出てくることもあるでしょう。
また、保育園によっては、1年目から1人担任やリーダーなど責任の重い仕事を任されることもあるかもしれません。
今まで保育経験が少ない方からすると、入職して1か月~3か月はまだまだ慣れないことも多いはず。
重い仕事を任されることがプレッシャーになり、「辞めたい」と感じてしまうこともあるでしょう。
保育士を辞めたくなったときは?【1か月~3か月(試用期間)】
もし、1か月~3か月で保育士を辞めたいとなった場合は、同僚や先輩に相談するのがおすすめです。
とはいえ、相談できないような人間関係・職場環境であれば転職するのもひとつです。
その場合、1か月~3か月で辞めた理由を面接で問われる可能性もあります。
「どのように退職理由を伝えれば良いか分からない」「ひとりだと転職が不安…」という方は、保育士向けの人材紹介サービスを利用してみるのもおすすめです。
保育士を辞めたくなるタイミング・理由③【半年】
入職して1か月~3か月は、「まだ入職したばかりだから…」と自分に言い聞かせて続ける方も多いはず。
しかし、4か月目に入ると「つらい」「しんどい」とネガティブに感じていたものが、積み重なり「辞めたい」という気持ちになるものです。
たとえば、辞めたくなる理由が人間関係だとします。
仮に、自分と合わない人がいても、入職してすぐはできるだけ良好な関係を築こうとするものです。
しかし半年も我慢していると、「もうこれ以上は頑張れない」と限界がきてしまうでしょう。
また、なかには「すぐに辞めたい」と思わなくても、このタイミングで、「年度末まで頑張ろう…」「退職したあとの転職活動はどうしよう…」と思いはじめる方もいるでしょう。
辞めたくなったときは?【半年】
もし、半年で辞めたくなった場合は、同僚や先輩はもちろん、可能であれば保育園の園長や主任にも相談するのがおすすめです。
園長や主任に正直に話すことで、職場環境を改善してもらえることもあります。
さらに、学生時代の友人や他の園に就職した友人に会って話してみるのもひとつでしょう。
友人も同様の悩みを抱えている可能性もありますし、他の保育園の話を聞くことで、「やはり転職した方がいい」と決断するきっかけになるかもしれません。
保育士を辞めたくなるタイミング・理由⑤【1年】
入職して、なんとか1年は頑張って続けてみたものの、「これ以上は我慢の限界かも…」「辞めるなら今のタイミングがいいかも…」と感じる方もいるのではないでしょうか?
クラス担任になると、1年間はそのクラスの子どもたちを保育することになります。
そのため、年度途中で辞めてしまうと園側は後任の保育士を決める必要があり、忙しいなかで「子どもたちのこと」「クラスのこと」を引継ぎしなくてはなりません。
しかし、子どもたちが進級する年度末であれば、業務の引継ぎもしやすく、職場への迷惑も少なく済むので、このタイミングで退職を考える方が多くいます。
1年で保育士を辞めたくなる理由はさまざまですが、大きな理由としては「理想と現実のギャップ」が挙げられるでしょう。
学生時代は「保育士になったら、子どもたち一人ひとりと丁寧に関わりたい」など思い浮かべていたとしても、実際に現場に出てみると状況は異なるもの。
なんとか1年は頑張ってみたものの、そのギャップの大きさに「これ以上は難しい」と思うことがあるかもしれません。
保育士を辞めたくなったときは?【1年】
もし、保育士を1年で辞めたくなった場合は、園長や主任に自分が退職したいと考えている理由を正直に話してみるのが良いでしょう。
円満退社を望むなら、「ここで1年働いたことをいかして、自分がやりたいことを転職先でチャレンジしたい」など、前向きな理由を伝えるのがおすすめです。
基本的に退職を伝える場合は法的には2週間前になりますが、来年度のクラス編成や引継ぎのタイミングなどもあるので、3か月前に申告するのが無難でしょう。
4月入社の場合は、12月くらいを目途に辞めることを伝えられると、引継ぎや後任探しに余裕を持てます。
保育士を辞めたくなるタイミング・理由⑥【3年】
保育士になって3年経つと、仕事にもすっかり慣れて、クラスリーダーや新人保育士の指導など、責任ある仕事を任される機会も増えてきます。
その一方で、「先輩だからできて当たり前」というプレッシャーに押しつぶされそうになったり、冷静に自分を見つめ直したときに「本当にこのままでいいのだろうか…」と不安になったりする方もいるでしょう。
また、先輩方のリアルなキャリアを目の当たりにして、「ここで長く働くことに、やりがいが見出せない」と辞めてしまう方もいます。
キャリアが見えない職場の場合、「この先長く続けてもメリットはあるのだろうか?」「給料は上がらないのに仕事が増えるのはつらい…」とネガティブになる方も少なくないはず。
ほかにも、保育士という仕事は好きだけど、給料面や人間関係などより良い職場を求めて、3年というタイミングで転職活動を始める方は多いです。
保育士を辞めたくなったときは?【3年】
もし、3年で保育士を辞めたくなった場合は、早めに園長や主任へその旨を相談してみてください。
退職を引き止められる可能性が高いですが、今後も給料面など条件が変わらないのであれば、年度末で退職して転職するのがおすすめです。
3年も働けば即戦力となる人材に成長しているため、転職の際も有利となる場合があるでしょう。
現在の職場で長く働くビジョンがわかず今後のキャリアを考えるのであれば、経験3年での転職は妥当なタイミングといえるでしょう。
保育士を辞めたくなるタイミング・理由⑦【5・6年】
保育士5・6年目になると、園全体のことが分かるようになり、「中堅保育士」と呼ばれるようになります。
中堅保育士になると、責任をもつ立場が増えるぶん、荷が重いと感じる方も多いでしょう。
たとえば、今までは先輩方がやっていた「保護者からのクレーム対応」や「園長からの指導やダメ出し」も自分が受け止めなければならない立場になります。
また、ちょっとのミスでも「5年目なのに…」「新人保育士のお手本にならなきゃ…」と非難が集まってしまうこともあるでしょう。
このような責任感とプレッシャーに押しつぶされて、「もっとのびのびと子どもたちと関わりたいのに…」「プレッシャーから解放されたい」と、辞めることを決意する保育士も少なくありません。
保育士を辞めたくなったときは?【5・6年】
もし、5・6年で保育士を辞めたいとなった場合は、早めに園長や主任へ退職を考えていることを伝えるようにしましょう。
人員不足に悩む保育園からすると、5年目という保育士に辞められてしまうのは大きな痛手です。
もしかすると、引き止められて、心が揺らいでしまう可能性もあるかもしれません。
しかし、保育士として5・6年も経験があれば、転職後のキャリアの展望はかなり開けるでしょう。
より良いステップに進みたいと思う中で、今の職場ではそれが実現できそうにないのであれば、この段階で自分が働きたいと思える保育園に転職するのがおすすめです。
保育士を辞めたくなるタイミング・理由⑧【10年】
10年という節目を迎えると、保育士として「自分のキャリアを見つめ直すタイミング」が訪れます。
なぜなら、10年目になると、副主任や主任保育士など役職に就く人も少なくありません。
しかし、保育士は他職種と比べると昇給や手当が少ないことから、保育士以外の同級生と比べて「給料が低い」と感じてしまうことも。
責任ある立場になっても、それに見合った報酬を得られないと「何のために働いているのだろう…」と保育士としてのやりがいを感じにくくなるのです。
また、新卒で保育士に就いた場合、10年目は30~32歳くらいの年齢になります。
その年齢になると、結婚や出産・育児などライフステージの変化を迎える方も少なくありません。
そのような変化の中で、保育の仕事とプライベートのバランスをとるのが難しくなり、このタイミングで保育士を辞めてしまう方もいます。
保育士を辞めたくなったときは?【10年】
もし、10年目で保育士を辞めたくなった場合は、「今後自分がどうしたいのかを考える」のが大切です。
たとえば、「わが子との時間を大切にしたい」という場合は正社員からパートへ切り替えるのもひとつでしょう。
今よりも昇進やキャリアアップを考えている中で、それが実現できない環境ならば転職もおすすめです。
10年目の保育士は、ベテラン保育士として責任ある仕事を任されている場合も多いため、引継ぎの時間を考えて、半年くらい前に主任や園長に辞める旨を伝えるのが好ましいでしょう。
保育士を辞めたくなるタイミング・理由⑨【4月(新年度)】
新年度を迎える4月に「辞めたい」と感じる方もいるでしょう。
保育園では4月に新しいクラス編成が行われるため、1年のなかではもっとも忙しいタイミングといっても過言ではありません。
子どもはもちろん保護者とも関係が築けていないぶん、丁寧なコミュニケーションを心がけるのが大切です。
また、新しい環境になって不安で泣いている子がいたら、安心感が持てるように丁寧に寄り添う必要もあるでしょう。
しかし、保育をする子どもの人数は1人ではないので、なかには「全体の子どもを見ながら、一人ひとりに寄り添う保育をするのがたいへん…」という方も少なくありません。
保育士を辞めたくなったときは?【4月(新年度)】
もし、4月で辞めたいとなった場合は、まずは同僚や先輩保育士に相談してみるのがおすすめです。
仕事がなかなか覚えられないなどの理由の場合は、ポイントやアドバイスをもらえる可能性もあります。
辞めたい理由にもよりますが、忙しい4月を超えれば、少しずつ余裕が生まれて「もう少し続けてみよう」と前向きに思える場合もあるでしょう。
保育士を辞めたくななるタイミング・理由⑩【年度途中】
年度途中で、「もう辞めたい」と感じる保育士さんもいるでしょう。
年度途中で辞めたいとなる理由は、人によってさまざまですが、日々の保育士業務が多すぎて心身のバランスを崩してしまう保育士さんも少なくありません。
なかには、深刻な人間関係のストレスにより体調を崩して、保育園に行くのが苦痛になってしまう方も。
激務や人間関係のストレスで「これ以上続けるのは我慢の限界…」と感じ、年度途中で転職を決意する方もいます。
保育士を辞めたくなったときは?【年度途中】
もし、年度途中で辞めたくなった場合は、主任や園長に相談してみるのがおすすめです。
人間関係や業務内容で悩んでいる場合は、改善されるケースも少なくありません。
まずは、何で悩んでいるかを素直に上司に相談してみるのが良いでしょう。
しかし、それでも身体的にも精神的にもつらい、話を聞いてくれないという場合は、我慢せずに一度休養して転職するのもひとつです。
保育士を辞めたくなる年齢や理由は?
次に、ここでは保育士を辞めたくなる理由を「年代別」にご紹介します。
保育士を辞めたくなる年齢・理由①【20代】
20代で保育士を辞めたいと思う理由としては、結婚などライフステージの変化が多くを占めます。
特に女性は、結婚や出産など20代でライフステージが変わる方が多くおり、離職や転職の原因になります。
また、はじめて就職した職場に不満を感じていたり、将来性を見出せなかったりすることも、辞めたい、転職したいと考える原因になります。
今後、保育士としてキャリア形成したいと考える場合、「20代のうちに自分が進むべき道をある程度作っておきたい」と考える方も少なくないはず。
そのため、「スキルアップを目指せない」「働き続けるメリットがない」など、20代のうちに職場に将来性を感じられないと、早々に転職する方もいます。
保育士を辞めたくなったときは?【20代】
もし、20代で辞めたくなった場合は、先輩保育士に相談するのがおすすめです。
自分よりも長く働いている先輩保育士に相談することで、今後も続けるメリットやキャリアアップを見込めるのか判断するきっかけになるでしょう。
職場に不満があるなら、早いうちから転職を視野に入れ、準備を進めることをおすすめします。
保育士を辞めたくなる年齢・理由②【30代】
30代になって保育士を辞めたいと感じる場合、多い理由は給料面での不満です。
2020年に厚生労働省が出した資料によると、女性の勤続年数が約8~10年の場合、全職種の年収が376.2万円に対して、保育士は324.7万円という結果が出ました。
つまり、同じ30代でも、他職種に比べて保育士は収入が少ないことが分かります。
その現実を知ったときに、「このまま働いていても将来性がない…」と辞める方もいるでしょう。
また、30代に入ると結婚や離婚、出産や育児、配偶者の転勤などで環境が大きく変わる方もいます。
よって、収入面への不満やライフステージの変化が、30代で保育士を辞めたい多くの原因になっています。
参照サイト:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
保育士を辞めたくなったときは?【30代】
もし、30代で保育士を辞めたくなった場合、理由にもよりますが、改善が期待できそうな内容であれば主任・園長に相談するのがおすすめです。
たとえば、結婚や出産・育児などが理由の場合は、時短勤務にしてもらえたり、クラス担任を外してもらえたりと柔軟な働き方を提案してくれる場合もあります。
人間関係や給料面が理由の場合は、転職を前向きに検討してみましょう。
保育士を辞めたくなる年齢・理由③【40代】
保育士が40代で辞めたいと思う理由としては、責任ある立場に上がったことによる重圧や、職場での疎外感などが多いようです。
40代で保育士をしていると、同世代はみんな辞めてしまって「40代は自分だけ…」ということも珍しくないでしょう。
そのような環境のなかで、「相談できる保育士がいない…」「園長と新人保育士の板挟みになってつらい…」など、疎外感を感じてしまうケースも多いようです。
また、40代になり、「今まで以上に家庭のために時間を使いたい」という方もいるかもしれません。
小さい子どもがいる場合は、「わが子の大切な時期を一緒に過ごしたい」という理由で保育士を辞めたいと思う方もいるでしょう。
保育士を辞めたくなったときは?【40代】
もし、40代で保育士を辞めたいとなった場合は、保育業界で働く友人に相談してみるのがおすすめです。
同世代の友人であれば、同じような悩みを抱えている可能性もあり、今後について客観的に考えるきっかけにもなります。
育児に専念したいという理由の場合は、主任や園長に相談して、働き方を変えてもらうのも選択肢のひと一つでしょう。
保育士を辞めたくなる年齢・理由④【50代】
保育士が50代で辞めたいと思う理由としては、子どもの進学や親の介護などがあげられます。また、主任などの役職につかない保育士の場合、体力面や体調が原因になることも少なくありません。
50代になると、何らかの疾患がわかったり、体力の衰えを感じて働くことがつらくなったりするため、「正社員を辞めてパートで働きたい」「小規模保育園でゆったりと子どもと関わりたい」という人は多いです。
保育士を辞めたくなったときは?【50代】
もし、50代で辞めたくなったときは、体力や体調面が理由の場合は主任や園長に相談してみましょう。
働き方を調整してもらえる場合もあります。
子どもの進学など給料面が理由の場合は、より条件が良い保育園へ転職するのもいい良いでしょう。
保育の業界では経験年数を給料に反映されるケースも少なくないため、求人によっては今より好待遇を期待できます。
その際は、転職エージェントを利用するのもおすすめです。転職エージェントであれば、ハローワークにはない50代歓迎の求人があることも。
あなたの条件を踏まえたうえで、より収入アップが見込める転職先を紹介してもらえるかもしれません。
保育士を辞めたくなる理由【役割・役職など】
ここからは、「役割・役職別」に保育士を辞めたくなる理由をご紹介します。
保育士を辞めたくなる理由①【正社員】
保育園の正社員は年齢に関わらず、クラス担任を任されたり、係やリーダーを任されたりと責任ある業務を任されることが多くなります。
また、クラスを持っていなくても、全クラスの補助に入る「フリー保育士」として全体のサポートを任されることも。
任されるということは、それなりに責任が問われるため、プレッシャーが重くのしかかり、「辞めたい…」と思ってしまう方も少なくないでしょう。
保育士を辞めたくなったときは?【正社員】
もし、正社員という理由で辞めたいとなった場合は、パートや派遣保育士という働き方を考えるのも選択肢のひとつです。
正社員はどうしても責任ある業務を任されることが多いので、自分のライフスタイルに合わせて、無理せず働ける方法を選ぶのも良いかもしれません。
「職場を変えたくない」場合は、上司にパートで働きたい旨を相談してみるのが良いでしょう。
保育士を辞めたくなる理由②【パート・派遣】
家庭と仕事を両立するために、パートや派遣保育士という柔軟な働き方を選択している方もいるかと思います。
しかし、パートや派遣という働き方が、かえってストレスにつながったり、悩みにつながったりする場合もあるでしょう。
たとえば、保育は保育士同士の連携が必要ですが、立場が違う正社員とうまく連携できない、意見を聞いてもらえないといったこともあります。
それにより大きな壁ができてしまい、疎外感を感じて辞めてしまう方もいるようです。
また、パートや派遣保育士は保育士補助や雑務を任されることも多いため、「もっと子どもと関わりたいのに…」「理想とする保育像と違う…」など、やりがいを感じづらいことも辞めたい原因のひとつとなります。
保育士を辞めたくなったときは?【パート・派遣】
もし、パートや派遣という働き方が原因で辞めたいとなった場合は、職場を変えてみるのもひとつの方法です。
たとえば「ベビーシッター」など、保育園のほかにも保育士として働ける職場はあり、場所を変えることで悩みがなくなるかもしれません。
まずはどんな保育士の求人があるか、いろいろ探してみることをおすすめします。
保育士を辞めたくなる理由③【新卒】
新卒の保育士が「辞めたい…」と感じる理由としては、主に以下があげられます。
- 学生時代に思い描いていた理想と、実際の仕事とのギャップが大きい
- 先輩保育士や保護者とうまくコミュニケーションをとれない
- ミスすることが多く、注意されてばかりで自信がなくなる
- 子どもをかわいいと思う余裕がない
つらさの原因はいくらあげてもキリがないですが、「右も左も分からない」「分からないことを相談しにくい」という新卒保育士にとっては、「いっそのこと辞めたい」と感じる場面が多くあるかもしれません。
保育士を辞めたくなったときは?【新卒】
もし、新卒で辞めたいとなった場合は、同僚や先輩、学生時代の友人に相談してみましょう。
誰でもはじめは、うまくいかないことばかりです。
同じような経験で悩んだ相手の話を聞けば、「悩んでいるのは自分だけじゃないんだ!」と前向きになれることもあります。
実際の経験をもとに、アドバイスやコツなどを教えてもらえることもあるでしょう。
もしかしたら先輩の保育士さんは、相談してくれるのを待っているかもしれませんよ。
保育士を辞めたいたくなる理由④【新任・新人(中途)】
中途採用で保育士を辞めたいと感じる理由としては、ある程度経験があるからこそ感じる「保育観の違い」や「職場の悪い点が目につくこと」などです。
新人として一からやりなおすことに、ストレスを感じるケースもあるようです。
中途採用の場合、他園である程度経験を積んできていても、転職した保育園では新任・新人というポジションになります。
そのため、園や保育士のネガティブな面が目につき、価値観の違いを目の当たりにして、「この先、この園でやっていけるのだろうか…」と退職する方もいるでしょう。
保育園といっても、園によって方針や保育観は異なるため、「前の園では良かったのに、転職先ではNG!」というケースはよくあります。
その違いについていけず、悩んでしまう中途保育士さんは意外に多いようです。
保育士を辞めたくなったときは?【新任・新人(中途)】
もし、新任・新人で辞めたいとなった場合は、身近な相手に相談してみるのがおすすめです。
誰かに相談することで、客観的に物事を考えられたり、前向きな改善策が見つかったりすることもあるでしょう。
中途採用で保育園の価値観が合わない場合、ある程度は譲り合うことを考えつつ、どうしてもうまくいかない場合は辞める決断をすることもひとつです。
転職を考える際は、応募前によく応募先の方針などを理解しておくといいでしょう。
保育士を辞めたくなる理由⑤【担任】
クラス担任を任されると、担任業務にやりがいを感じつつも、重責に耐え切れずストレスを抱えることも少なくありません。
クラス担任をもつと、以下のような悩みが出てくることも。
- タイムスケジュールのなかで計画通りに活動を進めることにプレッシャーを感じる
- 子どもたち一人ひとりと信頼関係を築くのが難しい
- 複数担任制の場合、担任同士で保育観が合わず疲れてしまう
- 有給休暇など休みが取りづらい
- 体調管理が難しい
担任業務は、クラスの子どもたちを任されているというプレッシャーが「つらい」と感じる方も多いでしょう。
また、複数担任制の場合は、業務を分担できるというメリットもありますが、担任同士で価値観が合わないとぶつかってしまうことも少なくありません。
これらの理由から、保育士を辞めてしまう方も多いようです。
保育士を辞めたくなったときは?【担任】
もし、担任というポジションが原因で辞めたいとなった場合は、「上司に相談する」のがおすすめです。
たとえば、同じ正社員でも、「フリー保育士」や、「副担任など担任以外のポジションで働ける」場合もあります。
ほかにも、担任を任されることが少ない「パート」や「派遣保育士」という働き方に変えてみるのも良いでしょう。
さらに、保育園以外の資格を活かせる仕事も視野に入れてみることもひとつです。
保育士を辞めたい理由⑥【中堅】
保育士業界では、5年も働いていれば「中堅保育士」として頼られることも増えます。
自分の業務だけ考えていた新人のころとは異なり、新人保育士の指導はもちろん、園全体のことにも目を配り動かなくてはなりません。
経歴が長くなるほど、業務量の負担が増えていきますが、給与が業務量に見合っていない状況だと疲弊してしまうこともあります。
「中堅として頑張っているのにどうして…」「何のために働いているのだろう…」とやりがいが感じられず、辞めてしまう保育士も多いのです。
保育士を辞めたくなったときは?【中堅】
もし、中堅保育士で辞めたいとなった場合は、主任や保育園の園長に負担に感じることを正直に相談してみましょう。
場合によっては、「業務量を減らしてもらえたり」「責任あるポジションから外してもらえたり」することもあります。
給料面などが原因の場合は、転職も検討してみましょう。
保育士を辞めたくなる理由⑦【園長】
保育園のトップである保育園の園長が、保育園を辞めたいと感じるケースも少なくありません。
まず、保育士と園長ではそもそも仕事の内容が異なる場合があります。
園長は、毎日安全に保育園を運営できるように「マネジメント」していくのが仕事です。
園内の設備点検やマニュアルの作成など、安全管理はもちろん、行政や地域の方とのやりとりや保育士の採用活動、日々の保育士への指導も欠かせません。
とにかく園のトップとして責任ある立場なので、その責任の重さに耐えられず、「辞めたい」と感じてしまうことも。
また、トップとして「すぐには辞められない」というプレッシャーを抱えながら、誰にも相談できない立場なのも、精神的に疲れてしまうことが大きな要因といえるでしょう。
園児のトラブルや事故、保護者からのクレームが入れば、園長としての対応が求められることも少なくありません。
そのような重責から、「解放されたい」と園長が退職を決意するパターンも珍しくはないのです。
保育士を辞めたくなったときは?【園長】
もし、保育園の園長という立場が原因で辞めたい場合は、早めにどうするか決めて、後任を探したり引継ぎしたりする期間をしっかり設けるようにしましょう。
上にオーナーや理事長がいる場合は、できれば半年~1年前に退職する旨を伝えるのが
おすすめです。
転職するなら、「他の園に園長経験をいかして転職する」のもひとつですし、「他業種に転職を検討する」のも良いでしょう。
どちらにしても、これまでの園長としての経験は”大きな強み”になるはずです。
保育士を辞めたくなる理由⑧【男性保育士】
女性ばかりの職場になじめず、ストレスで辞めてしまう男性保育士も少なくありません。
気軽にグチを話せる相手がいないことで、ストレスがたまり精神的に疲れてしまう方もいるでしょう。
また、なかには「男性なのだから」と力仕事を任されることに理不尽さを感じる方も。
加えて、給与の安さが問題視されている保育士ですが、それは男性保育士も同じです。
たとえば、結婚を考えたときに「このままの給与で家族を養っていけるか不安…」と、保育士を辞めて、収入面が安定した異業種へ転職する方も多くいます。
保育士を辞めたくなったときは?【男性保育士】
もし、男性保育士の方が辞めたいとなった場合は、保育士として働くなら「別の保育園へ転職」、収入面を考えるなら「異業種を考える」のもひとつです。
保育士としての経験をいかして保育業界で続けていくなら、給料が高めの「主任」や「園長」という立場を目指すことをおすすめします。
今の職場に不満があるなら、キャリアアップ制度が充実している職場への転職を、早めに検討してみましょう。
保育士を辞めたくなる理由【施設形態など】
保育士が働く職場は保育園だけとは限らず、施設形態によっても辞めたい理由は変わってきます。
ここからは保育士を辞めたくなる理由を、施設形態ごとにご紹介していきます。
保育士を辞めたくなる理由①【保育園】
ここまでご紹介したとおり、保育園を辞めたくなる理由はさまざまですが、施設の特徴として多いのは、業務負担による理由です。
保育園によっても異なりますが、保育園はだいたい朝の7時~夜の8時頃まで、園児を預かります。その間、保育士はシフト制で子どもたちをみることになります。
労働基準法により1日8時間の勤務が原則とされていますが、そうはいかないのが現実。
職員会議や製作物・指導案作成、連絡帳の記入など…保育士は子どもと関わること以外にもたくさんの仕事があります。
そのため、なかなか勤務時間内に業務が終わらず、なかには長時間労働になってしまう保育士さんも。
そのような状況で、「これ以上は長く働けない」と保育士を辞めてしまう方は少なくありません。
保育士を辞めたくなったときは?【保育園】
もし、保育園を辞めたいとなった場合は、「より自分に合った他園に転職する」か、保育士という資格をいかして「別の施設や職場に転職する」と良いでしょう。
ゆったりと子どもと関わりたい場合は、0~2歳までの小規模保育園などで働くのもおすすめです。
保育士を辞めたくなる理由②【幼稚園】
幼稚園は保育園と比べて子どもを預かる時間は短いですが、保育園同様、業務負担が離職の原因のひとつとなります。
幼稚園は保育園よりも行事やイベントごとが多いため、それらの準備や園児の指導に追われて、精神的に疲れてしまう方も多くいます。
また、クラスがいくつもある幼稚園では「他のクラスと差が出ないように」とプレッシャーを感じる場面も多く、その結果、仕事がつらくなり辞めてしまう人もいるのです。
【幼稚園】を辞めたくなったときは?
もし、幼稚園を辞めたくなった場合は、保育園や保育関連の職種に転職するのもいいでしょう。
幼稚園と保育園では、保育時間や保育内容が異なりますが、保育園の方が自分に合っているという人も少なくありません。
今より働きやすい幼稚園に転職するのも良いですが、施設を変えて転職活動してみると、よ良い選択肢が見つかることもあります。
保育士を辞めたくなる理由③【療育施設】
児童発達支援事業所や療育センターなど、療育施設で働く保育士も、辞めたいと感じることがあるようです。
療育施設で働く保育士は、通常の保育に加えて「発達障がい」に関する専門的な知識や理解が求められます。
子どもたちが抱える困りごとや特性を理解しながら、どのような工夫をすれば、子どもたちが日常生活を快適に送れるか考える力も求められるでしょう。
しかし、一人ひとり違う特性を持った子どもたちと関わることは、知識として学ぶだけでは対応が難しいのが現状です。
とくに、一般的な保育園で働いていた方からすると、一人ひとりのペースに合わせた療育の難しさに「辞めたい」と感じる方もいるかもしれません。
【療育施設】を辞めたくなったときは?
もし、療育施設を辞めたいとなった場合は、保育園や幼稚園、他の保育職へ転職するのも一つでしょう。
子どもとの関わり方や働き方は異なりますが、「子どもと関わる仕事」という意味では違いはありません。
また、どんな保育施設にも、発達が気になる子どもはいます。
そのため、療育施設での経験を自分の武器として、転職先で活かす方向で考えてみるのもおすすめです。
保育士を辞めたくなる理由④【公務員保育士】
保育園には公立と私立があり、公立保育士は公務員と同じ扱いになります。
公務員と聞くと、「保育士でも給料面が良いのでは?」と思われがちですが、実際は一定の経験年数を積まないと給料が上がらない「年功序列」の場合がほとんどです。
2019年に内閣府が出している実態調査を見ると、公立保育士の賞与込みの平均月収は、303,113円に対して、私立保育園は301,823円になるので、公立保育園の方がやや高いことが分かります。
とはいえ、そこまで大きな差はありません。
公立保育士は働き始めの給料が低いことや、それに対して「人間関係が複雑」・「業務量が多い」という理由から、長く続けられず辞めてしまう人も少なくありません。
また、公立保育園は私立保育園と比べて、年齢層が高い傾向にあるため、新人保育士は人間関係を築くのに苦労する方も多いようです。
参照元:内閣府「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」
【公務員保育士】を辞めたくなったときは?
もし、公立保育士を辞めたいとなった場合は、私立保育園に転職するのも良いですが、異動希望届を出して、同じ市町村の公立園に異動する選択肢もひとつでしょう。
前述したとおり、公務員保育士は経験年数を重なれば給料が上がっていきます。
人間関係が原因の場合は、異動することで悩みが解消されるケースもあるので、自分のキャリアを考えて後悔しない選択をしましょう。
保育士を辞めてよかったこと、辞めて後悔したことは?
この記事を読んでいる方のなかには、保育士を辞めるか悩んでいる方もいるかもしれません。
そんな方は、一度、保育士を辞めることのメリット・デメリットを考えてみてはいかがでしょうか。決断のきっかけになるかもしれません。
そこで、本章では、保育園の園長経験を含め保育経験10年の保育士人材バンクの担当者が、「保育士を辞めて良かったこと」「辞めて後悔したこと」をご紹介します。
保育士を辞めてよかったこと【辞めるメリット】
保育士を辞めて良かったと感じたことは、以下のとおりです。
- サービス残業がなくなり、プライベートの時間が増えた
- 保育現場から離れたことで心の余裕が生まれた
- 職場の人間関係から解放された
- 転職で給料や待遇が良くなった
- 子どもを守る責任の重さから解放された
- もう一度ほかの保育園で働きたいと思えるようになった
- 肩こりや腰痛など体調不良が改善された
辞める前は、常に気を張って心身ともにしんどいと感じることが多くても、保育園を辞めたことで気持ちに余裕が生まれます。
また、一度保育現場を離れたことで、冷静に「保育士」という仕事を振り返ることができ、「また保育士として働きたい」と思えるようにもなりました。
保育士を辞めて後悔したこと【辞めるデメリット】
保育士を辞めて後悔したことをあげるとすると、以下になります。
- 転職先の悪いところばかりが気になってしまった
- 転職先がなかなか見つからず生活に困ってしまった
- 職員や園児に迷惑をかけてしまったことに後悔した
- やっぱり自分には子どもと関わる仕事が向いていると気づけた
辞める前は、「すぐにでも辞めたい」と思っていたのに、いざ勢いで辞めてしまうと、「もう少し続けてみても良かったかもしれない…」と後悔する方は少なくないでしょう。
また、前の職場と転職先を比べたときに、転職先の悪い点ばかりが気になり、勢いで転職したことを後悔することもあるかもしれません。
転職前に誰かに相談するなど、何かしらの行動をとってみることをおすすめします。
保育士を辞めたいのに辞めれない理由3つ
「辞めたいのに辞める決断ができない…」と悩んでいる方は、まずは自分の悩みとしっかり向き合ってみましょう。
悩みがモヤモヤとした状態では、解決法も見えてきません。
悩みを言語化して整理してあげることで、自ずとやるべき行動が見えてくるはずですよ。
同時に、「なぜ辞められないのか?」を自分で理解することも大切です。そこで本章では、辞めたいのに辞められないときによくある理由を3つご紹介します。
保育士を辞められない理由①【次の仕事が見つかるか不安】
保育士を辞めたいのに辞められない大きな理由としては、「転職への不安」という方が多いと思います。
保育士を辞める決断をしても、次の仕事が決まらなければ生活に困ってしまいますから、この悩みをもつのは当然です。
解決策としては、「早めに転職準備をする」「仕事が見つからなかった場合の生活手段を考えておく」などがあげられます。
保育士の転職は転職エージェントの活用などでかなり成功率が変わってくるので、そうしたサービスを上手に活用することも、悩み解消につながります。
保育士人材バンクでは、転職の相談・条件に合う求人紹介・履歴書や面接対策のサポートなどをお受けしています。
確実な転職をサポートしますので、ぜひ悩んでいる方はご相談くださいね。
保育士を辞められない理由②【職場に迷惑をかけたくない】
職場に迷惑をかけることが障壁になっている方も多くいらっしゃいます。
そのような時は、区切りのよい年度末に向けて退職を考えてみましょう。
あわせて退職のむねを早めに保育園の園長にお伝えすることで、園も余裕を持って人員の確保に取り組むことができます。
また、退職の時期が年度末ではない場合も、退職を決断した時点でできるだけ早めに伝えることで、人員への影響を最小限に減らすこともできるでしょう。
いずれにせよ、早めの相談が大切ですね。
保育士を辞められない理由③【「辞める」と伝えたあとの人間関係が不安】
保育園を「辞める」と伝えたあと、実際に退職するまでの期間、職場の人間関係が悪くなることを心配される方も多くいらっしゃいます。
しかし、辞めると決めてしまえば期間限定の関係である場合が多くあります。
また、お世話になった方々に感謝を伝える最後の期間であり、できることなら感謝の気持ちをもって、しっかり引継ぎをしていきたいですね。
反対に、辞めない場合には、職場で仕事を続ける前向きな工夫を考える必要があります。何もしなければ、結局は今と同じ悩みが続いてしまいます。
いずれにせよ、自分自身で「辞めるか」「続けるか」の決断をしていきましょう。
「辞めたい」と思いながら保育士を続けた場合に考えられる状況
「辞めたい」と思いながら保育士を続けても、いいことはありません。
それこそ、辞めないことのデメリットといえます。以下が、辞めないことで考えられるデメリットです。
- ミスが続く
- 人間関係が悪くなる
- 悪循環に陥る
- 保育の仕事が嫌いになる
- 精神的に限界がきて仕事を続けられなくなる
なんらかの不満や負担があるなか、我慢を続けたまま仕事を続けると、意欲の低下からミスが増え、それにより怒られたり人間関係が悪化したりといったことが起き、最終的には好きで始めた保育の仕事が、嫌いになってしまう可能性があります。
精神的に限界を迎えれば、うつなどに陥り、仕事ができなくなることもあるでしょう。
そうした「最悪のケース」になるくらいであれば、早い段階で「決断」をすることをおすすめします。
一番大切なのは、「自分がどうしたいか?」です。
他人からどう思われるかや、迷惑がかからないかよりも、自分の意思で決断をしたほうが、最終的に幸せな人生につながっていきますよ。
保育士を辞めたいときに考えるべきこと3つ
「今の職場でどうにか続けたい」よりも「辞めたい」気持ちのほうが強いと感じる方は、決断のために心の整理をしていきましょう。
本章では、保育士を辞めたい方に考えてほしいことを3つご紹介します。
この3つを書き出すだけでも、取るべき行動が見えてくるはずです。ぜひ読むだけでなく、実際にノートを手に取り、一歩「行動」をしてみてください。
保育士を辞めたい時に考えること①「なぜ辞めたいのか?」を具体的に書き出す
まず、保育士を辞めたい理由を具体的に書き出してみましょう。
この記事でも、たくさんのよくある理由をご紹介してきました。それらを再度眺めてみて、当てはまるものを書き出すだけでも、心の整理につながります。
理由が書き出せたら、それに対して現状できる解決策がないかを考えてみてください。もし、それがどうしても見つからないようなら、転職を決断するタイミングといえるでしょう。
保育士を辞めたい時に考えること②「保育士を辞めたいのか?」今の職場が嫌なのかを考える
次に、「保育士を辞めたい」と考えている方は、保育の仕事自体が嫌なのか、それとも今の職場が嫌なだけなのかを考えてみてください。
おそらく、多くの方が後者かと思います。
なぜなら、保育士のみなさんはほとんどが、「子どもが好き」という動機でこの仕事を選んでいるはずだからです。
だとすると、職場を変えるだけで、今の悩みは解決するかもしれません。その場合は、前向きに転職を考えてみてください。
保育士を辞めたい時に考えること③決断できない理由と具体的な解決策を考える
最後に、あなたが今、辞めることを決断できずにいる理由を考えてみてください。
転職への不安が大きいのであれば、転職エージェントへの無料相談から入ってみることもおすすめです。
人に話を聞いてもらうだけで、転職の具体的なイメージがもてるようになり、何から行動すればいいのかが見えてきます。
また、このあとにご紹介しますが、辞めたあとの流れ、転職の流れを「具体的に知る」ことでも、行動や決断につながりやすくなりますよ。
ぜひ、以降の章も読み進めてみてください。
保育士を辞めたあとの選択肢
今後の可能性を知るため、保育士を辞めたときの選択肢を考えてみることもおすすめです。
以下に、辞めたあとの選択肢をいくつか提示するので、参考にしてみてください。
分野の異なる保育職に転職する(障がい児・小規模保育など)
保育士の働き先はひとつではなく、民間サービスも含めると多種多様な職場があります。
保育にかかわる仕事の種類を知ることで、あなたらしく働ける場所のヒントが見つかるかもしれません。
一例ですが、保育関連の仕事としては、以下のようなものがあげられます。
当サイト「保育士人材バンク」では、保育士が働けるさまざまな求人情報を取り扱っています。全国の保育士求人を条件を絞って検索できますので、ぜひどんな求人があるか、チェックしてみてください。
パートなど負担の少ない雇用形態に変える
子育てとの両立が大変など、人によっては雇用形態を変えることで負担なく働ける可能性があります。
また、正社員のほかにも、臨時保育士や派遣保育士、フリーランス保育士といった働き方もあります。
どの働き方が一番負担なく働けるか、一度考えてみてください。
保育士を辞める決断ができないときの考え方・解決策
ここまでに紹介したように順を追って心の整理をしていけば、やるべきことに向け行動できるようになっていくはずです。
しかし、それでも決断ができない方もいるかもしれません。これまでの関係性から、どうしても今の職場を離れられない方もいるでしょう。
そんな方は、今の悩みに対し、できる解決策を考えていきましょう。
たとえば、考え方として、「仕事と割り切る」というのもひとつ。職場が楽しいと思えないのであれば、他に趣味を見つけて、プライベートを充実させるだけでも、幸福感が変わってきますよ。
保育士を辞める場合の流れ
次に、保育士を辞める場合の具体的な流れをご紹介します。
「いつ園に伝えたらいいの?」「具体的に何をしたらいいの?」と不安な方は、参考にしてみてください。
保育士を辞める流れ①【退職時期を決める】
はじめに、退職時期を決めましょう!
一番迷惑がかからないのは、年度替わりの3月退社です。
保育園や職場によっては就労規則に「退職の場合は〇か月前までに申し出ること」などの記載がありますので、事前に確認しておきましょう。
なお、民法上は退職を希望する月の「前半」か「前月」までに申し出れば退職できることになっています。
これは年度途中の退職を希望する場合も同様です。
職場への迷惑を考える場合は3月末の退職とし、退職が決まった時点で早めに伝えるのがおすすめです。保育士の募集は秋ごろから始まるため、自身の転職活動にしても、保育園側の求人募集にしても、余裕をもって準備することができます。
保育士を辞める流れ②【退職の意思を伝える】
退職時期を決めたら、早めに職場へ退職の意思を伝えましょう。
9~10月ごろに次年度の意向調査を行なっている保育園もあるため、その際に伝えるのもいいでしょう。
ただ、退職の意思を伝えた際に、保育園から引きとめられて気持ちが揺らいでしまう方も多いです。
人生のよい決断には覚悟が大切なため、退職すると決めたら、引きとめられても揺らがない覚悟で、「辞めます」と宣言するようにしましょう。
保育士を辞める流れ③【業務の引継ぎを行う】
保育園の退職の意思を伝えたら、業務の引継ぎを行ないます。
引継ぎがしっかりできないと、退職後に連絡がきてしまうこともあります。
社会人としての最低限の礼儀として、引継ぎはしっかり行なっておくといいでしょう。
退職後に転職する場合の流れ
転職を検討している保育士の方は、退職後の手続きやお金のことも知っておきましょう。
正社員であれば、退職までに次の仕事が決まらなかったとしても、退職後、定期間を空けた後、3か月程度は失業給付金をもらいながら求職活動をすることができる場合があります。
給付金をもらうためには自身での手続きが必要なため、事前に流れを理解しておくようにしましょう。
保育士の転職の流れ①【退職前から転職活動を開始する】
保育士の転職活動は、できるだけ早めから始めるのがおすすめです。
エリアによっては4月時点ですでに1年度の求人がでている場合もあります。
よって、退職を決めた時点からはやめに情報収集をはじめ、よい求人があれば積極的に応募していくことをおすすめします。
求人全体のピークは厚生労働省によると1月~2月といわれていますが、早めに転職活動をすることで良い求人を見つけるチャンスを増やしていきましょう。
参考サイト:厚生労働省『保育士の有効求人倍率の推移(全国)』
保育士の転職の流れ②【退職時に保育園から離職票をもらう】
保育園の退職までに次の職場が見つからない場合、ハローワークに必要書類を出すことで、失業給付金をもらいながら転職活動を続けられます。
ただし、これまで正社員として一定期間働いており、雇用保険に入っていることが条件です。
その際に必要な書類が、「離職票」です。
失業給付金をもらうための大切な書類のため、しっかりと管理し、退職後は必要な手続きを済ませるようにしましょう。
なお、退職時に次の職場が決まっている場合は離職票は必要なく、失業給付金も受け取ることはできません。
保育士の転職の流れ③【ハローワークで失業給付金の手続きをする】
保育園を退職後に求職活動をする方は、自身でお近くのハローワークを訪問し、失業給付金の手続きをします。
失業給付金をもらえる期間や条件は、これまでの勤務年数や退職理由によって変わりますが、最低でも3か月間は給付金を受給できます。
金額は、だいたい給与の5~8割程度です。
ハローワークでは、給付を受けながら次の就職のための資格を取得できる「職業訓練」というシステムもあるため、他業種への転職を検討の方は、あわせて調ておくといいでしょう。
保育士を辞めたいときによくある疑問
長年続けた仕事を辞めるときには、誰でも不安や疑問がつきないもの。
少しでも不安を解消できるよう、下記によくある疑問への回答をまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
よくある質問①【保育士を辞めたくなった時の相談先は?】
保育士を辞めたいとなった場合、同僚保育士や友人に相談する方もいるかもしれません。
しかし、「前向きに転職を考えている」「より働きやすい職場に転職したい」という方は、保育転職エージェントに相談するのがおすすめです。
保育転職エージェントとは、保育分野の求人情報を集め、転職をしたい保育士と採用したい方を仲介するサービスです。
保育転職エージェントは、一人だと大変な転職準備をサポートしてくれます。
また、保育士業界の情報もたくさん持っているため、条件や希望を踏まえて、自分にピッタリな転職先を紹介してもらえるのも魅力です。
「自分に合った保育園で働きたい!」と考えている方は、保育転職エージェントに一度相談してみると良いでしょう。
当サイト「保育士人材バンク」でも、無料で転職の相談にのることができます。ぜひお気軽にお話をきかせてください。
よくある質問②【保育士を辞める時の伝え方・退職理由は?】
保育士を辞めるか迷っている方のなかには、「どのように辞めることを伝えればいいの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
退職を伝えるときは、「どうして辞めたいのか?」と理由を聞かれる場合が多いので、その場合、嘘はつかずに、正直に理由を伝えることが大切です。
また、給料や人間関係などの不満を伝えた場合、改善案などを出されて引き止められる場合も少なくありません。
その場合は、以下のように伝えると園側も引き止めにくくなります。
- 新しい環境で、さらに保育士としてスキルアップを目指したい
- より自分自身の保育士スキルや経験を活かせる職種に挑戦してみたい
また、結婚や介護、家族の体調など、家の都合を理由にするのも引きとめにくい退職理由といえるでしょう。
円満退職を目指すのであれば、「最後まで自分の仕事を全うすること」「引継ぎは丁寧に行うこと」などをあわせて伝えると良いでしょう。
よくある質問③【辞めると伝えたあとの職場での過ごし方は?】
辞めることを伝えたあと、理由によっては職場の人間関係がぎくしゃくしてしまうこともあります。
ただ、子どもたちにとっては変わらず「大好きな先生」です。
辞めるまではプロとしてしっかり子どもたちと接し、職場の同僚や先輩に対してしっかりと、引継ぎをしっかりしましょう。
辞めるまでの期間は過ごしにくい時間が続く場合もありますが、明るい未来に向けて、目の前のできることに向き合っていきましょう。
よくある質問④【保育士を年度途中で辞めても大丈夫?】
保育士は年度途中で辞めることもできます。
ただし、「明日から辞めます」はNG。
民法上も、退職を希望する月の前半か前月には雇用者に伝えなければならないとされています。
年度途中の退社は、どうしても同僚や子どもたちに迷惑がかかってしまうため、特殊な理由をのぞいておすすめはできません。
ただ、最終的に優先すべきは自身の体調のため、精神的・肉体的に限界の方は、医療機関に相談するなどして、早めに辞める決断をしたほうがいいでしょう。
よくある質問⑤【保育士の求人の探し方や転職はどうすればいい?】
保育士の求人を探す方法は、以下のとおりです。
- 転職サイトで探す
- ハローワークで探す
- 卒業大学や専門学校に求人情報を問い合わせる
- 友人や知人の紹介
- 地域の広報誌の求人欄をみる
- フリーペーパーの求人誌をみる
- 保育の求人情報サイト(転職エージェント)を活用する
ただ、働きながら転職活動するのは意外に難しいものなので、そんなときは、転職エージェントの活用がおすすめです。
保育士の転職エージェントであれば、自分で一から転職先を探すのが大変な方でも、無理なく転職活動ができるでしょう。
プロの転職アドバイザーがあなたの悩みを踏まえて転職をサポートしてくれるので、自分に合う転職先が見つかりやすいメリットがあります。
保育士の再就職や復職の仕方
保育士を辞めたあと、一旦、家事や育児、やりたいことに集中したいという方もいるかと思います。
その場合、将来的に再就職や復職ができるのかも、心配なポイントですよね。
結論から言うと、ブランク後も問題なく復職は可能です。
ブランクがあっても、保育士という仕事は再就職や復職がしやすい業種です。
なぜなら、子どもと直接関わってきた経験は、時間がたってもスキルとして身についているものだからです。
現在の保育業界は人手不足が続いており、その状況はまだまだ続くと考えられますので、保育士の復職はそこまで難しいものではないでしょう。
保育士を辞めたい人は1人で悩まず相談を!
保育士が辞めたいと感じるタイミングや理由、辞めたいと感じたときの対処法や具体的な退職の流れなどをご紹介しました。
子どもの大切な命を預かる保育士は、責任の重さから相当なプレッシャーがかかる職業です。
また、業務負担や人間関係のストレスも多く、体力や精神面でも負担がのしかかります。
今の職場で働き続けるのがつらいなら、保育士を辞めるというのも、選択肢のひとつでしょう。
また、自分に合った新しい転職先を見つけるのも、人生を好転させるきっかけになります。
キャリアの選択に、これが正しいというルールはありません!
「自分1人ではどうすればいいか分からない…」と、進むべき道に迷った場合は、第三者に自分の話を聞いてもらったり、意見をもらったりしてみましょう。
保育士人材バンクでは、経験豊富なキャリアアドバイザーが、お悩みの解決法のご提案や、最適な転職先のご提案をいたします。
相談は無料ですので、ぜひ、あなたのお悩みをきかせてください。